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ケータイ刑事銭形海16話(2nd.3話)[改訂版] [ケータイ刑事]

MBSの放送に合わせて記している「銭形海[改訂版]」。今回の放送は、裏番組としてお姉ちゃま主演の映画学校の階段」を関テレが放送するということがありました。(「学校の階段」は、関西では劇場上映されなかったんですよね。→筆者はDVDで見ましたけど、余計な字幕も出なかったので、無事にHD化できました。)尚、地デジの方、レターボックスの4:3にしたものをワイドにするという、画面の上下左右に帯が入るミニボックス放送にならないか心配されたが、そういうことはなく、まともな16:9の放送でした。(アナログは上下に黒帯のレターボックスでの放送でした。)

今回の物語は2nd.3話の「キミは超能力を信じるか? ~テレポーテーション殺人事件」という物語です。「超能力」がネタということで、「恋日・ニュータイプ」に関係するネタは?と期待したが、それは空振りでした。今回は故・三波伸介さんのギャグが登場したが、その息子・三波伸一が口にしている所がポイントです。また、もう一人のゲストは、「・2話」以来の藤田瞳子さんでした。また、この物語を見ておくと、「冬舞台」(「・3rd.10~12話」)にも繋がる所があるので、それを見た時にフムフムと頷いてしまいます。

それでは、今更ながらのネタバレ有りの長文の本編に行きます。(尚、本放送後に記したものは「ここをクリック」して下さい。)

ある港、ちゃんが自転車に乗て「急がないと始まっちゃう...」と言って何処かに急いでいた。で、やってきたのは「テレポーテーション実演会」の会場で、「超能力者・海老沢ほたる(えびさわ・ほたる)先生来たる!」という看板が出ている。その看板の前で自転車を停めたちゃんは「ギリギリセーフ」と言って安心していた。そんなちゃんの視界に五代さんの姿が入ると、「五代さ~ん」と声を掛けるちゃん。声を掛けられた五代さんは体裁悪そうに振り返ると「銭形、お前、何やってるんだ、こんな所で?」と問う。これに「五代さんこそ何やってるんですか?」と逆にちゃんが問う。で、「俺は...その...」と言って隠そうとする五代さん。ちゃんは「五代さんって超能力とか興味ありましたっけ?」と尋ねると「いや、無い。全然ないね」と五代さんは答える。すると「じゃあ、何で来たんですか?」とちゃんの次の質問が飛ぶ。五代さんは「それはその...」と言ってから少し考えると「勉強だ」と言う五代さん。そして会場に入っていった。海ちゃんは「勉強?」と首を捻っていた。→五代さん、「・1st.2話」でも似たようなことがありましたね。

会場の建物の階段を上っていくちゃんと五代さん。五代さんは「俺達の仕事ってのは一に推理、二に推理、三四がなくて五に推理だろう」と説明を始めていた。「まあ、そうですね」と言うちゃんに「こういうイベントというのは大体インチキなんだよ。だから」と言うと、ちゃんが「超能力のトリックを見破って推理の腕を磨こうって訳ですね」と言う?五代さんは「そういうこと」と言う。ちゃんは「な~んだ、私と一緒じゃないですか」と言う。すると五代さんは機嫌良く、先輩ぶって「刑事はいついかなる時も仕事を忘れるべからず」とちゃんにアドバイス。すると「流石は五代さん、仕事の鬼ですね」とちゃん。これに「無駄口を叩いている暇はない」と言っていた。→ちゃん、五代さんのプライドを傷つけないように、上手く言うものです。

実演会場の教室に入ったちゃんと五代さん。集まっているのは約40人。大学の授業のような感じだが、黄色い法被を着た海老沢ほたるのファンらしきグループもいる。そんな中、ほたるが会場に姿を現すと、拍手が起こり、彼女は舞台のマイクの前に立った。で、お辞儀をして話し始めようとするが、ここでハウリング。マイクを叩いて確認してからほたるは語り始める。「こんにちは、海老沢ほたるです。本日は、私のテレポーテーション実演会にお越し頂き、ありがとうございます」と挨拶をする。で拍手が起こり、黄色い法被にハチマキを巻いているほたるのファン・グループから「ほたるちゃ~ん」と声援が飛び、五代さんも「よっ、ほたるちゃ~ん」と声を飛ばしていた。が、ちゃんはきょとんとしていた。

