EARTH WIND & FIRE『ALL 'N ALL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1977年に発表された彼らの8枚目のスタジオ・アルバムである。邦題は「太陽神」と付けられ、彼らの代表的なアルバムの一つである。彼らのスケールの大きいサウンド・スタイルがはっきりと確立し、まさに脂の乗った内容のあるアルバムである。また、本アルバムは当然のように大ヒットを記録して、Billboardのアルバム・チャートで最高位3位を記録し、1978年の年間アルバム・チャートでは12位にランクインしている。また、イギリスでも最高位13位を記録するヒットになった。
収録曲は、オリジナル盤では全11曲であったが、現在では3曲のボーナス・トラックが追加されて全14曲になっている。(ボーナス・トラックは後ろの3曲である。)収録曲は以下の通りである。『Serpentine Fire』『Fantasy』『In The Marketplace (Interlude)』『Jupiter』『Love's Holiday』『Brazilian Rhyme (Interlude)』『I'll Write A Song For You』『Magic Mind』『Runnin'』『Brazilian Rhyme (Interlude)』『Be Ever Wonderful』『Would You Mind [Demo Version Of Loves' Holdiay]』『Runnin' [Original Hollywood Mix]』『Brazilian Rhyme [Live]』。
この中からシングル・カットされたのはアメリカでは2曲、イギリスでは3曲である。最も大きなヒットとなったのは『Serpentine Fire』で、アメリカではBillboardのシングル・チャートで最高位13位を記録し、1978年の年間シングル・チャートでも77位にランクインしている。また、永遠の名曲『Fantasy』は、アメリカではBillboardで最高位32位、イギリスではそれを上回る最高位14位を記録している。更に、イギリスでのみのシングルとなった『Jupiter』(最高位41位)と『Magic Mind』(最高位54位)がヒットを記録している。
本アルバムからのお薦め曲は、やはり1番手は『Fantasy』であろう。チャート成績は思ったほど攘夷にまで顔を出していないが、歴史に残る曲というのは案外チャート成績は良くないというものが多いのである。更には、『Serpentine Fire』『Jupiter』『Magic Mind』『Runnin'』という所をお薦め曲としてピックアップしておく。
独特のホーン・セクションとファンキーでノリの良いグルーヴ感たっぷりのサウンドと、奥行きのあるボーカルとコーラス・ワークが本アルバムでは完成の域に達し、彼らのサウンドは'70'sを代表するものになったが、本アルバムはそれを確かめる上でも、最適のアルバムである。
また、本アルバムがリリースされた頃から世の中はディスコ・サウンドの一大ブームがやってくることになるが、そういう時台の流れにも実にタイミングが良く、スーパー・グループとしてその存在感を示していくことになるだけに、'70'sのブラック・ミュージック、ファンク・ミュージック、ダンス・ミュージックだけでなく、時代を語る上でも欠かすことの出来ないアルバムである。身体を動かしながら、じっくりと堪能しましょう!
↓SACDですが、ボーナス・トラックはなく全11曲です。
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