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「柳生武芸帳」(その6) [映画(邦画)]

今回は、4本製作された1963年の作品の中から、最初の2本(シリーズ第5作と第6作)についてです。

シリーズ第5作柳生武芸帳 片目の十兵衛」(1963年)
作品データを記しておくと、1963年の東映京都の作品で、86分の白黒作品である。原作は五味康祐、監督は内出好吉、脚本は高田宏治、撮影は脇武夫、美術は大門恒夫、音楽は阿部皓哉である。そして出演は、近衛十四郎、松方弘樹、新井茂子、沢村訥升、香川良介、北龍二、明石潮、佐藤慶、山形勲、吉田義夫、品川隆二、北原しげみ、山城新伍、大橋史典、大前均、加藤浩、加賀邦男、堀正夫、那須伸太朗、浅野光男、島田兵庫、河村満和、佐藤洋、長島隆一、菅貫太郎、たちである。

将軍・家光の信任厚い老中・松平伊豆守の失脚を企む若年寄・稲葉美濃守が柳生武芸帳の公開を迫り、柳生但馬守は苦境に立たされる。潔白を証明する生き証人・里見忠義を捜すため十兵衛が派遣されるが、一足遅く、忠義は殺されていた。江戸では美濃守が武芸帳を手に入れていて、柳生家は窮地に立たされていた。十兵衛は家光に、武芸帳の中にある謎の血判に名のある者を捜し出すと誓い、時間を貰う。そんな十兵衛は刺客に襲われつつ、伊達政宗の所に忍び込むが...

それぞれの思惑が絡み合って展開されていく物語であり、それが十兵衛をターゲットに進んで行く。なかなか緊張感があって、見せてくれる1本である。

シリーズ第6作柳生武芸帳 片目水月の剣」(1963年)
作品データを記しておくと、1963年の東映京都の作品で、84分の白黒作品である。原作は五味康祐、監督は長谷川安人、脚本は高田宏治、撮影は松井鴻、美術は鈴木孝俊、音楽は阿部皓哉である。そして出演は、近衛十四郎、松方弘樹、北龍二、香川良介、長島隆一、和崎隆太郎、大木実、楠本健二、西崎みち子、桜町弘子、津村礼司、永田靖、牧口徹、関根永二郎、矢奈木邦二郎、堀正夫、有馬宏治、片岡栄二郎、阿波地大輔、尾形伸之介、たちである。

九州・阿蘇の有馬隼人正が柳生武芸帳を手に、幕府転覆の陰謀を企む。丁度、参勤交替の制度が布告された、これは外様大名を潰すための陰謀して、有馬は島津、細川、黒田の外様大名に書状を送って謀反を企むが、それを察知した十兵衛が立ち塞がる。武芸帳は謀叛の連判状だとして島津家を説得しようとする有馬だったが...

時は3代将軍・家光の時代になっているが、柳生武芸帳はまだ過去の遺物になっておらず、それを利用しての謀叛を計画、十兵衛がそれを如何にして防ぐか、ということで、今までとは少し毛色が変わってきた物語である。こういう展開もまた面白いのだが、シリーズの最初の頃と比べると、物語のスケールが小さく感じてしまう。が、テンポは悪くなく、悪くは無い作品である。

今回の2本は、シリーズも進んできて、「柳生武芸帳」の捉え方に変化が現れてきて、新たな展開となった物語である。設定は面白いのだが、ちょっと纏まりすぎてしまった感も拭えないのだが、十兵衛の活躍はそれなりに楽しむことが出来る。

 

↓やはりDVDではなく、ビデオです。

柳生武芸帳~片目の十兵衛~

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

柳生武芸帳 片目水月の剣

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS
↓原作小説
柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫
柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫

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