再びハウリング。で、マイクを叩いて確かめてからほたるは続ける。「まだまだ未熟ですが、精一杯頑張ります。よろしくお願いします」と言うと、深々とお辞儀をするほたる。で、再び拍手が起こる。五代さんは「可愛いよなぁ。今風じゃないのが良い。昭和の風情がありますよ~」と、ほたるのファンだと丸わかり。ちゃんは「五代さん、推理の勉強だって言ってましたけど、要するにあの人が目当てだったんですね」と見抜かれてしまう。これに「そうだよ」と答えてしまった五代さんは慌てて「違うって、仕事で来ているんだよ。刑事は仕事でしょう...」と取り繕おうとするが「もういいですよ」とちゃんは呆れてしまった。

マイクを手に持ったほたるが言う。「では早速、最初の実演を始めたいと思います」と言うと、手にした500円玉を見せながら「ここに1枚の500円玉があります。今からこれを、一切触れることなく、そちらのグラス野菜からテレポートしたいと思います」と、これからやろうとすることを語る。で、拍手が起こり、念じ始めようとするほたる。が、その時「ちょっと待った!」と言う声がした。で、教室の後の扉が開くと、体格の良い一人の男が入って来た。男は教室の後ろで「その女はインチキです。騙されてはいけませんよ」と言う。これに「私、欺してなんか...」と言うほたる。男はゆっくりと舞台の方に向かってある下すが、途中で(お約束の)ズッコケてくれまる。丁度、ちゃんが座っている横ということもあって、五代さんが「失礼ですが、あなたは一体誰ですか?」と問う。すると男は「言われて名乗るのもおこがましいが、物理学者・小槻山彦(こちき・やまひこ)。別名、インチキ超能力者バスター」と名乗る。で、ちゃんと五代さんが「インチキ超能力者バスター?」とハモってくれる。男はその説明をする。「世間に数多いる自称超能力者たち。彼らのインチキを暴くため、」日夜こうしたイベントにはせ参じているのです」と言うと、「さあ、どいたどいた」と言って舞台に上がった。→「恋日・ニュータイプ」でも、伝説の超能力者・みのるが「世間にはニセモノが多いということじゃ」と言ってましたね。尚、「インチキ超能力者バスター」は冬舞台の「・3rd.10~12話」に繋がることになります。但し、そちらでは今回登場した小槻ではないですけれど...

小槻は舞台のほたるの横に来ると、ほたるの手からマイクを奪い取り「あなたはさっき、「私は欺してなんかいない」そうおっしゃいましたね。つまり、自分は本物の超能力者だと...」と言ってイチャモンを付け、ほたるに対して顔を近づける。ほたるは「(顔が)近い」と言って嫌がっていた。小槻は「だったら、こんな手品まがいなことは止めて、私が言う物を私が指定する場所へテレポートして下さい。できないんですか?」と言うと、マイクをほたるに向ける。小槻は直ぐに「出来るはずがない。何故なら彼女のテレポーテーションにはタネがあるからです」と言うと、マイクをスタンドに戻した。そして続ける。「つまりこの世には、超能力なんていうものは存在しない訳だ、ということで、これは没収!」と言って、ほたるが用意していたグラスとガラスケースの乗った台車を片付けようとする。これに「待ってください」とほたる。小槻は振り返ってほたるを見る。「何処に、何をテレポートしたら良いんですか」と小槻の挑発に乗るほたる。すると小槻は「それでは、この私をあの窓の外にテレポートしてください」と指定した。更に「止めるんなら今の内ですよ」と挑発して顔を近づける小槻。これにほたるは自信なさそうに「やります」と口にする。「けど、近いっつうの」というのも忘れなかった。それを聴いた五代さんは「大丈夫かなぁ?」と心配していた。

