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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その62) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は「トランプ」です。で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・7話」、(これ以外の物語でもトランプは出てくるが、この物語に出てきたトランプは、その大きさも大きくてインパクトがあったということで、この物語を代表として登場して貰います。)「007」からは「カジノ・ロワイヤル」とします。(「007」でトランプと繋がるのはこれ以外にも何本かある(カジノでトランプ・ゲームを何度かやっているボンドくんですから...)が、その中から一番印象強い勝負をしている「カジノ・ロワイヤル」なので、この作品に代表を務めて貰います。)→他の物語に出てくる「トランプ」は、また別の点で繋がりがあるのだが、それらはまた別の機会ということにします。

ケータイ刑事」:「・7話」。(この物語は、「ケータイ刑事」ではお馴染みの、南米産の猛毒・ウラリが初めて登場した物語として、記念に残る物語でもある。)この物語で出てくるトランプは、劇団イタリア座で起こった殺人事件に出てくるものである。被害者は手品師の世界千鶴子であり、彼女が芸として行う手品で使うものである。(所謂、トランプ・マジックである。)

通報があってちゃんと五代さんが駆けつけたが、事件は起きていなかった。で、芸人たちの練習を見ていたが、そこで千鶴子が舞台上で練習中に殺された。針のようなもので刺されて殺されたのだが、千鶴子はトランプ(ハートのエース)を指差していて、自分が芸で使うトランプをダイイング・メッセージとして使った。

結局、ちゃんが、そのトランプがダイイング・メッセージであることに気づき、しかもエースのカードの「A」は東京タワーを意味していて、犯人は南京玉すだれの芸人・千切ゴボウということを見抜き、事件は解決した。

それにしても、ダイイング・メッセージとして「A」という文字の形というのだから、ある意味では実にストレートな発想で、見たままである。が、「A」というのは文字であるだけに「エー」と読んだり、「ア」と読んだりするだけに、これは盲点を突いた発想でもある。(死を前にした被害者ということを考えたら、逆にストレートということになる。)

文字には「表意文字」と「表音文字」とがあり、「A」はアルファベットであって表音文字である。また、文字の生い立ちには、ものの形を形度って生まれた絵文字が発展した象形文字というものがある。アルファベットは象形文字では無いが、この物語では「A」の形からくるものを意味しているということで、象形文字のような捉え方で使われている。つまり、「A」という文字の本来の意味とは違う解釈が行われて使われている、ということになる。(が、発想はストレートである。)

007」:「カジノ・ロワイヤル」。6代目ボンドのデビュー作であるシリーズ第21作目であって、1967年に製作された番外編扱いのP.セラーズ主演作ではない。(これはこれで、また色々とネタが満載であり、この作品と「ケータイ刑事」とについても絞殺すれば、色々と面白いのですけど...)また、この物語は、I.フレミングの原作小説の第1作であり、本作によって007:JAMES BONDが生まれたことになるという記念すべき物語である。(映画では違いますけど...)

ボンドのアクションも見所であるが、本作の見所はカジノ・ロワイヤルを舞台にしたバカラの勝負である。組織の金を使い込んだル・シッフルはその穴埋めのために、カジノで勝負に出て回収しようとする。ボンドはバカラで勝負して、ル・シッフルを任せて破滅させるように、という指令を受けて勝負に挑む。で、カジノでは、ル・シッフルにボンド、更にはCIAのフィリックスやフランス参謀本部のルネ・マティスたちも加わり、任務に当たることとなる。で、苦戦しながらもボンドはル・シッフルを負かして、任務を無事に成し遂げた。が、ル・シッフルは組織の殺し屋に消されてしまったのは、皮肉な所でもあった。

バカラは、日本では今ひとつ馴染みが薄いが、カジノではポピュラーなトランプを使ったゲームであり、大金が動くゲームである。そのため、カジノとしたら派手に稼げることから、バカラの客を特別扱いすることが多い。

トランプを使ったゲームというと、ポーカーやバカラと言った賭事というのが西欧では一般的であり、他には占いなどがポピュラーであるが、日本では、ポーカーならともかく、バカラは今ひとつ馴染みが薄いだけに、ちょっと珍しいトランプ・ゲームということになる。(あくまでも日本でのことであり、西欧ではポピュラーである。)

尚、バカラのルールについては、興味がある肩は自分で調べましょう。(下手に簡単なルールを記したことから、バカラに興味を持って、手を出して、負けを積み重ねて負債を背負ったとしても、それは自己責任ですし、あくまでも「賭け事」のゲームということだけで十分でしょうから...)

今回は「トランプ」ということから、それが出てくる物語中から絞って語ったが、その作品が、シリーズにおいての記念となる物語になった(ウラリの初登場/原作シリーズの第1作)ことが共通しているというのは、面白い所である。(しかも、「トランプ」とは全く関係ないものがシリーズの記念になっているというのも共通している。)更に、トランプ自体は物語の中では鍵となる所に位置しているというのも同じである。→だからこそ「驚くべき類似点」ということになる。

尚、西欧では、カジノ・ゲームでバカラと言えばお馴染みのものであることから、「トランプ」ということで「バカラ」というのはストレートな発想でもある。このように考えたら、「ケータイ刑事」が「A」の形から来る発想というのも(文字を知らない、死に際の人間の発想、などの条件が付くが)ストレートな発想であることから、両作とも「ストレートな発想」で取り上げているというのも共通点ということができる。

更に、ボンドは生き延びたが、ル・シッフルも殺され、世界千鶴子も殺されたということを考えると、「殺された」という所も共通している、と言うことが出来る。

次回は、やはり「ある物」シリーズということで語って行きます。何が出てくるのか、どの物語が登場するのかはお楽しみに。

 

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↓こちらは1967年の作品で、今回は関係ありませんが...
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