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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その71) [ケータイ刑事]

今回とりあげる「ある物」は乗り物シリーズに戻って、「気球」です。で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「銭形海・3rd.7話」の1本です。一方、「007」からは、シリーズ第13作の「オクトパシー」です。尚、「ケータイ刑事」に出てきたのは「風船気球」であり、「007」に出てきたのは「熱気球」ということで、見た目は随分と差があるが、どちらも立派な気球である。

ケータイ刑事」:「銭形海・3rd.7話」。この物語はBS初!ついにやるのかフィギュア劇!? ~銭形海、世界を駆ける!」というタイトルからも分かるように、お馴染みの「BS初」という企画の物語であり、「フィギュア劇」である。(しかも、「ケータイ刑事」では初の海外ロケ(中国)も行われた物語である。→中国ロケは、さすがに「BS初」ではありません。)

本作に登場した気球は、風船を付けたバケツである。が、気球は、熱した空気や水素・ヘリウムなどの空気より軽い気体を満たして空中を浮遊するものなので、風船の内部にヘリウム・ガスが入っていたと考えれば、立派な「気球」である。また、プロペラなどの推進装置が付いていなかったので、「飛行船」には分類されず、歴とした「気球」である。

事件を知らせる入電を受けたちゃんだったが、人工衛星から東京に向けて放射されたマリオネット・エナジーによって、東京の人々をはじめ、海ちゃんたちも1/6スケールに身体が縮小し、皮膚もソフトビニール状に変化して、フィギュアになってしまった。が、入電が入ったので、ちゃんは現場の下北沢(=ドクター・アンドリウの秘密アジト)に向かおうとする。が、身体が1/6サイズに縮まっていると、警視庁を出るのにも一苦労(エレベータのボタンは手が届かないため、利用できない。)して、階段を降りるだけでも大騒動。ようやく警視庁から外に出るも、1/6サイズでは下北沢は実に遠く、「まだ数百メートルとか進んでいませんよ」というところで途方に暮れてしまうちゃんと松山さんだった。が、そこに、天の助けの声がして、柴田束志さんがバケツに風船を付けた気球に乗って現れ、結局、これに乗って下北沢に向かうことにした。

順調に飛行する気球は下北沢の上空にやってくる。「着陸しましょう」と海ちゃんが言うが、ここで「(この気球は)浮かんだら最後、下に降りられない」という欠点が暴露されて、ちゃんたちはスカイダイビングで下北沢の事件現場に向かうことになり、「メリー・ポピンズ」の様に、傘を手にして、傘のパラシュートで降下した。ちゃんは見事に着地したが、松山さんと柴田さんはしっかりとネタをやってくれました。)で、ようやく事件現場に到着した。

ということで、この物語では、(普段は事件現場への移動は描かれないのだが、それをたっぷりと描いていて、)大事な移動手段として(風船)気球が使われました。しかも、これを作った柴田束志さんは「こんなこともあろうかと、我々のサイズに合わせた小型気球を作っておきました」と言っていて、正にいざという時の秘密兵器を作るMI-6の発明家・Qと同じことをしていた。(但し、開発した物に欠陥(=降りられない)があるという所は、Qとは違ってましたけど...)

007」:「オクトパシー」。1983年に製作されたシリーズ第13作であり、3代目ボンドの第6作である。ボンドガールがモード・アダムスということで、2度目の登場(「黄金銃を持つ男」以来。但し、「黄金銃を持つ男」ではメインのボンドガールではない。)となった作品でもある。また、この作品には、小型ジェット機・アクロスター、クロコダイル型潜水艦、インド・デリーの小型タクシー、(普通の)車、サーカス列車、オクトパシーの船、そして今回のテーマである気球というように、実に様々な乗り物が登場している。

本作に登場した気球は、熱気球ということで、スポーツなどで使われる普通の気球である。(Qが開発したものであるが、特に武器となるような秘密の装備はない。よって「秘密兵器」という扱いはされていない。)

クライマックスの敵のアジトに乗り込む際、ボンドが使ったのが熱気球であり、ボンドはQと共に熱気球に乗り込んで、敵のアジトに乗り込んだ。(オクトパシーの配下のお姉さんたちは別途手段で乗り込んだ。)そして、オクトパシーは以下のお姉さんたちと共に襲撃し、敵を壊滅させることに成功した。(飛行機で逃げるカマル・カーンとゴビンダを追ったボンドが、ゴビンダを空中でのバトルで雲の彼方に飛ばし、失速して崖に突っ込んだ飛行機と共にカマル・カーンは爆死、ボンドは間一髪の所で飛行機から脱出して無事だった。)

共通点は、移動手段の「乗物」としてオーソドックスな使い方がされたということである。(まあ、当たり前すぎますけど...)しかも、通りすがったら気球があって、それを使ったと言うのではなく、柴田束志/Qが作ったものだということも共通している。(柴田束志とQは、それぞれの作品におけるポジションが同じ位置にくる主要キャラクタである。)更には主人公・銭形/ボンドと共に自らも乗り込んで、(「ケータイ刑事」では更に相棒の松山さんも同乗した。)、更に自ら操縦して現場に向かった、という所も同じである。更には、敵のアジトに乗り込む際に使用した、ということも共通点である。

大きな違いは、Qの開発した気球には欠陥は無かったが、柴田束志の開発した気球には「降りられない」という致命的な欠陥があったという所である。(これを考えたら、ちゃんたちはよくぞ無事に目的地に到着できたものです。)

次回も「ある物」シリーズが続きます。で、「乗り物シリーズ」とする予定です。何が登場するかはお楽しみに。

 

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