AMERICA『AMERICA』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1971年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。'70'sを代表するフォーク・ロック・バンドである彼らの記念すべき1st.アルバムであるが、ちょっとしたいきさつのあるアルバムである。当初は本アルバムに『Horse With No Name』は収録されていなかったのだが、1972年の春先にシングル『Horse With No Name』があれよあれよという間に全米No.1の座を獲得してしまい、今ひとつセールスの伸びていなかったデビュー・アルバムにシングル・ヒットを記録した『Horse With No Name』を急遽追加して再リリースした。すると、全米No.1ソングの力もあって、アルバムも売れ始め、ついには5週連続1位を獲得することになった。(ちなみに、1972年のBillboard年間アルバム・チャートでは8位にランクインしている。)
収録曲は以下の全12曲である。『Riverside』『Sandman』『Three Roses』『Children』『Horse With No Name』『Here』『I Need You』『Rainy Day』『Never Found The Time』『Clarice』『Donkey Jaw』『Pigeon Song』。
『Horse With No Name』は3週連続1位を獲得し、1972年のBillboard年間シングル・チャートでも26位にランクインしている大ヒット曲であり、彼らの代表曲の一つである。
本アルバムからのお薦め曲は『Horse With No Name』は当然である。(いきさつを考えると外したくもなるのだが...)純朴で爽やかなコーラスを中心としたシンプルなサウンドで、フォーク/カントリー系のアコースティック・サウンドは聴く者の心を和ませてくれる。『Riverside』『Sandman』『Three Roses』『I Need You』『Rainy Day』というところをお薦め曲としてピックアップしておく。
'60's終盤にはフォーク/カントリー系のサウンドがちょっとしたブームになっていて、そこから'70'sのフォーク・ロックの隆盛に繋がっていくことになるのだが、彼らは'70'sという新しい時代において、新しいサウンドの雄として彗星の如く現れることになり、時代を代表するバンドへとなる。1曲のシングル・ヒットによって瞬く間にスターになるという所はアメリカっぽい所である。
'70'sのアメリカのロック・サウンドを聴くのであれば、外せないグループであり、その記念すべきデビュー・アルバムは聴いておきたいところである。
ところで、最初に発表されてからそう間が経たないうちに『Horse With No Name』が追加されて再発された本アルバムは、CDでは必ず『Horse With No Name』が収録されているが、LPでは『Horse With No Name』が収録されていないもの(言うまでもなく、これが真の彼らのデビュー・アルバムのオリジナルの形である。)が存在している。CDで12曲収録のものは入手出来るので、普段聴くのはそのCDということにして、コレクターとしたら本当のデビュー盤である『Horse With No Name』の収録されていないLPを入手したくなる。(針を降ろすかどうかはまた別問題である。)が、今まで一度も目にしたことがない。(『Horse With No Name』が収録されているものばかりである。)やはり、数が少なく貴重なため、プレミアが付いているのでしょうね...
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