「では、転送装置の中にお入り下さい」とほたるが言う。小槻は「転送装置ね」とバカにするように言うと、床に置かれた転送装置の輪の中に立った。(「転送装置」という札があるものの、マジックで使われる普通の輪に布が付いているものです。)ほたるが転送装置を手に持って、小槻を隠そうとするが、腹が隠れるぐらいの高さで止めると「本当に良いんですか?」と確認する。すると小槻は「と言うと?」と逆に問う。「私、人をテレポートしたことなんて無いですし、万が一、事故でも起きたら...」と自信なさそうに答えるほたる。小槻は「事故?」と問う。「テレポーテーションは一時的に時空の裂け目を通過するんです。失敗したら死に至る危険が...」と言うほたる。これに小槻はほくそ笑むと「皆さん、聴きましたか。今度は脅しだ。びっくりしたなあ、もう」と言う。(「びっくりしたなあ、もう」は、小槻を演じる三波伸一さんのお父さん・故・三波伸介さんの持ちギャグである。)これにほたるファンの一団から一斉にブーイングが起こる。小槻はそんなことは気にせず、「良いことを教えましょう」と言うと、ほたるの顔を近づけてから「この国では超能力や霊能力で人を殺しても罪に問われることはない。だからもし実演中に私が死ぬようなことがあっても、あなたは無実と言うことになる」と言う。これに対してほたるは「近い...」と、小槻の顔の事を嫌がっていた。

それを聴いた五代さんはちゃんに「そうなのか?」と尋ねる。するとちゃんは「確かに、そう言う事例はあります」と言って説明してくれる。(明治時代に丑の刻詣りで夫の愛人を呪い殺そうとした主婦の事例を語る。五代さんは「牛が五寸釘で???」と言って変な想像が始まる。ちゃんは「結局、呪いは失敗に終わって主婦は裁判に掛けられました。でも、呪いと殺人の因果関係を立証することは出来なかったんです。そして主婦は結局無罪に。それ以来、超能力の類が「脅迫」や「詐欺」容疑以外で罪に問われることはなくなったんです」と説明する。(この説明も「冬舞台」に出てきますね。)が、五代さんは想像の世界で飽和していて、思考停止状態になっていた。ちゃんは「聴いてます?」と言うと、「丑の刻詣り...」と漏らしていた五代さんだった。

小槻は「さあ、早くしたまえ」とほたるを煽る。ほたるは「テレポート先はあの窓の外でよろしいんですね?」と確認する。小槻は「ああ、構わんよ」と答える。するとほたるは転送装置を上まで上げて小槻の身体を全て隠し、「1、2、3」と言って念じ、転送装置を手から放した。床に落ちる(ただの話と布の)転送装置。するとそこには小槻の姿はなかった。五代さんは「ああっ、消えた...」と声を上げ、観客たちは驚きの声が上がり、続いて拍手が湧き起こった。で、拍手でほたるは笑顔を見せる。五代さんは「お見事!」と声を飛ばすと「やっぱり超能力は実在するんだ...」とちゃんに告げる。これにちゃんは「さっきと言ってることが違うじゃないですか」と呆れていた。五代さんは「どけ、外、外...」と言ってちゃんを押しのけると、小槻のテレポート先である窓の外を見に行こうと立ち上がり、教室の後ろから窓に向かう。ちゃんは舞台で笑顔を見せているほたるの方を振り返ってしっかりとチェックしていた。五代さんは窓から外を見ていて「おい、銭形」と言ってちゃんを呼ぶ。ちゃんは五代さん
所に行き、2人は窓から外の様子を見る。しかし、グランドには何もなかった。ちゃんは呆れ顔で「いる訳ありませんよ」と言う。そして窓に背を向けた2人は窓から離れていこうとする。が、その時「ギャー」という悲鳴がして、小槻が青空から降ってきて、グランドに墜落した。(悲鳴を耳にしたちゃんと五代さんは窓から素早くグランドを見る。)

