ケータイ刑事銭形雷29話(2nd.3話)[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
BS-iの再放送枠(毎週日曜日朝10時)に合わせて書いている「銭形雷[裏ネタ編]」であるが、今回の物語は2nd.3話(通算では29話)の「瞬間移動した死体 ~元人気女優誘拐事件」である。ということで、今回は元ネタとなっている若尾文子さんについてです。(もう一つの元ネタである映画「赤い天使」についてはWOWOWで放送された時に記しているので、そちらをご覧下さい。(ここをクリックして下さい。)但し、作品データについて記していなかったので、本記事の最後に追加して記しておきます。)
尚、BS-iの本放送時に記した記事は「ここをクリック(本放送)」、MBS放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。
若尾文子:1933年11月8日、東京生まれ。夫は先日亡くなった建築家の黒川紀章である。(彼は1934年4月8日生まれであり、5ヶ月姉さん女房ということになる。)戦時中は仙台に疎開、1951年に大映の第5期ニューフェイスとして映画界入り。1952年に「死の町を脱れて」(小石栄一監督作品)で久我美子の代役として映画デビュー。1953年の映画「十代の性典」(島耕二監督作品)がヒットして広く知られるになり、同じ年の映画「祇園囃子」(溝口健二監督)で高い評価を得る。その後、日本を代表する美人映画女優の一人となると、京マチ子、山本富士子と並ぶ大映の看板女優として多くの映画に出演する。(160本を越える出演作がある。)和服姿の似合う女優として、海外でも高い人気がある。
特に、増村保造監督作品には20本も出演していて、「青空娘」「清作の妻」「妻は告白する」「赤い天使」「「女の小箱」より 夫が見た」「刺青」「卍」など、多くの名作映画を残している。(今回の物語に出てくる「赤坂の天使」は1966年の映画「赤い天使」をパロッたものである。)
その間、1961年の「女は二度生まれる」(「妻は告白する」、「婚期」に対しても)と、1965年の映画「清作の妻」(「波影」に対しても)でブルーリボン賞の主演女優賞を獲得している。
1971年に大映が倒産すると、映画から離れ、テレビドラマを中心に活躍するようになる。TVドラマでも多くの出演作があるが、1988年のNHK大河ドラマ「武田信玄」において、ナレーション「今宵はここまでに致しとうございます」は流行語大賞を獲得したということは、一つの逸話になっている。
黒川紀章と結婚すると、TVドラマの出演も控え気味になり、舞台を中心に活躍している。(最近の映画出演は、2005年の「春の雪」、その前が1987年の映画「竹取物語」であり、それぞれ全作から18年/16年ぶりの映画出演である。)
2007年には、第21回参議院議員通常選挙に夫・黒川紀章が党首の共生新党公認で比例区から出馬したが落選した、というのは記憶に新しいところである。
若尾さんクラスの女優さんを「ケータイ刑事」にゲスト出演というのは、予算を考えたら無理でしょうね... 映画の方で、銭形警視総監の奥さん(銭形姉妹からすればおばあちゃま)というのも、日常生活を描かないということになっているので、無理でしょうし...
映画「赤い天使」の作品データ。
1966年の大映東京の作品で、白黒作品、時間は95分。1966/10/1封切りである。原作は有馬頼義、監督は増村保造、脚本は笠原良三、撮影は小林節雄、音楽は池野成である。そして出演は、若尾文子(役名は西さくら)、芦田伸介、井上大吾、河島尚真、喜多大八、後藤武彦、三夏伸、小山内淳、千波丈太郎、川津祐介、谷謙一、中原健、仲村隆、飛田喜佐夫、一条淳子、甲千鶴、荒木康夫、松村若代、真杉美智子、赤木蘭子、竹里光子、志保京助、佐山真次、池上綾子、藤野千佳子、南堂正樹、有島圭子、たちである。
戦争ヒロイン映画の名作として世界的に有名な作品であり、日本よりも欧州での評価が高い。日中戦争の昭和14年(1939年)、天津の陸軍病院に従軍看護婦として配属された西さくらを待っていたのは狂気としか言いようがない状況だった...
一応、DVDもリリースされているので、ご覧になることをお薦めします。
↓物語の元ネタ作品
↓若尾文子出演作をいくつか
↓これも忘れてはいけませんね
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