「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その29) [ケータイ刑事]
今回の「ゲストキャラにおける類似点」は、「社長の娘」である。が、社長といっても色々あり、今回は「社長令嬢」という雰囲気のない「社長の娘」ということで述べていく。で、登場するのは、「007/美しき獲物たち」からステイシー・サットン、「銭形泪・1st.5話」から浦島亀子、万亀である。
「007」:ステイシー・サットン。シリーズ第14作「美しき獲物たち」(3代目・ロジャー・ムーアの最後のボンド作品)のボンドガールである。(久しぶりの金髪のボンドガールでした。しかも、演じたタニア・ロバーツは元エンジェル(チャーリーズ・エンジェル)でもあります。→第5シリーズにおいて、ジュリーを演じている。このジュリーは歴代エンジェルの中では唯一人の元夫人警官ではない、というキャラクターである。)祖父がサットン石油という会社を築き上げ、それを彼女の父に残し、ステイシーはその跡継ぎである。そんな彼女は大学で地質学を学んでいたが、マックス・ゾーリンが不正にサットン石油を乗っ取ってしまった。ステイシーはサンフランシスコ市役所に勤めながら、裁判で争い、会社を取り戻そうとしていた。ゾーリンに対して復讐しようとしていた彼女にボンドが接近してきた。やがて、ゾーリンの狙いがシリコン・バレーを壊滅させることだと知ると、ボンドに協力するようになる。
ある意味では、野望を企む悪玉の被害者であるステイシーは、巻き込まれ型のボンドガールということになるが、金髪と合わせて、久しぶりというタイプのボンドガールでした。ただ、黒豹のようなグース・ジョーンズの前に霞んでしまったのもまた事実でした。
「ケータイ刑事」:浦島亀子。「泪・1st.5話」に登場したゲストキャラである。「亀の子スポンジ」(「亀の子たわし」ではありません。→「ケータイ刑事」らしいところでもある。)を発明して一代で財を成した浦島家の娘である。妹・万亀(まき)とは異母姉妹であり、離れた地(関西)で暮らしていたが、父が亡くなったことで、遺産相続に絡んで上京してきた。が、実は遺産の相続に関して揉めて、妹・万亀を殺害するに至った。
「ケータイ刑事」:浦島万亀(まき)。同じく「泪・1st.5話」に登場したゲストキャラであり、事件の被害者である。一代で財を成した父が亡くなり、遺産を相続することになるが、変わった凶器(剥製の亀の甲羅)によって撲殺された。腹違いの姉である亀子の母を泥棒猫呼ばわりしていて、姉の亀子とは仲が悪かった。
共に「社長の娘」という設定であるが、共通しているのは「社長令嬢」という華やいだ雰囲気が全く無いという所である。(「社長令嬢」という華やいだ雰囲気を持ったキャラクターは、「007」でも「ケータイ刑事」でも他にいます。)→社長といっても色々ですから、「社長令嬢」の全てが華やいだ生活をしていると限らない、ということでもある。
が、大きく違うのは、この3人は三者三様の道に進んでいったということである。ステイシーは、悪の陰謀(シリコン・バレーを壊滅させる)に気づくと、復讐の為に動いていたところから、その陰謀を阻止するために動き、ボンドと行動を共にした。(が、ボンドの足を引っ張っていました。兎に角、何度も悲鳴を上げていましたし、悪のボスには捕らえられていましたし...(5代目ボンド以降は違うけど、ボンドガールが捕らえられるというのはお約束でもあるんですけど...))→一応「正義の味方」ということになる。(「味方」というより「アシスタント」ということに留めておくのが適当でしょうね。)
一方、亀子は、母をなじられたということもあるが、遺産を独り占めするために犯罪者になって妹・万亀を殺してしまい、万亀は遺産を手にすることなく殺されてしまった。(腹違いの姉妹の争いが悲劇を招いた、ということになった。)
父の会社の規模についてはどの程度の物なのかが全く語られていないが、大きな施設のあるサットン石油や、浦島家は一代で財を成したということから、町の中小企業の社長というレベルではなく、ある程度大きな会社(年商数十億以上と言って良いでしょう。)であると思われる。その娘ということで同じような境遇の3人であるが、全くバラバラの違った人生に進んで行くことになった(万亀は殺されて人生が終わってしまいましたし...)ということで、「三者三様」とか「十人十色」という言葉を象徴していますね...(人の運命とは分からないものである。→こんなところで「人生」を語れてしまう、というのも凄い所でもある。)
次回は、「ゲストキャラにおける類似点」の16回目として、「007」からはボンドガールを、「ケータイ刑事」からはゲスト・キャラということで、まだまだ続きます。(誰が登場するかはお楽しみに。)
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