ここで「警視庁から入電中」と事件を知らせる入電が入った。港区赤坂の旧多聞高校で物理学者の小槻山彦教授が変死した模様。直ちに捜査を開始せよ。

捜査を開始したちゃんたち。柴田さんが普通に駆けて来ると「報告します」と言ってから「死因は高所からの転落による全身打撲。ほぼ即死です」と報告した。これに五代さんは「どうしたの、逆立ち、今日ないの」と突っ込む。するとゴリラのように胸を叩き始める柴田さん。五代さんは「ゴリさんの真似?」と口にする。柴田さんは指を眉間に当て、前に突き出す。五代さんは「山さん」と突っ込んでいた。(→「ゴリさん」「山さん」は完全に「太陽にほえろ!」ネタですね。)そんな所に「私のせいです。私の力が未熟なせいで教授が...」と言うほたるの声。そして「刑事さん、逮捕して下さい。私を逮捕して下さい」と言って柴田さんの腕を掴んで懇願する。これに五代さんが「彼は鑑識です。刑事は我々です」と言うと、「あのぅ。さっき、教授がおっしゃってた通り、超能力による殺人は罪には問われないんですよ」と先ほどのちゃんの受け売りを口にする。そして「事例がありまして、明治時代、の刻詣りで...」と言う。ちゃんは「豚じゃないです。丑です」と正していた。→食肉ならば「牛肉/豚肉」があるが、方角や時刻を表す十二支に「豚」はありませんよ、五代さん...

ほたるは「この先、どうやって、どうやって生きていたらいいの...」と途方に暮れて泣き始め、ふらついて倒れそうになる。それを「大丈夫ですか」と言って支える五代さんは「お連れしろ」と言ってほたるを保護しようとして連れて行った。→藤田瞳子さん、「・2話」の五代さんとの絡みと同じ所と逆の所があって、面白いですね。

ちゃんと五代さんは教室に戻り、捜査を再開する。五代さんは「大体、教授が煽るからいけないんだよ。あんなに言われたら、ほたるちゃんだって引っ込み付かなくなるの、無理ねえよ」とほたるを庇う台詞が出てくる。ちゃんは呆れたように「何か、完全に超能力があるようになってますね」と口にする。五代さんは「目の前で人が消えたんだぞ、お前。信じるしかないだろう」と言っていた。ちゃんは完全に呆れていた。

そんな五代さんは突然「あっ!」と声を上げた。「どうしたんですか?」とちゃんが尋ねると「前言撤回。超能力など存在しない」と力強く言うと、カメラ目線になって「謎は解けたざんすよ、ジャクソンくん、シェー」と言ってそのポーズをする。そして馬の駆けていく足音を残して何処かに行ってしまう。ちゃんは困惑して「ちょっと、何処に行くんですか...」と言って五代さんの後を追った。

ほたるは控え室(「応接室」が使われている。)にいた。そこに五代さんが現れて「危うく騙される所でしたよ」と言う。これにほたるは「どういうことでしょうか?」と問う。五代さんは「惚けちゃいけませんよ。あなた、さっきのテレポーテーション、インチキじゃないですか」と言う。「インチキ?」と返すほたる。五代さんは「あの転送装置の裏側には切り込みが入っていたんです。教授はそこから出ると幕の裏へと入り込み、そのまま人目に付かないように会場を後にした。こうすることで、客席からは教授があたかも瞬間移動したように見える。これがテレポーテーションのトリックだ」と自慢げに言うと。「どうだ、参ったか」と迫る。が、ちゃんは「五代さん。その後は?」と問われると「???」ちゃんは「そこまでは私も分かったんですよ。問題はその後。つまり、教授が転送装置から出て、会場を去った後なんです」と言って、疑問を語る。テレポートするべき場所に行けばいいが、その場所には現れず、教授は空から降ってきた。また、五代さんの行った方法でトリックが行われていたとしても、それを行うには教授の協力が不可欠であり、小槻教授とほたるがグルでなければ成立しない、と指摘する。そして、「一体何のために教授はそんなことをする必要があるんでしょう?」と五代さんに問う。五代さんも「そこが謎なんだよなぁ」と考え込んでしまう。これにほたるは「あのぅ。用が済んだら出ていってもらえません。着替えたいんですけど...」と言って2人を追い出そうとする。すると「えっ?着替え」と反応する五代さんは直ぐに出ていった。ちゃんも五代さんの後を追って出ていこうとするが、出ていく前に「見つけますよ、教授を殺害したトリック。だって、超能力なんて実在しないんですから」とほたるに言う。これにほたるは再度「出てって」と言うだけだった。ちゃんは部屋を出ると扉の前に立ったまま熟考に入り、「寄せる、悪のさざ波」(ここでAパート終了、経過時間は15分を回った所でした。よって、Bパートは10分と少しになります。)

