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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その34) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「影の薄いボンドガール/クイーン」ということで述べることにする。(一部はこれまでに述べたことがあるが、別の側面からの共通点があるということで、再登場ということになります。)というのは、「ボンドガール」も「クイーン」も、「007」/「ケータイ刑事」に於いては一つのである。主役はボンド銭形であるが、「ボンドガール」/「クイーン」は単なる脇役ではなく、作品に華やいだ雰囲気を持ち込み、盛り上げるという役割がある。(つまり、準主役である。)尚、「影が薄い」というのは、物語の中で、主役以外の他のキャラに喰われて、存在感が今ひとつ無かった、という意味である。(この選考基準には、筆者の偏見がかなり強く入っていますけど...)で、これに該当するボンドガール/クイーンには、またまた不思議な共通点がしっかりとあるのだが、本当に面白い所でもある。

今回登場いただくのは、ボンドガールの方は「美しき獲物たち」のステイシー・サットン、「ゴールデンアイ」のナターリア・シミョノヴァ、「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のクリスマス・ジョーンズの3人、クイーンは数学クイーン・広中数子(「・1st.1話」)とピアノクイーン・宝積有香子(「・2nd.1話」)の2人である。

007」:ステイシー・サットン。シリーズ第14作(3代目ボンドの第7作であり最終作)美しき獲物たち」のボンドガールである。劇中では、前半ではあまり登場せずね中盤から後半にかけて登場したが、メイ・ディの野性的な活躍に完全に喰われる形となった。久しぶりのブロンドのボンド・ガールであり、演じたタニア・ロバーツは「チャーリーズ・エンジェル」のエンジェルの一人であるが、影が薄い存在であった。(印象に残っているのは、やたらと悲鳴を上げていたということである。)サットン石油を乗っ取られ、取り返そうとして裁判を起こしていた。ボンドに協力することになるが、ゾーリンの配下の者に狙われることになった。また、ボンドと共にゾーリンの罠に落ちて、サンフランシスコ市長を殺害した容疑を掛けられることにもなった。クライマックスに向けては、ゾーリンに拉致されて飛行船で連れ去られることになり、色々とボンドの足を引っ張っていたという印象が強い。反撃らしいことも一応しているが、自宅に護身用として備えているライフルには実弾ではなくて岩塩を入れていたということで、押し入ってきた賊を撃退するのに、ボンドの活躍が必要であった。(岩塩だとバラすまでが唯一と言って良いような見せ場でした。)

007」:ナターリア・シミョノヴァ。シリーズ第17作(5代目ボンドのデヴュー作)ゴールデンアイ」のボンドガールである。プロのコンピューター・プログラマーであり、ロシアの宇宙兵器管理センターに勤務していたが、ウルモフ将軍たちが急襲し、そのセンターで唯一の生き残りとなった。全ての電子機器を無力化するその兵器によってセンターが攻撃されたが、辛うじて生き残った。が、生き残りがいたということで、ヤヌス・シンジケートから命を狙われることになった。劇中では、前半は殆ど登場せず、中盤から登場したが、ヤヌスの一員である殺し屋のゼニア・オナトップのパワフルで男を魅惑する殺し方や存在感の前に霞んでしまった。ボンドと共に処分されそうになり、ボンドに助けられ、それからボンドに協力するようになった。それらしい見せ場は、コンピューター・プログラマーということで、ネットを使ってヤヌスの企みを調べ上げ、ボンドの行動の助力となったという所であろう。それでいて、結構心は強く、プロとしての誇りを持っている存在でもあった。

007」:クリスマス・ジョーンズ。シリーズ第19作(20世紀最後の作品、5代目ボンドの第3作)ワールド・イズ・ノット・イナフ」のボンドガールである。原子物理学者であり、核のエキスパートである。やはり、物語の前半は登場せず、中盤に、カザフスタンの核施設にボンドがやってきた時に登場し、ボンドと出会う。それ以降はボンドに協力することになるが、それらしい活躍というのは頭に残っていない。(頭に残っているのは、学者博士らしくないヘソ出しパンツ・ルック・スタイルをしていた、という所でしょうか。)完全にソフィー・マルソー演じるエレクトラ・キングの存在感の前に吹っ飛んでしまった存在であった。クライマックスの最終決戦では、核のエキスパートらしい所を見せていたが、殆どボンドの足を引っ張っていた感がある。見せ場と言えば、やっぱりヘソ出しパンツ・ルック・スタイルという所でしょうか...

