CAROLE BAYER SAGER『SOMETIMES LATE AT NIGHT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼女のソロ・アルバムである。また邦題は「真夜中にくちづけ」と題されている。ソングライターとして数多くのアーティストたちに曲を提供している彼女であるが、本アルバムではシンガーとしての才能を発揮している。A.O.R.の女性シンガーはそれほど数はいないが、本アルバムはその数少ない女性A.O.R.アルバムの中でも傑出した内容のあるアルバムであり、時代に残る名盤である。都会の洒落たセンスに満ちた大人のためのボーカル・ナンバーが集まっている。また、一流ミュージシャンと呼ばれる人たちが数多く参加していて、彼女の人脈の広さも感じさせてくれる。
収録曲は以下の全13曲である。『Prologue』『I Won't Break』『Just Friends』『Tell Her』『Somebody's Been Lying』『On The Way To The Sky』『You And Me (We Wanted It All)』『Sometimes Late At Night』『Wild Again』『Easy To Love Again』『Stronger Than Before』『You Don't Know Me』『Reprise』。
『Prologue』で開けて『Reprise』で閉じる構成は、これだけでもドラマを感じるが、同時に大人の洒落た雰囲気の演出も成されていて、聴き始めると同時に魅惑の世界に引き込まれる。そしてポップなメロディにちょっぴりハスキーな彼女のボーカルが良い味を出している。曲の方はいずれもが大人の雰囲気を持ったとても魅惑的なものばかりであって、素晴らしい楽曲が次々と流れてくる。42分ちょっとという収録時間があっという間に過ぎてしまう。
お薦め曲は、早い話全部である。(この中から選ぶなんて事は出来ない)全曲を通して一つの柱になっている物があり、それがぶれないで貫かれているため、アルバム全体が1つのドラマのように感じられる。BGMとしても邪魔になることはなく、時にはじっくりと聴き込みたくなることもある。セールスの方は爆発的な記録を残してはいないが、'80'sのA.O.R.の歴史に残る名盤として語り継がれているアルバムだということも、聴けば納得できる。隠れた名盤というのは数多くあるが、本アルバムは正にその通りで、'80'sを代表するアルバムの1つである。じっくりと聴き込みましょう!
Sometimes Late at Night / Carole Bayer Sager
- アーティスト: Carole Bayer Sager
- 出版社/メーカー: JVC Japan
- 発売日: 2001/01/30
- メディア: CD
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