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「渡り鳥」(その7) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローシリーズ第23弾として述べてきた「渡り鳥」シリーズも今回が最終回です。残っているシリーズ第9作について述べるが、本作はこれまでの8作と大きく違う所がある。それは、主人公の名前が違う(滝伸次ではなくて滝浩である。)という所である。(それ以外にも、監督が変わった、ヒロインを演じる女優が変わっている。)ということで、便宜上、シリーズ最終作とされているが、別物である。尚、タイトルに「渡り鳥」と入っているのは、興行的なことを考えて入っているだけである。が、展開はこれまでのシリーズ作品のパターンを踏襲している。

(シリーズ第9作)「渡り鳥故郷へ帰る」(1962年)。
作品データを記しておくと、1962年の日活作品であり、時間は83分である。監督は牛原陽一、脚本は下飯坂菊馬、撮影は伊佐山三郎、美術は木村威夫、音楽は大森盛太郎である。そして出演は、小林旭、和田浩治、笹森礼子、白木マリ、小高雄二、平田大三郎、安部徹、桂小金治、森塚敏、松尾嘉代、初井言栄、武藤章生、木浦佑三、宮崎準、野呂圭介、藤岡重慶、松本染升、山田禅二、南田洋子、葉山良二、たちである。

瀬戸内海のある町。姿を消していた滝浩が帰ってきた。彼は筧組の幹部だったが、姿を消して3年、組は落ちぶれていた。筧の娘・美里は地の青年実業家・松山との結婚を決意するが、これが敵対する新興ヤクザ・宇多組が反撃に出るきっかけとなる。筧組の組長が自動車事故で死亡するが、これを宇多組の仕業として即発状態となっていた。そんな所に帰ってきた浩は、事情を知った。跡目を継ぐことを頼まれるが、それを断る浩。が、組長の事故原因の調査に乗り出す。そんな中、組に裏切り者がいることが分かり、怒りに燃える浩。そして対決へ...

小林旭が主役であり、展開はこれまでの「渡り鳥」シリーズ作品を踏襲しているとはいっても、やはり違いを感じてしまう。やはり、ライバルとなる存在がいないというのは辛い。ただ、これは頭の何処かに「渡り鳥・滝伸次」のことがあるためであり、まったく別物と頭を切り換えると、それなりに見ることは出来る。が、タイトルに「渡り鳥」とあるため、頭の切替が難しいのもまた事実である。

これまでのシリーズ8作を見てきたら、タイトルから見てしまうが、「渡り鳥」ということを強く意識していれば見ない方が良かったという気がする。まあ、人気シリーズの終焉には何かとあるものだが、そんなドタバタを垣間見ることも出来るということ、日本映画黄金時代の作品ということで、別の意味では見所がある作品ではありますが...

 

渡り鳥故郷へ帰る

渡り鳥故郷へ帰る

  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD


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