SSブログ

「YEAR OF THE DRAGON」 [映画(洋画)]

表題の作品は1985年のアメリカ映画「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」である。ハリウッドの歴史に残る失敗作「天国の門」に続くM.チミノ監督の作品ということで注目度が高くなった作品である。日本での評価はそれなりに高いが、アメリカでの評価は今ひとつ良くないという面白いことになっている。NYのチャイナタウンにはびこる非合法的組織と、それを敵視するNY市警の杜志宇を描いたクライム・アクション作品である。

作品データを記しておくと、時間は134分、原作はロバート・デイリー、監督はマイケル・チミノ、脚本はオリヴァー・ストーンとマイケル・チミノの2人、撮影はアレックス・トムソン、音楽はデヴィッド・マンスフィールドである。そして出演は、ミッキー・ローク、ジョン・ローン、アリアーヌ、ヴィクター・ウォン、レナード・テルモ、レイ・バリー、キャロライン・カヴァ、エディ・ジョーンズ、トニー・リップ、たちである。

ニューヨーク、チャイナタウンのあるレストランでチャイニーズ・マフィアのボスが暗殺された。これは組織の近代化を目指す若手のリーダー・ジョーイ・タイの謀略によるものであった。ジョーイ・タイは後釜の座を掴むと組織を変えようとして、あの手この手を打ってくる。一方、NY市警のスタンレイはチャイナタウンの抗争を抑えるために送り込まれた敏腕刑事であり、ベトナム戦争の後遺症として黄色人種に対して恨みを持っていた。そんな彼は組織そのものを壊滅させようとするが、このやり方にチャイナタウンの長老や市の幹部たちの反感を買っていて、警察内部で孤立していた。組織を壊滅させるため、ジョーイ・タイとの抗争をエスカレートさせていくスタンレイ。ジョーイ・タイのレストランに従業員として潜入していた中国系刑事が惨殺されたことで、スタンレイは店に乗り込んでジョーイ・タイに食ってかかる。が、これによってジョーイ・タイは部下にスタンレイの別居中の妻を襲わせて殺した。これによってスタンレイのジョーイ・タイに対する怒りは頂点に達した。で、麻薬取引現場に姿を現したジョーイ・タイと決着を付けようとする...

何と言ってもジョン・ローンの存在感である。(本作の演技が評価されて、この後「ラスト・エンペラー」で溥儀を演じることになる。)野心に燃え、一つずつ階段を上っていき、頂点に立つとやりたいことを徹底的にやる。本当に怖くなってしまう迫真の演技があるから本作が生きることになる。(やはり、敵役の存在感が重要である。)

O.ストーンが脚本に絡んでいると言うことで、どうしても「ベトナム戦争」に繋ぐ所を出したいという気持ちは分かるが、スタンレイの設定、更には彼に関する部分では冗長度が高く、もっとスマートにした方が良かったと思えるが、全てはジョン・ローンによって救われた、といった感じになった作品である。

また、チャイナタウンのセットは見所の一つでもある。ただ、かなりデフォルメした部分もありますが...

 

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
  • メディア: DVD

↓原作

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン〈上〉 (徳間文庫)

  • 作者: ロバート デイリー
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 文庫

イヤー・オブ・ザ・ドラゴン〈下〉 (徳間文庫)

  • 作者: ロバート デイリー
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 文庫


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

BEST HIT USA 2008[20..YOU'VE GOT MAIL(SOUN.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。