旧多聞高校を離れ、港で考えているちゃんと五代さん。五代さんが「やっぱり超能力は実在するのかなぁ?」と漏らすが、「いいえ、あれは絶対にトリックです」ときっぱりとちゃんは言う。これに「お前、そうは言うけどさ、じゃあどうやって証明するんだよ?」と問う五代さん。ちゃんは「転送装置から教授が消えたのはさっきの方法で間違いないはずなんですけどねぇ...」と言うが、それが証明できないでいた。そんな所に「鑑識から入電中」という柴田さんの着ボイスでちゃんの携帯に着信が入る。ちゃんが電話に出ると、柴田さんが「報告します」と言って報告を始める。「バックステージや舞台袖のドアノブまで、くまなく調べましたが、教授の指紋は検出されませんでした」これに「ええっ?」とちゃん。そして「1個もですか?」と確認すると「はい、1個もです」と答える。すると五代さんは「てことは、教授がどうやって消えたか、その推理自体が間違っていたことか?」と口にする。「そんなぁ?」と言うちゃん。柴田さんは「ちなみに、転送装置やマイクも調べましたが、舞台上からは一切、教授の指紋は検出されませんでした」と報告を続けた。これに「それは変だろう」と言う五代さんは「お前、ちゃんと調べたのかよ?」と柴田さんを疑った。これに柴田さんは「間違いありません。調べましたよ」と返す。ちゃんは「分かりました。ありがとうございました」と言って電話を切る。で、「どういうことだ???」と五代さんは訳が分からなくなってしまい「まさか、指紋も一緒にテレポートしてってんじゃないだろうな」と口にする。ちゃんは「まさか」と言うと「私たちが教授の遺体に気を取られている隙に指紋を拭き取った」と考える。で、それがあの時出来たのはほたるだけということで、ちゃんはその理由が分からず「もう一度」、ほたるさんに会いに行きましょう」と言う。五代さんもこれに同意する。で、旧多聞高校に向かう2人。

が、そこに「警視庁から入電中」と事件を知らせる入電がまたも届いた。ちゃんは携帯を開く。港区赤坂の旧多聞高校で、自称・超能力者の海老沢ほたるが自殺した模様。直ちに現場に急行せよ。これを聴いたちゃんは「自殺?」、五代さんも「どういう事だ?」と訳が分からなくなってしまった。

ほたるの控え室にやってきたちゃんと五代さん。左手首をカミソリで切ったほたるが死んでいて、側には血の付いたカミソリが落ちていた。ちゃんは「何で自殺なんか...」と呟き、五代さんは「これで事件は迷宮入りだな...」と諦めていた。が、ちゃんはほたるの死体を見て「あれっ?」と呟き、近寄って詳しく見る。そして「自殺じゃないみたいです」と告げた。五代さんは「どう見ても自殺じゃないか」と言うが、ちゃんは「よく見て下さい。出血しているのは左手首です」という。「それがどうした?」と五代さんが問うと「ほたるさんは左利きじゃないですか。利き手の手首を切って自殺する人なんかいません」と言う。五代さんは自分の手で確かめると「確かにそうだな」とちゃんの見解に同意する。ちゃんは「私たちが部屋を出ている隙に何者かがここに来て、ほたるさんを殺害したんです」と言う、五代さんは「でも、一体誰がそんなことを?」と問う。

