「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その57) [ケータイ刑事]
今回のテーマは「キャディ」である。(言うまでも無く、ゴルフ・プレーヤーに随行して、クラブを運んだり、プレー状の助言を与えるキャディさんである。英語では「CADDIE」であって、茶を入れる茶筒を意味する「CADDY」ではありません。)このテーマはかなり絞り込まれたテーマということになるが、これがまた面白いように「007」に登場するキャディさんと「ケータイ刑事」に登場するキャディさんが重なるのである。(だからこそ、本連載のネタになる。)
「007」からは「ゴールドフィンガー」に登場したキャディさん(オッドジョブ)、「ケータイ刑事」からは「零・2st.3話」に登場したキャディさん(棹盾ピン子)に登場して貰う。尚、今回はこの2人を「キャディさん」ということで扱うが、二人とも本職は「キャディさん」ではないという共通点が既にあります。(これは今回のテーマの条件には入れていない。)。
「007」:オッドジョブ。シリーズ第3作の「ゴールドフィンガー」に登場したキャラクターであり、大富豪・ゴールドフィンガーに使える執事というのが本職である。(通称「よろず屋」と呼ばれている。)東洋人であり、ゴールドフィンガーに忠誠を誓っている。また、空手の達人でもある。そのため、ゴールドフィンガーの身の回りの世話をはじめ、日常生活における雑用を行うのは当然であるが、ゴールドフィンガーがゴルフ用心棒としての役割や、汚い仕事も受けていた。
黒のモーニングとシルクハットが彼のトレードマークであり、そのシルクハットのツバの部分は鋼鉄製であり、フリスビーの用にシルクハットを投げて人を殺すという技を持っている。ゴルフ場(オーナーはゴールドフィンガー)では彫像に向けて投げて、その彫像の首を切り落としている。ということで、主人であるゴールドフィンガーがゴルフをプレイした時は、キャディとしてラウンドを一緒に回った。
ゴールドフィンガーがラウンドした相手はボンドであった。そして賭けゴルフをしていた。ボンドが有利になり、ゴールドフィンガーが林に打ち込んだ時、ボールがなかなか見つからないということで、ポケットからゴルフボールをこっそりと取り出し、ズルをしようとしていた。(実際はボンドがゴールドフィンガーのボールを発見していたが、それを教えず、隠すようにしていた。)で、ボンドはオッドジョブがボールを出す所を見ていたが、何も言わなかった。
で、そのゴルフ勝負は、ボンドがゴールドフィンガーのボールが違っているとクレームを付け、ボンドの勝ちとなった。(ボンドもなかなかずる賢いことをします。)で、正しいゴールドフィンガーのボールをボンドから受け取ったオッドジョブは、それを握りつぶしていた。(それだけ握力が強いということでもある。)→「紳士のスポーツ」と言われるゴルフであるが、ボンドは情報を得るために接近しただけであって、ゴルフ客を装って接近しただけで、ゴルフをプレーすることは目的ではなかった。
その後もゴールドフィンガーの「グランドスラム作戦」を進める上で、色々と役割を担っていた。最期は、フォート・ノックスのアメリカの金塊保管所でのボンドとの対決で、彼が投げたシルクハットが鉄格子に挟まり、それを取ろうとした所をボンドが切れた電線を鉄格子に接触させ、感電死した。
「ケータイ刑事」:棹盾ピン子。「零・1st.3話」に登場したゲスト・キャラである。明日は警視庁ゴルフ大会が行われるということで、前日練習に高村さんがゴルフ場(隋縁(ずいえん)カントリークラブ)に向かったが、何だかんだで途中で零ちゃん、柴田太郎さんと合流。やってきたゴルフ場・隋縁カントリークラブの支配人がピン子である。その日は芝刈りでお休みだったが、高村さんが頼むと、ピン子は高村さんたちのラウンドをOKした。さらに、今日はキャディが休みでいないので、自らキャディを引き受けた。
零ちゃん、高村さん、柴田さんのラウンドでキャディを務めるが、実際は高村さんにラブラブという感じのピン子は、高村さんのボールにマジックでハートマークを書いたりしていた。(当然、高村さんに惚れたのではなく、計算ずくの行動である。)それは、2番ホールで高村さんのボールをすり替えることで、打ってもOBとなって林に飛んで行くように金属片を仕込んだボールを使い、自分が犯した殺人の被害者が、(高村さんが打った)OBのボールが当たって死んだように誤魔化そうというものだった。そして、発見された死体の側にハートマークのボールを落とすという細工までしていた。
結局、零ちゃんにトリックを見破られ、あえなく逮捕された。
今回の2人は、一番違うのは男女ということ、そしてオッドジョブは死亡、ピン子は生きている(逮捕されました。)、という所がある。が、本職はキャディではないのにキャディを務めていて、しかも、ゴルフボールのすり替えという不正行為を行ったという共通点がある。(共に林に打ち込んだ時にそれを行っている。(ピン子はそうなるように仕組んだのですけど...))ゴルフにおける不正行為は、ボールのすり替え以外にも色々とあるが、それらの不正行為の中から両者は共に「ボールのすり替え」を行っている所が共通点であり、「007」と「ケータイ刑事」との間にある不思議な因縁である。だからこそ「驚くべき類似点」ということになる。→「紳士のスポーツ」と言われるゴルフで不正行為を行うなんて、人間としての信用を全て失うだけで、良いことは何も無い。とはいっても、オッドジョブは死亡してしまうことになるので、人間としての「信用」を失っても関係ないのでしょうけど... ピン子にしても殺人を犯したことによって人間としての信用を失ってしまうのだから、すり替えによる信用失墜は彼女にとっても関係ないことになるのでしょうね...
次回も、「ゲストキャラにおける類似点」というテーマを続けます。(主だった登場人物は随分と語ってきたが、何だかんだと、まだ色々とネタはあります。)誰が登場するのかはお楽しみに。
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