ケータイ刑事」:広中数子。「・1st.1話」に登場したクイーンで「数学クイーン」である。また、クイーンとしては3番目となる。しかし、台詞もなく、いきなり死体で発見されたクイーンである。(この時期のクイーンは常に被害者であった。)また、この物語で、台詞もなく、死体として登場したことから、「零・1st.5話」の物語が生まれることになった。本当に、見せ場もなく、あまりにも可哀想なクイーンである。数学界の最高の謎であるモリマーの最終定理を解いた(零ちゃんは小学5年の時に解いちゃいましたけど...)ということで、頭脳の方は優秀だということを感じさせてくれたのが、見せ場と言えば見せ場になっていました。(でも、それも印象を与えるだけでしたが...)

ケータイ刑事」:宝積有香子。「・2nd.1話」に登場したクイーンで「ピアノクイーン」である。青井みどりピアノ教室のクイーンである。美人ということで、五代さんの憧れの存在でもある。ピアノ教室に来ていたことを家政婦の海原なみに利用され、青井みどり先生の殺害犯に祭り上げられて殺された。台詞もなくて殺されたクイーンであるが、『私はクイーン』を熱唱するPVがあったということで、見せ場はたっぷりと用意されていた。(でも、事件とは関係ないサービス・カットでの見せ場でした。)

「ボンドガール」は「007」の主人公が男であるJAMES BONDであるため、作品に於いては最高の華となる存在である。殆どのボンドガールはその役割を果たしているが、作品の数も20本を越えると、やはれ色々なボンドガールがいるものであり、今回取り上げた3人は、敵のサイドにいるボンドガールのあまりにも強力な個性に完全に喰われてしまうことになったボンドガールである。とは言っても、ステイシーは地質学、ナターリアはプログラマー、クリスマスは核ということで、それぞれの専門分野をしっかりと持っていて、その分野に於いてはボンドも一目置く存在であった。(ということで、一応、存在価値は保つことになった。)

一方、「クイーン」は「ケータイ刑事」のヒロイン・銭形は高校生(零ちゃんは中学生)であることから、大人の魅力を持ち、作品にを与える存在感が求められるキャラクターである。これまでに登場したクイーンも10人を超えているが、それだけクイーンがいれば、色んなクイーンがいるのも当然である。よって、被害者となるクイーン、犯人となるクイーンがいるのも当然である。(ボンドサイドのボンドガールと、敵サイドのボンドガールがいる、というのと同じである。)また、「クイーン」と言われるからには、その分野に於いては並ではない人より優れた能力があるのも当然である。つまり、「○○クイーン」の「○○」という分野では、プロということになる。

類似点は、今回取り上げたキャラは、作品においての存在感は薄かったが、全員が誰にも負けない専門分野をしっかりと持っているということである。(ピアノクイーンのピアノの腕に関してはどの程度であったかは語られていないが、「クイーン」と言われるからには並ではないものと考えるのは当然である。)ピアノも音楽として捉えれば、学問に繋がるので、コンピューター・プログラムも情報処理の学問に繋がるので、全員が「ある学問の専門家」ということも出来る。(ここが「驚くべき類似点」ということになる。)よって、物語の中での存在感は薄くても、見せ場となる部分では、「華」としての存在感をしっかりと示すことになる。(能力が並だったら、見せ場があっても、それが見せ場にならないものである。また、見せ場が無かったら、存在自体も完全否定される無駄なキャラクターになってしまう。)が、「007」も「ケータイ刑事」も傑作であることから、どんなキャラクターでも、その存在価値があり、しっかりしているのである。(中には、全く何のために登場させたのか分からないような無駄なキャラが登場する「駄作」と呼ばれる作品が存在するのもまた事実である。)

次回も「ボンドガールとゲストキャラにおける類似点」というお題で続けていきます。(未登場のボンドガールもまだいますし、「ケータイ刑事」のゲストキャラはまだまだたっぷりと残っていますからね。)誰が登場するのかはお楽しみに。

 

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