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「ドーベルマン刑事」 [映画(邦画)]

表題の作品は1977年の実写映画の「ドーベルマン刑事」である。(この作品もWOWOWが放送してくれました。)「ドーベルマン刑事」と言えば、かつて「少年ジャンプ」に連載された人気漫画であり、'90'sにはOVとしても制作されている人気作品である。その「ドーベルマン刑事」が初めて漫画以外の形で登場したのが本作である。しかも、深作欣二監督、千葉真一主演ということで、これだけでもワクワクしてしまいます。(深作・千葉コンビは11年ぶりのことであった。)が、原作漫画とはかけ離れた物語になってしまって...(バイオレンス性を抑え、漫画で描かれるよりも前という時間軸上に位置する物語となった。)

作品データを記しておくと、1977年の東映京都の作品で、時間は90分である。原作は武論尊と平松伸二、監督は深作欣二、脚本は高田宏治、撮影は中島徹、美術は富田治郎、音楽は広瀬健次郎である。また、主題歌『マイ・メモリィ』を歌うのは弘田三枝子である。(出演はしていない。)そして出演は、千葉真一、ジャネット八田、松方弘樹、岩城滉一、松田英子、川谷拓三、藤岡重慶、志賀勝、小林稔侍、室田日出男、穂積隆信、鈴木康弘、阿波地大輔、星野じゅん、成瀬正、たちである。

物語は、新宿で女性の焼死体が発見された。連続殺人放火魔の仕業と断定、被害者は沖縄石垣島出身の玉城まゆみと判明した。で、石垣署からまゆみの遺骨を引き取りに、刑事・加納竜次が派遣された。しかしまゆみの母は、真弓が生きていると主張する。で、加納は事件に興味を持つ加納。そんな中、女性を人質にとって監禁するという事件が発生した。が、これは、春風美樹をマスコミに売るために彼女のマネージャーが仕組んだやらせだった。そんなこととは知らず、加納は難なく人質を救出した。が、これによって加納は芸能界のスキャンダルに巻き込まれ、命を狙われることになった...

千葉真一のアクションは相変わらず冴えているが、原作漫画の持っている「ドーベルマン刑事」という雰囲気が消えているため、名前こそ「ドーベルマン刑事」であるが、全く別物になってしまった。適当な名前を付けてやれば、そっちの方が幸せな作品になったのではないだろうか(?)

映像には'70'sの独特の雰囲気があり、制作から30年の歳月が流れた現在では、その雰囲気が面白いのだが、「ドーベルマン刑事」という作品を知っている者にはちょっとキツイところがある。よって、全く別物だと考えることにするのが良いでしょう。(知らない、という方ならばそういう心配は無いですが、本作を「ドーベルマン刑事」だと認識しちゃうと、漫画の方に違和感を覚えてしまうでしょうから、これもちょっと問題だ...)漫画の方は人気があったのに、映画がシリーズ化されなかったのも、本作を見たら良く分かる所です。が、こういう所があるのも'70's作品らしいところなんですが...(まあ、人気漫画と別物ということで楽しみましょう。)

 

↓漫画(一部だけですが...)

ドーベルマン刑事(デカ) (1) (集英社文庫―コミック版)

ドーベルマン刑事(デカ) (1) (集英社文庫―コミック版)

  • 作者: 武論尊, 平松 伸二
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/02
  • メディア: 文庫

ドーベルマン刑事(デカ) (18)

ドーベルマン刑事(デカ) (18)

  • 作者: 武論尊, 平松 伸二
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2001/11
  • メディア: 文庫

↓本作ではなく、'96年に制作された竹内力主演のOVです。(本作はビデオも無い...)

ドーベルマン刑事

ドーベルマン刑事

  • 出版社/メーカー: マクザム
  • 発売日: 2001/08/24
  • メディア: DVD


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