OUTLAND(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1981年の映画「アウトランド」である。'70's後半に「スター・ウォーズ」の登場と共に、SF映画の一大ブームが巻き起こったが、'70'sの終盤から'80's前半にはSF映画が多数登場した。本作もそんな中の1本であるが、SFというのは名前だけで、西部劇のエッセンスを取り入れたサスペンス仕立ての作品である。(SF映画としたら、兎に角評判が悪い本作であるが、サスペンスと捉えると、酷評されるまでのものではない。)
作品データを記しておくと、時間は109分、製作はリチャード・A・ロス、製作総指揮はスタンリー・オトゥール、監督と脚本はピーター・ハイアムズ、撮影はスティーヴン・ゴールドブラット、音楽はジェリー・ゴールドスミスである。そして出演は、ショーン・コネリー、ピーター・ボイル、フランシス・スターンハーゲン、ジェームズ・B・シッキング、キカ・マーカム、クラーク・ピータース、ジョン・ラッツェンバーガー、スティーヴン・バーコフ、たちである。
物語の舞台は、近未来の木製の第3衛星・イオである。宇宙開発連合の管理化の悪に敢然と立ち向かう連邦保安官の活躍を描いたものである。
木星の衛星・イオでは鉱石採掘が行なわれていて、2144名の居住者がいた。宇宙開発連合の管理下で行われている採掘事業は、人夫、補助人員、管理者に分けられていた。そんなイオに連邦保安官のビル・オニールが保安室長として着任してきた。彼は謎の死亡事故に遭遇し、調査に乗り出すが、保安次長は深く追求しない。ビルは女医・ラザラスの協力を得て、原因を調査すると、強力な覚醒剤によるものであることが分かる。地球から持ち込まないと入手出来ない麻薬ということで、麻薬犯罪に関わりのある前科者を調べるビルは、支配人・シェパードが黒幕だと突き止めた。が、証拠として捉えた麻薬常習者や保安次長が殺され、支配人を恐れて誰もビルに手を貸す者はいなくなる。が、ビルは一人で立ち向かって行く...
物語の方は、一応SFになるが、サスペンス仕立てであって、舞台がたまたまSFになっているといった感じである。サントラ盤の方も、SF作品の音楽というよりはサスペンス作品の雰囲気があり、「SF」ということを忘れたらなかなか良い出来である。
サントラ盤の収録曲は以下の全10曲である。『Mine』『Earl Arrival』『Message』『Air Lock』『Hot Water』『Hunted』『Spiders』『Rec Room』『Hostage』『Final Message』。
もともとは西部劇の要素を取り入れた作品であり、本格的なSFを狙った作品ではない本作であるだけに、SFということを求めなければ、なかなかいい感じである。考えてみたら、本作製作当時はSF作品が大量に製作されたということもあるので、そういう意図の作品もありでしょうね。
Outland [Music from the Motion Picture]
- アーティスト: Jerry Goldsmith, Jerry Goldsmith, National Philharmonic Orchestra
- 出版社/メーカー: Warner
- 発売日: 2001/05/07
- メディア: CD
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