ちゃんはじっくりと部屋を観察すると、鏡に気づくと、移動式の鏡を動かしてほたるの前にある鏡と向かい合わせにして、そこに首を突っ込んで覗き込む?何度かそれぞれの鏡を見ると、閃いた。「そうか。指紋も拭き取られたんじゃなくて、最初からついて無かったんだ」と言う。これに「はい?」と訳が分からない五代さん。ちゃんは「謎は解けたよ、ワトソンくん」五代さんは「どういうことざんすか?」

旧多聞高校の校舎の裏のゴミ置き場。そこに置かれていたゴミの袋を持ち上げて、その下に持ってきたゴミ袋を隠すように捨てる黒いコートを着た人影。ホッとして「これで完璧だ」という人影。そこに三味線の音が届いてくる。岩に白波が砕け散ると、その人影は夜の闇に包まれる。「大波小波かきわけて。…」ちゃんの口上が始まり、「私の碇で沈みなさい!」からストラップを投げるちゃん。「神奈川沖浪裏」の大浪がうねると、赤い碇が飛んで行く。そして地面に突き刺さると、に繋がった鎖は黒いコートの人影を捕らえていた。ちゃんが鎖を引くと、人影は大回転し、頭からはかつらが飛び、ゴミの袋の上に倒れた。その人物は小槻だった。「何をするんだ」という小槻の前にちゃんと五代さんが歩み寄ると、「真犯人はあなたですね」とちゃんが言う。また五代さんは小槻の顔をじっと見て「ほーっ、瓜二つだな」と漏らす。ちゃんは「あなたは小槻山彦教授の双子の弟・小槻海彦(こつき・うみひこ)さんですね」と男の正体を口にすると「これでテレポーテーションのトリックにようやく説明が付きます」と言って、トリックの説明を始める。

テレポーテーション実演会場に現れた教授は本物ではなく、海彦が化けたニセ教授だった。よって、会場のどこからも教授の指紋が出なかったのは当然である。(双子と言っても指紋は全く別です。)海彦とほたるはあたかも敵対しているような芝居をしながらも、やはり本当はグルだった。転送装置の裏には切り込みが入っていて、客席から姿を見られずに会場の外に出ることは可能だった。海彦は屋上に移動して、予め呼び出していた山彦(=本物の教授)と合流した。そして海彦は山彦を屋上から突き落として殺害した。そして教授の遺体にみんなの目が集まっている隙に目立たないようにその場を立ち去った。ちゃんは「これが今回のトリックの全てです」と締めくくる。

これに海彦は「確かに俺は双子の弟だ」と双子であることは認めたが「だけど証拠はあるのか?俺が殺したっていう証拠は?」と証拠を求める。これにちゃんは「五代さん、その袋を開けてみてください」と言って、海彦が隠そうとしたゴミ袋を指差した。五代さんは海ちゃんが指差したゴミ袋を開けた。すると中からは水色のスーツ(会場に現れた教授が着ていた服)が出てきた。「これはあなたが教授に化けるために用意した服ですよね」とちゃんが言う。これに海彦は「たまたま同じ趣味だっただけかもしれないじゃないか。何しろ双子なんだからな」と開き直る。するとちゃんは「じゃあ、これで納得しますか?」と言うと、ポケットから指紋を移した写真を出し「これは会場から検出された指紋です。あなたの指紋を調べれば一致するはずです。これはあなたがあの時、実演会場にいたという何よりの証拠です」と告げた。すると海彦は「くそっ。絶対上手く行くと思っていたのに...」と言って観念した。

