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「HIGH ANXIETY」 [映画(洋画)]

表題の作品は1977年の映画「メルブルックス/新サイコ」である。コメディ映画やパロディ映画を得意とするメル・ブルックスであるが、本作はヒッチコック監督の一連のサスペンス作品をパロディにした作品である。が、単なるパロディ映画ではなくねアメリカの医学界に対する批判や性問題などテーマにした作品でもある。ヒッチコック監督の有名な作品のパロディは、映画ファンであれば色々と気がつくでしょうね。(いくつ分かるかということで、映画マニア度も分かる作品でもある。)が、ヒッチコック作品を知らなくても、色々と笑わせてくれるのは言うまでもない。

作品データを記しておくと、時間は98分、製作と監督はメル・ブルックス、脚本はメル・ブルックス、ロン・クラーク、ルディ・デルカ、バリー・レヴィンソンの4人、撮影はポール・ローマン、音楽はジョン・モリスである。そして出演は、メル・ブルックス、マデリーン・カーン、クロリス・リーチマン、ディック・ヴァン・パタン、ハーヴェイ・コーマン、ロン・ケアリー、ハワード・モリス、マーフィ・ダン、ジャック・ライリー、チャーリー・カラス、バリー・レヴィンソン、たちである。(バリー・レヴィンソンは後に「レインマン」の監督をする彼である。)

物語は、ある精神病療養所を舞台に、陰謀を企む悪徳医師に立ち向かっていく男の姿を描いた物語である。(随所にヒッチコック監督作品のネタが降られているが、基本にあるのはタイトルにある「サイコ」ではなくて「めまい」と「北北西に進路を取れ」である。)

精神病の権威であるハーバート大学のソーンダイク教授は、重症精神病研究所のアシュリー博士が急死したために、その後任所長として赴任することになり、赴任してくる。彼を迎えにやってきたお抱え運転手のブロフィは、車中で、アシュリー博士は何者かに殺された、とソーンダイクに打ち明ける。そんな中で療養所に到着すると、現在所長代理を務めているモンタギュー(彼は変態男で、しかも高額な入院料を払っている患者に対しては、入院を長びかせるためにあらゆる手だてを尽くしていた)と、無愛想な婦長・ディーゼルがソーンダイクを迎えた。また彼は、現在療養所の顧問であり、恩師のリロルマン教授と再会を果たす。リロルマン教授はソーンダイクが高所恐怖症であることを知ると、早速その治療にとりかかる。そんな中、療養所内に凶暴な患者を収容する病棟があり、そこにブリスベーンという実業家が全快しているにも関わらず、不当な利益をあげようとするディーゼルたちによって狂人扱いされていることが分かったが...

結末は、ハッピーエンドで「めでたしめでたし」というありふれたものであるが、中盤以降は犯人の容疑が掛けられたソーンダイクが真相を暴こうとして悪者一味に立ち向かっていくというサスペンス仕立ての物語となるが、そうなるとヒッチコック作品のパロディの方も力が入ってくるのがメル・ブルックスらしいところである。

1度目は物語の筋を追っていくとして、2度目、3度目では散りばめられたパロディのネタ探しをするという楽しみ方が出来るということで、数回は見てもらいたい作品である。で、いくつネタが分かったかをチェックして、次にはその元ネタ作品の方も堪能してもらいたい所である。(パロディ映画というのは、元ネタを捜すとなると広い知識が必要となるが、それを捜すのがまた楽しい所である。→映画初心者には向かない。初心者は笑いを楽しみましょう。)

 

メル・ブルックス/新サイコ

メル・ブルックス/新サイコ

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/09/29
  • メディア: DVD


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