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ケータイ刑事銭形雷18話[裏ネタ編] [ケータイ刑事]

BS-iの再放送枠(毎週日曜日朝10時)に合わせて書いている「[裏ネタ編]」(ここのところは、「教養講座」になっているような気が...(^^; )。今回の物語は第18話の「地球最後の日! ~デイ・アフター・トゥモロー殺人事件」である。サブ・タイトルからも分かるように、今回の元ネタは映画「デイ・アフター・トゥモロー」であるが、警視庁で唯一人、気象予報士の資格を持っているちゃんという設定を上手く利用した物語でもある。また、ゲストには佐藤二朗さんが登場ということで、これは新シリーズ(「雷」)になってから待ち望まれたことでもありました。

今回の物語では、気象学の専門用語をネタにしていたことから、気象学的にそれらを述べることにする。(それぞれについて詳しく記すと、膨大な量になるので、一般常識として知っておきたいポイントだけを記す。それ以上の詳しいことについては、専門書などで学びましょう。)→ある意味「ケータイ刑事」は「教養番組」ということにもなります。

尚、物語(内容)については、過去に記した記事の方をご覧下さい。BS-iの本放送時に記した記事は「ここをクリック(本放送)」、MBS放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。

地震」:1995年の阪神大震災以降、日本各地で地震が多発するようになり、先日も中越沖、能登半島沖で大きな地震が発生しているので、誰もが敏感になっているでしょうから、学術的なことを簡単に述べるに留めておく。「地震」とは、固着している地下にある岩盤が、ある一定の部分を境目にして急にずれ動くことで発生する震動が波動となって伝搬し、地表をを震動させる現象のことである。または、それによって引き起こされる地面の振動のことである。(正確には前者が「地震」、後者が「地震動」と言われるが、一般的には両者とも「地震」と言って問題はない。)尚、「地震」というのは地球で起こる現象のことを言い、月で発生する地震は「月震」と呼ばれる。→皆さん、大地震はいつ起こるか分からないので、非常持ち出し袋を用意していますか?

氷河期」:地球の歴史において、氷河期はこれまでに少なくとも4回の大きな氷河期があったとされている。要するに、地球上の気候が極めて寒冷であって、広大な地域にわたって大陸氷河が拡大発達していた時代のことを指す。(そのため「氷河時代」とも言う。)現在の地球では、南極とグリーンランドに氷床があるので、見方によっては現在も「氷河期の真っ直中」と言う考え方もある。しかし、現在は「氷河の拡大期」ではないので、一般的には氷河期は約1万年前に終わった、という加賀江が一般的である。(しかし、46億年とされている地球の歴史から見れば、1万年というのは、ほんの一瞬前ということになる。)が、多くの科学者は「氷河期」が終わったのではなく、現在は「氷期と氷期の間の間氷期」と考えているのが一般常識となっている。

津波」:地震による海底陥没や隆起、地滑り、海中への土砂崩れ、海底火山の噴火、海への隕石落下などによって引き起こされる水面の波動のことであり、海岸線に到達すると多大な被害を及ぼす可能性のある高波のことも指す。水深が浅くなるとその高さは急激に高くなる。尚、現在では、日本語の「津波:tsunami」という単語が国際的な一般語となった。(以前は英語で「tidal wave」と言われたが、これは過去の言い方であり、「東京」を「江戸」、「サンクト・ペテルブルグ」を「レニングラード」(これは改名です)、スリランカの首都「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」を「コロンボ」(これは首都移転←「・1st.10話」に出てきましたね。)、と言うのと同じである。)

竜巻」:積乱雲の底から地表に向けて垂れ下がる猛烈な風の渦巻のことである。下が海面だと水を吸い上げ、地面だと地表にある物を巻き上げて破壊する。局所的には風速100mを越える。藤田スケール(F-スケール)でその強さを示す。一般的にはF0~F5の6段階で現されるが、F6クラスの竜巻が非公式ではあるものの報告例がある。ちなみに、それ以上の風速の竜巻もF12まで定義されている。(F12の風速は音速(=約343m)とされている。)F5の竜巻の発生率が1%以下、F6の竜巻の発生率が0%強とされているだけに、F12の竜巻が発生したら、地球も吹き飛んでいる?(また、劇中に登場した風速130mの竜巻アンドリウはF5ということになる。)

オゾンホール」:成層圏のオゾン層に穴が開いたように濃度が異常に低くなる現象のことであり、1970年代から発生していたことが確認されている。主に、「南極上空に顕著に現れる。」「春から初夏にかけて現れる。」「年々規模が拡大する。」ことが分かっている。

エルニーニョ」:元の意味は、スペイン語で「幼子・イエス」を意味しているが、現在では気象用語として広く使われるようになった。ペルー沖の海水温度がクリスマスの時期に上昇する現象を指す。尚、「エルニーニョ」はペルー沖のものを指すが、「エルニーニョ現象」と言えば、ペルー沖に限らず、世界的、長期的に発生する海水温度上昇現象のことを指す。(「エルニーニョ」と「エルニーニョ現象」は区別されていて、「エルニーニョはエルニーニョ現象の一例」ということになる。)

トルネード」:主としてアメリカで発生する竜巻のことなので、上記の「竜巻」と同じ。尚、料理用語として、ドイツ語(tournedos)で「フィレ肉の細かい部分を小さめに切ったもの」という意味もある。

 

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↓スリランカの首都については、これも見てね(第10話)

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↓参考文献

地震のすべてがわかる本―発生のメカニズムから最先端の予測まで

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  • 作者: 土井 恵治
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 単行本

来るべき巨大地震―地震発生のメカニズムと規則性

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 悠飛社
  • 発売日: 1995/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ヒマラヤと地球温暖化―消えゆく氷河

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  • 作者: 中尾 正義
  • 出版社/メーカー: 昭和堂
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本

知ってそなえよう!地震と津波―ナマズ博士が教えるしくみとこわさ (知の森絵本)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 素朴社
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 大型本

台風と竜巻―なだれからエルニーニョ現象まで異常気象を一望する

台風と竜巻―なだれからエルニーニョ現象まで異常気象を一望する

  • 作者: ジャック シャロナー, 平沼 洋司
  • 出版社/メーカー: 同朋舎
  • 発売日: 2000/11
  • メディア: 大型本

オゾンホール―南極から眺めた地球の大気環境

オゾンホール―南極から眺めた地球の大気環境

  • 作者: 岩坂 泰信
  • 出版社/メーカー: 裳華房
  • 発売日: 1990/07
  • メディア: 単行本

オゾンホールのなぞ―大気汚染がわかる本

オゾンホールのなぞ―大気汚染がわかる本

  • 作者: 桐生 広人, 山岡 寛人, 多田 ヒロシ, 村沢 英治
  • 出版社/メーカー: 童心社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 大型本

地球大循環とエルニーニョ (パリティブックス)

地球大循環とエルニーニョ (パリティブックス)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 丸善
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本


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