五代さんは「どうして教授を?兄貴を殺したりしたんだ?」と動機を尋ねる。すると海彦は、去年資産家だった父が死んで、莫大な財産を相続することになったが、遺言には山彦と海彦が半分ずつ相続すると書いてあった。が、海彦と山彦は生まれてからずっとバラバラに育てられていて、遺言を読むまで自分に双子の兄がいると海彦は知らなかった。で、分け前が減るのが嫌で兄・山彦を殺したのだった。更に、ちゃんが「ほたるさんを自殺に見せかけて殺したのもあなたですね」と言うと、海彦は遺産の分け前を与えることを条件に仲閒に入れたが、山彦を殺した時点でほたるは用済みであり、だから殺した、と自白した。で、五代さんが二人の殺害容疑で海彦の手に手錠を掛けて逮捕した。

事件解決後の夜の町を歩いているちゃんと五代さん。五代さんは「結局超能力なんてさ、実在しなかったんだよな」とちゃんに確認する。「そうですね」と返すちゃんに「俺は最初からそんなの無いって信じてたんだけどさぁ、信じた方が夢があるじゃん」と五代さん。ちゃんは「またまた...」と言って笑っていた。そんな所に、馬の嘶く声の着メロで五代さんの携帯にメールが届いた。「誰だ?」と言いながら携帯を開く五代さんは「エリーゼちゃんだ」と言う。で、五代さんはエリーゼさんとデートの約束があったことを思い出し、二時間遅れているので怒っていた。ということで「どうするどうする...」と口にする。ちゃんは「急いで行った方が良いですよ」と言うが「間に合う訳ないじゃん」と五代さん。そして「こんな時にテレポーテーションあったらいいのに...」と言う。ちゃんは笑いながら「何言ってるんですか。刑事は足だ。スニーカーを履き潰してなんぼ、っていつも言ってるじゃないですか」と返した。五代さんは「それだ。あの夕日に向かって突っ走るか」と前方を指差して言うが「夕日って、もうすっかり夜なんですけど」とちゃん。しかしその言葉は五代さんには届いておらず「エリーゼ、待ってろよ」と言うと、馬のように走って行く五代さんだった。そんな五代さんにちゃんは「あんまり無理しないでくださいね。もう若くないんですから」と声を掛けていた。で、カメラ目線になると「さあ、私はテレポーテーションをして帰ろっ、えいっ」と言うと、ちゃんの姿が消えた。(自転車はそのまま残っていた。)が、自転車の位置から離れたカメラの手前から現れたちゃんは笑顔で「嘘だぴょ~~ん」と言うと自転車の所に駆けていき、自転車にまたがるとこぎ始めて笑顔で帰って行った。

次回、2nd.4話(通算では17話)の物語は「明日のスターを目指せ! ~芸能プロダクション社長殺人事件」という物語です。ゲストは、「・2nd.22話」以来となる、ホラー映画ではお馴染みの三輪ひとみさん。(最近では、「東京少女・山下リオ」の第4話「タイマン少女」のツッパリねーチャンが記憶に新しい所です。)監督は「ケータイ刑事」最多登板監督の佐々木浩久監督で、TVシリーズでは20本目、映画「M1」と合わせると通算21本目の「ケータイ刑事」となります。見所は、芸能プロにちゃんがスカウトされるというところですかね。(本家のちゃんとちゃんだったらスカウトを受けそうだが、お姉ちゃまと同様に分家のちゃんの反応は...)

また、「文化祭」で赤い制服を着るちゃんだが、それがチラッと出てくる物語でもあります。(ちゃんのプロモという部分が出てきます。)

鑑識メモ。今回の物語に即したように、瞬間移動する柴田さん。そして「鯰」と書かれたフリップを見せると「皆さんは魚の超能力を信じますか?」と言って、今回の「さかなへんの漢字」の説明に入る。「さかなへんに「念ずる」と書いて「なまず」。地震を予知する魚として有名なんですが、私も予知能力が欲しい~」と言うと「鯰なのに来い(「鯉」と掛けているのはいうまでもない。)」と念じ始める。すると鯰(「・2nd.」で一度でてきているあの鯰ですね。)が柴田さんの肩に現れる。で、「来た来た来た、鯰の予知能力が私の身体の中に...」と言って鯰から読み取った予知能力で「あなたは来週も「銭形海」を見ることとなるでしょう」と言っていた。→「恋日・ニュータイプ」の『みのる超能力教室』ばりのインチキ超能力者ネタでした。

