BOZ SCAGGS『MIDDLE MAN』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1980年に発表された彼の9枚目のアルバムである。前々作の「SILK DEGREES」、前作の「DOWN TWO THEN LEFT」に続くA.O.R.三部作の締めとなったアルバムである。しかし、TOTOのS・ルカサーを前面に出していて、A.O.R.三部作と言ってもロック色が強くなったアルバムである。「SILK DEGREES」には及ばなかったものの、Billboardのアルバム・チャートで最高位8位、1980年の年間アルバム・チャートで37位にランクインする大ヒットとなった。
収録曲は以下の全9曲である。『Jojo』『Breakdown Dead Ahead』『Simone』『You Can Have Me Anytime』『Middle Man』『Do Like You Do In New York』『Angel You』『Isn't It Time』『You Got Some Imagination』。
この中からシングル・カットされたのは2曲で、共にTOP 20入りを果たすヒットとなっている。『Jojo』はBillboardのシングル・チャートで最高位17位、1980年の年間シングル・チャートで89位にランクイン、『Breakdown Dead Ahead』はレギュラー・チャートで最高位15位、1980年の年間シングル・チャートでは97位にランクインしている。
本アルバムからのお薦め曲は、A.O.R.のアルバムと捕らえたら『Simone』『You Can Have Me Anytime』『Isn't It Time』ということになるが、A.O.R.よりはロックの方に傾いている本アルバムでは、やはりシングル・ヒットも記録している『Jojo』や『Breakdown Dead Ahead』でしょう。そして、アルバム・タイトル・ナンバーである『Middle Man』も捨てがたいところである。→A.O.R.ではなくて、ロック・アルバムといった方が正解です。
前々作と前作の内容と、BOZの名前からA.O.R.という内容を期待したらちょっと肩すかしを食らうことになる。やはり、'80'sという新しい時代を迎えて、同じようなものとしない所はBOZらしいところである。しかも、当時のTOTOは勢いに乗っていたこともあって、その勢いも垣間見られていて、実に聴き甲斐のあるアルバムとなっている。A.O.R.がお好きな方も、ロックが好きな方も、'80'sサウンドがお好きな方も、聴いておきたいところである。
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