「DEMONS」 [映画(洋画)]
表題の作品は1985年のアメリカとイタリアの合作映画「デモンズ」である。シリーズ化されて、現在までに5作が製作されている。(「デモンズ」のタイトルを持つ作品は他にも製作されているが、シリーズとは関係ない別物作品もある。)本作はその記念すべき第1作である。D.アルジェントは「サスペリア」「フェノミナ」などのヒット・ホラー作品を手掛けてきた人物であり、ツボをしっかりと抑えたホラー作品に仕上がっている。また、映画館という閉ざされた空間を舞台にしているところも良く、ホラー作品のファンであれば、しっかりと見ておきたい所である。
作品データを記しておくと、時間は89分、原案はダリオ・アルジェントとダルダーノ・サケッティの2人、監督はランベルト・バーヴァ、脚本はダリオ・アルジェント、ランベルト・バーヴァ、フランコ・フェリーニの3人、撮影はジャンロレンツォ・バッタリア、音楽はクラウディオ・シモネッティである。そして出演は、ナターシャ・ホーヴェイ、ウルバノ・バルベリーニ、カール・ジニー、フィオーレ・アルジェント、パオロ・コッツォ、ニコレッタ・エルミ、ファビオラ・トレド、ステリオ・カンデッリ、たちである。
ベルリン。地下鉄の駅で奇怪な男から映画の試写会のチケットを貰ったシェリル。彼女は友人のキャシーと共に見に行くことにした。会場は誰も聞いたことのないメトロポールという劇場で、、そこに集まってくる人々。その中には男友達とやってきたジョージの姿もあった。で、上映が始まる。映画はノストラダムスの予言にまつわるものであり、デモンズの祝祭が始まると、暗黒の魔王・アキロンが目覚め、人々を殺していく、という内容だった。やがて、観客の中に気持ちが悪くなる者が現れる。トイレに行ったその観客は、様子を見に来た友人を襲う。そして、映画と同じように、一人、また一人と犠牲者が出ていく。パニックに陥った観客たちは脱出しようとするが、出入り口のドアは何者かによってコンクリートで固められていて、外に出ることが出来なかった...
劇中の映画と同じような展開で観客が殺されていき、そしてゾンビとなっていく、という辺りまでは良いのだが、突然、とんでもない展開となってしまう中盤以降には頭を抱えたくなってしまう。が、中盤まではたっぷりと怖さを感じさせてくれるので、まあよろしいかと。
とは言っても、本作は海外ではカルト的な支持を受けている作品でもある。なるほど、中盤までの展開には、それを感じさせるだけのものがある。よって、B級作品として本作を捕らえたら、一応許容範囲に入るので、そういうことでよろしいかと...
「恐怖」を感じたいのであれば、ゾンビも出てくるし、サスペンスという所もあり、それなりのアクション・シーンもあるので、娯楽作品と言うことでは、十分な作品と言うことにもなる。暑い夏の夜に見る作品として、お薦めである。
コメント 0