BS-iの本放送では、この後に着ボイスDLのお知らせがあるが、先日のBS-iの再放送、そしてMBSの放送では、この部分はいつものようにカットでした。

本放送の時、この物語のネタが後の「冬舞台」に出てくるとは思わなかったのだが、「インチキ超能力者バスター」というのは今後のシリーズでもまたまた出てくる可能性がありそうですね。

そんな中、三波伸介さんのギャグが出てくるなんて、丹羽Pの世代であれば直ぐに分かったでしょうが、どれだけの人が分かったことでしょうか。これも「分かる人だけ分かればいい」という仕掛けの姿勢は変わらないということでもある。こういう所は大事にして貰いたいところです。

途中で分かってしまったとはいうものの、「双子」という禁じ手に近いものが使われたが、「ケータイ刑事」ではその割りに「双子」は登場していないんですよね。今回の小槻兄弟が3組目(「・2nd.3話」「・2nd.2話」に続いて3度目)です。頻繁に出てきたら「またか」と思ってしまうが、忘れた頃にやるから良いんですよね。尚、今回「左利き」ということに海ちゃんが気づいて、ヒントになったが、「・2nd.」ではこのように「利き腕」ということがポイントになる物語がこれから後、何度か出てきます。同じネタが続くということで、「またか」となってしまい、物語を白けさせてしまうことになる。(同じネタでも、1クールに1回ぐらいだったらそうはならないのですけど...)これが「・2nd.」における唯一の失敗点でした。→まあ、一つぐらいはマイナス・ポイントはあるものですけど...

 

 

ケータイ刑事 銭形海 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
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↓「文化祭」と「冬舞台」

ケータイ刑事文化祭inゴルゴダの森~銭形海+THE MOVIE 2.1~

ケータイ刑事文化祭inゴルゴダの森~銭形海+THE MOVIE 2.1~

  • 出版社/メーカー: ハピネット
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ケータイ刑事 銭形海 冬舞台完全版 ついに公開!後悔しないよ!死の航海!~超豪華客船キングアンドリウII世号

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

 

↓一応これを。

↓「テレポーテーション」ということで

テレポーテーション 瞬間移動の夢

テレポーテーション 瞬間移動の夢

  • 作者: D・ダーリング
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/08/24
  • メディア: 単行本

テレポーテーション―驚異の瞬間移動 (学研ポケットムー・シリーズ (15))

  • 作者: 北園 哲也
  • 出版社/メーカー: 学研
  • 発売日: 1985/04
  • メディア: 新書

↓「丑の刻」ということで

丑の刻参り―まろほし銀次捕物帳 (徳間文庫)

  • 作者: 鳥羽 亮
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 文庫

丑の刻 (1980年) (海外SFノヴェルズ)

  • 作者: イワン・エフレーモフ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1980/05
  • メディア: -

丑の刻遊び (ふしぎ文学館)

丑の刻遊び (ふしぎ文学館)

  • 作者: 竹河 聖
  • 出版社/メーカー: 出版芸術社
  • 発売日: 1996/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

地獄少女藁人形チャーム(黒)

地獄少女藁人形チャーム(黒)

  • 出版社/メーカー: キューブ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

↓「三波伸介」ということで

-40周年記念特別愛蔵版-笑点 大博覧会 DVD-BOX

-40周年記念特別愛蔵版-笑点 大博覧会 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD

お笑いオンステージ てんぷく笑劇場I

  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • メディア: VHS

お笑いオンステージ

  • 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • メディア: VHS

笑伝・三波伸介―びっくりしたなあ、もう

笑伝・三波伸介―びっくりしたなあ、もう

  • 作者: 西条 昇
  • 出版社/メーカー: 風塵社
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

三波伸介の凸凹大学校 (1978年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 広済堂書店
  • 発売日: 1978/10
  • メディア: -

NHK三波伸介の減点ファミリー〈1〉 (1980年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: サワズカンパニー
  • 発売日: 1980/02
  • メディア: -


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