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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その65) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は「牛乳瓶」です。最近では、紙パックのものにおされて、牛乳瓶を目にする機会が減っているが、ある所にはしっかりとあるものです。(まあ、紙パックの方が瓶よりも軽いのをはじめ、利点がありますからね。)

で、今回取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.6話」と「・2nd.2話」の2つ、「007」からは4代目ボンド作品の中から「リビング・デイライツ」です。

ケータイ刑事」:「・1st.6話」。この物語は、事件現場が新宿ということで、「ケータイ刑事」ではちょっと珍しい場所の事件でした。事件は休日出勤をした経理部のOLがオフィスで死体となって発見されたというものであり、登場人物は全員が名字に動物の名前が入っている名前という遊び心に満ちた物語でもありました。(登場人物の名前に遊び心があるのは「007」とリーズ(特に初代、3代目の作品では盛んでした。)と同じである。)

この物語に出てくる牛乳瓶は「ウッシッシーミルク」とラベルに記されたものである。(1リットルはあるであろう大きな瓶である。)現在の日本では、牛乳の容器は紙パックが中心になっていることを考えたら、ちょっと珍しいことになる。だが、「ウッシッシーミルク」という変わったブランドということから、小規模な牧場の独自ブランドの牛乳ということなのでしょう。

その「ウッシッシーミルク」を飲んでいたのは、この事件の容疑者(真犯人でした)として取り調べを受けた牛沢雅代である。彼女は牛柄の洋服を着ていて、五代さんの赤いTシャツを目にすると興奮するという、牛そのままという人物であった。で、取調中の間、大盛りの牛丼を食べながら、牛乳を飲んでいた。(考えたらこれって「共食い」では...???)

また、自宅のマンション(家賃5万5000円)にも「ウッシッシーミルク」と大盛り牛丼があり、壁紙は何処かの牧場にいるような気にさせてくれるものでした。

牛丼と牛乳の取り合わせということにはちょっと疑問を持つところであるが、牛乳の消費方法としたら、あまりにもまともでストレート過ぎるものであるが、1リットルはあると思われる牛乳瓶から直接ラッパ飲みをしていたということで、牛乳の保存方法などを考えると、やっぱりまともとは言えない使い方をしていたことになる。

これは余談だが、この物語では、捜査会議において、容疑者の顔写真は使われず、ちゃんが描いた動物のイラストになっていました。(被害者は「熊谷」容疑者は「牛沢」「犬飼」「鮭山」でした。但し、鮭山は鮭ではなくて、何故か「鮭の切り身」のイラストでした。)

ケータイ刑事」:「・2nd.2話」。この物語は脚本家・石原武龍が殺されたという事件である。(弟子が犯人でした。)ここに登場した牛乳瓶は、ごく普通の牛乳瓶である。よって、牛乳の方も普通の牛乳だと言いたい所だが、そうはいきません。(再現ドラマの方では普通の牛乳であり、五代さんが腰に手を当てながら飲んでしました。→これはごく一般的なものであり、特に述べることもないです。)事件に使われた牛乳には睡眠薬が混入されてあり、それを知らずに飲んだ石原武龍は昏睡状態に陥り、その間に運ばれて殺害されることになった。

その睡眠薬が入った牛乳瓶は、キッチンではきれいに洗われてあったが、(武龍が自分で作って食べた)インスタント・ラーメンの丼の方は食べ終わった状態のまま置かれていたことから、牛乳の方に細工してあることを海ちゃんに見抜かれることになり、逮捕されることに繋がった。

007」:「リビング・デイライツ」。シリーズ第15作、1987年の作品で、4代目ボンドとなるティモシー・ダルトンがボンド・デビューした作品である。

この物語に登場した牛乳瓶というのは、牛乳が入ったものではなく、爆弾である。つまり武器である。そうなると、その牛乳瓶は、Qが開発した秘密兵器ではないかと思うが、そういうものではなく、これは敵が使用したものである。

KGBのコスコフ将軍が西側に亡命してイギリスに渡り、MI6の隠れ家に匿われた。が、KGBの刺客が直ぐにコスコフを奪還しようとして襲撃した。(と言っても、この亡命自体が計画されたものであり、予定通りの奪還作戦である。)その奪還作戦を実行したのがネクロスであり、彼が使ったのが牛乳瓶爆弾である。そしてこの時ネクロスは、牛乳配達人に化けて潜入したのである。いつもの牛乳配達人とは別人であるということで、ネクロスは身体検査を受けることになったが、チェックする方は、ネクロスのボディ・チェックは行ったものの、届けられる牛乳の方まではチェックしなかったため、牛乳瓶爆弾は易々とMI6の隠れ家に持ち込まれることになった。潜入に成功したネクロスは厨房に向かい、牛乳を配達することを装って警備員を殺害し、無線装置を奪った。そして「ガス漏れ発生、全員退避せよ」と嘘を報告し、牛乳瓶爆弾を投げて小爆発を次々と起こすと「ガス爆発発生」と報告して、警備員たちが近づくことを巧みに防ぎ、更に奥へと侵入していった。(そしてコスコフ将軍の元に辿り着き、奪って逃走した。)

また、この時ネクロスはヘッドフォン・ステレオを聴きながら牛乳配達の車を運転していたが、現在ではこれは危険運転ということになります。(車でなくて、バイクや自転車であっても同じ、)また、そのヘッドフォンのコードを使って警備員を絞殺したが、最近だったらワイヤレスのヘッドホンも普及してきたので、それだったらば絞殺に使うことは出来ません。(が、針とか刃物が仕込んであって、それで殺害と言うことは可能ですけど...)→こういう所は製作された当時(本作は1987年)の状況なども分かる所であって、面白い所である。

「牛乳」と言えば一般的な飲み物であるため、誰でも口にするものであり、そのまま飲んだり、加工して飲んだり、食材としても様々な利用が出来るものである。よって、実に身近なものである。それを入れる牛乳瓶は、最近では目にする機会が減っていると言っても、日常生活においては馴染みのあるポピュラーなものである。「・1st.6話」の牛沢雅代と「・2nd.2話」の五代さんはある意味ではまともな使い方(消費)をしていたとはいうものの、それぞれが普通では考えられない使い方をされたという所が共通点として存在する。(「」での飲み方、「」では殺人を犯すための一道具、「007」では兵器である。)用途という観点からは全く違うものとなってるが、「牛乳瓶」という共通しているアイテムというのだから、これが面白いところである。(「ケータイ刑事」では、共に紙パックの牛乳でも問題はない(コップに注いで飲めば良いだけです。)し、「007」では例えばランチボックスなどの別のアイテムでも構わない訳ですから...)→やはり「傑作」である作品の間には、不思議な縁があるものなのである。

この連載は週一で行っているため、回数の上では次回からは6クール目に突入になるのだが、スタートした最初の3ヶ月に14週(14回)あったので、次回はこの連載の5クール目の最後になります。(ということは、15ヶ月も続いていることになります...)特に特別なことはせず、また、最終回にもなりません。「ある物」シリーズということで記していきます。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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