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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その64) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は「発信器/受信機」です。このように記すと、大袈裟な装置だという印象を受けるが、そんな大袈裟なものではなく、今回述べるのは、身の回りのある身近なものに装備されている機能の1つとして、「発信器/受信機」として使われた物についてである。

その身の回りの身近なものとは、「時間表示機能」を備えたものであり、「時計」ということになる。最初から「時計」としなかったのは、「007」では「腕時計」であるが、「ケータイ刑事」では「携帯電話」であるためで、完全に同じ身の回りの品ということが出来ないためである。が、筆者もそうだが、最近は腕時計を使わずに、携帯電話を(懐中)時計として使っている人が多くなっているので、機能的な側面から見ると、「携帯電話」も「時計」の範疇に含まれることになる。よって、この説明によって、今回取り上げる「ある物」は「時計」と言い換えることもできる。

取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・3rd.13話」(「海」の最終回で、現時点では「ケータイ刑事」の最新作です。)、「007」からは「私を愛したスパイ」と「オクトパシー」である。

ケータイ刑事」:「・3rd.13話」。ちゃんと松山さんの別れの物語でもある。この物語では、この番組のスポンサーであるdocomoの携帯電話の機能紹介という所があって、その一貫として登場したのがGPS機能である。しかも、自分の位置を知るのではなく、相手の位置を知るということで、一昔、二昔前のスパイ映画や探偵ものだったら発信器を取り付けて追跡するというスパイ映画の醍醐味を堪能できると頃であるが、現在だとそれがいとも簡単にできてしまうのだから、世の中進歩したものです。(但し、ただでは使えませんけど...)

松山さんは上司であるちゃんの命令を無視して捜査に出る。で、警視庁内にいるちゃんは携帯で松山さんに連絡しようとする、繋がらず、連絡が取れなかった。そんな中、松山さんからの電話によって、ちゃんは松山さんの居場所を知り、現場に急行、絶体絶命の松山さんを救出、そして犯人を無事に確保した。犯人にどうして場所が分かったのかを尋ねられると「GPS、位置確認システム」と言ったちゃんでした。(しっかりとスポンサーの機能紹介という大役も果たしました。)

連絡の取れない部下の居場所を、たった1回の電話で探り当てるのだから、これは装備されている機能をしっかりと理解しているということであり、しっかりと使いこなせていることになる。(機能を知っていて、出来ると分かっていても、いざとなったら上手く使えなかったということはよくあるが、これは機能を完全に理解していないということである。)

以前だと、このようなことは特別の発信器や受信機、または無線連絡装置などがなければ出来なかったが、それが身の回りの品である携帯電話で出来てしまうのだから、昔の頭で考えると、これは完全な「秘密兵器」である。

007」:「私を愛したスパイ」。1977年のシリーズ第10作、3代目ボンドの第3作である。この作品に登場する発信器/受信機は腕時計に組み込まれたものであり、その腕時計はセイコーのデジタル・アラーム・クロノグラフである。(当然、Qが改造したものである。)当時としたら、デジタル時計はまだ珍しいものでした、ボンドが使う秘密兵器ということで、受信機能が備わっていて、Mからの指令を受信するとそれがテープで打ち出される仕組みとなっていた。→ポケベルのような機能だが、ディスプレイ部に表示できる文字数が少ないことからテープに打ち出される仕組みとなっている。現在だったらテープに印字ではなく、ディスプレイに表示されるであろう。このようなポケベル・レベルの技術は現在では化石になった技術であり、サービスの方も廃止されるという過去のものになったが、本作が1977年製作ということを考えたら、仕方のないところでもある。が、先見性ということは十分評価できる所である。

この機能によってボンドはMから呼び出され、冒頭のスキー・チェイスへと繋がっていくことになる。現在だったら携帯電話によってこれと同様のことが実現できるが、当時としたら、やはり秘密兵器というレベルのものである。それにしても、ボンドくんは、女性とのお楽しみの時に指令を受信したが、こういう機能はしっかりと使いこなすものですね。

007」:「オクトパシー」。1983年のシリーズ第13作、3代目ボンドの第6作である。この作品に登場する発信器/受信機はやはり腕時計に組み込まれていて、その時計はセイコー・デジボーグである。(やはりデジタル時計である。→ボンドはアナログ時計だとロレックスを使うが、デジタル時計はセイコーというように決まっている。)

この時計には、位置を知らせる発信器の受信装置が装備されていて、その発信器の方向を現在位置からどちらの方向であるのかが表示される。(どういう仕組みかはよく分からないが、発信器の方向を示す所だけ、モノクロ液晶のセグメントが赤く光ってました。)これによってボンドは、ファベルジュの卵に仕込ませた発信器の信号を受信して、追跡することに成功した。

自分の現在位置を基準に、どちらの方角に発信器があるのかが判別できるというのは、当時としたら「秘密兵器」であるだけに、凄いことである。現在だったら、携帯端末の画面に、カラー表示されることでしょうし、多少陳腐化した所があるのもまた良い所ですけど...

共通点は、使われたアイテムがしっかりとスポンサー(「ケータイ刑事」はdocomo、「007」はセイコー)の宣伝を担っているという大人の事情があるためか、銭形/ボンドともその機能の特徴をしっかりと理解して、しっかりと使いこなしているという所である。(まあ、宣伝を担う人物がマゴマゴして使いこなせていなかったら宣伝になりませんけど...)で、時代の違いによって使っている物に多少の違いがあるのに、ほぼ同じような機能を持った発信器/受信機機能を持った物が、「時間表示機能」という共通点があり、同じようにスポンサーの宣伝の一翼を担っているというところが両作における驚くべき類似点と言うことになる。→やはり、共に「傑作」だからこそ生じる不思議な共通点である。(凡作だったら、同じようにスポンサーの宣伝となる小物にここまでの共通点は生じないものである。)

ところで、ふと思い出したのだが、「007」では「ゴールドフィンガー」(1964年の作品)に、既に車にナビゲーション・システムが搭載されていて、それを使ってボンドはターゲットのゴールドフィンガーの車の追跡を行っていました。ボンドの秘密兵器は、映画公開時は一般にはまだ普及していない技術であるからこそ「秘密兵器」と言うことの出来るのだが、その「秘密兵器」と言う特殊技術が、現在では一般に普及したものがたくさんあるものですね。

「ある物」シリーズは次回に続きます。どういう小物が出てくるのか、またどの物語が登場するのかはお楽しみに。

 

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↓一応これも...
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