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「流れ者」(その3) [映画(邦画)]

今回は1960年製作のシリーズ第2作と第3作の2本についてです。「渡り鳥」シリーズと平行して製作された作品群である。「流れ者」シリーズの作品であるが、タイトルに「流れ者」という文字はないが、歴とした「流れ者」シリーズの作品である。

シリーズ第2作海を渡る波止場の風」(1960年)
作品データを記しておくと、1960年の日活作品で、時間は78分、原作は原健三郎、監督は山崎徳次郎、脚本は山崎巌と大川久男の2人、撮影は姫田真佐久、美術は木村威夫、音楽は大森盛太郎である。そして出演は、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、白木マリ、山内明、高品格、野呂圭介、深江章喜、南風夕子、武藤章生、青山恭二、深見泰三、河野弘、高田保、渡井嘉久夫、柴田新、鈴木三右衛門、川村昌之、八代康二、たちである。

奄美大島の復興資金を運ぶセナス機が墜落。が、事故現場からはそのお金とパイロット・野村光彦(=浩次の弟)の姿は消えていた。ということで、この事故はパイロット・野村の計画的犯行と見られることになる。が、野村の潔白を信じる婚約者・塚越尚子は、浩次や貿易会社社長の父と共に鹿児島に向かう。が、尚子が地元のヤクザに襲われ、浩次が助けた。調査を始めると、急に金回りが良くなったキャバレー「エメラルド」に目を付ける浩次。で、「エメラルド」の地下室には麻薬患者となった光彦が監禁されていて、鹿児島を麻薬中継基地にしようと企らむ計画を知る。そしてその黒幕は尚子の父・大作だと分かる。そして対決へ...

宍戸錠が良い味を出しているというのが本作のポイントである。物語の方は、「黒幕は実は...」という、よくあるものであるが、テンポよくストーリーが進んで行くので、十分見ていられる。

シリーズ第3作南海の狼火」(1960年)
作品データを記しておくと、1960年の日活作品で、時間は81分、原作は原健三郎、監督は山崎徳次郎、脚本は山崎巌、撮影は高村倉太郎、美術は横尾嘉良、音楽は大森盛太郎である。そして出演は、小林旭、宍戸錠、浅丘ルリ子、堀恭子、白木マリ、菅井一郎、中田博久、木下雅弘、金子信雄、岡田真澄、楠侑子、須田喜久代、内田良平、山崎育子、和田玲子、久木登紀子、河野弘、玉村駿太郎、八代康二、弘松三郎、宮崎準、大治誠、鈴村益代、たちである。

四国・宇和島。真珠会社である須賀真珠は新興会社の宇高真珠から借金をしていて、それを闘牛の賞金で返済しようとする。が、宇高真珠は須賀真珠の乗っ取りを企んでいて、、あの手この手を打ってくる。そんな中、流れ者・野村浩次が町に現れ、ひょんなことから須賀真珠の社長と知り合う。そして、宇高真珠の企みに立ち向かって行く...

展開は「渡り鳥」」シリーズとほぼ同じ。本作でも宍戸錠のキャラが面白く、元坊主という殺し屋で、数珠を常に手にしているという所が必殺シリーズに登場する殺し屋のようで面白い。(と言っても、本作の方が先であって、「必殺シリーズ」の方が後から生まれるのですけど...)

会社の借金の返済方法については首をかしげたくなるが、日活お得意の無国籍アクション作品だったら許せてしまう。テンポ良く進んで行くストーリーの方も面白く、これは見ておきたい作品である。

 

海を渡る波止場の風

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  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD

南海の狼火

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