ゴルゴ13#33 [アニメ]
今回の物語は、シニカルな所があり、バブル期の日本人らしい登場人物と、「名誉」「伝統」に固執する欧州人らしい登場人物と、あくまでもプロというゴルゴの三者のキャラが(途中までは)面白く絡んだ物語でした。ただ、こういう物語だったら、もっとシニカルな結末にしてもらいたいということで、ストーリーとしたら物足りなさを感じました。(もう少し捻っておくか、もっとベタな展開にして貰いたかった...)
ゴルゴはフランスのある古城を訪れた。それは日本人の柳田が最近購入した古城であった。ゴルゴはそこで下見をしていた。オークション会場で、1800年もののワインが出品された。柳田はそれを70万ユーロで落札した。そのワインはロマネ・モン・リュイザンというフランスの名誉と伝統のある会社が出品したものであり、そのオーナー・ジャン・シャルル・アルベールは柳田が落札したことをほくそ笑んでいた。というのは、そのワインの中身は1800年ものではなくて1905年ものだった。そして、柳田には1800年ものと1905年ものを味わい分けることは出来ないと豪語して、勝ち誇っていた。そんな所に、柳田は、落札した1800年ものをフランスを代表する5人のソムリエを招待して、公の場で公開するパーティを開催した。アルベールは、このままだとニセモノだということが暴露されてしまい、名誉と伝統を傷つけ、信頼を失ってしまうということで、フランスNo.1ソムリエに招待を受けないように説得しようとするが、逆に名誉あることだと言われ、出席すると言われる。そして、そのパーティの日がやってきた。やはり招待されたアルベールは1800年もののワインの開栓に指名される。アルベールは震える手で開栓したが、その時、ゴルゴの銃弾がそのワインの瓶を狙撃し、砕け散った。
アルベールは1800年もののワインがニセモノということが暴露されると、ロマネ・モン・リュイザンの名誉と伝統は傷つけられて信頼を失ってしまうので、それを防ぐためにゴルゴにワインの狙撃を依頼していたのだった。ゴルゴは依頼を受けた時、「誇りは気高いが、過剰になれば傲慢だ。それは苦々しいだけだ」という言葉を残しており、アルベールの頭にはその言葉が蘇っていた。
柳田とアルベールのキャラは日本人と欧州人の特徴を上手くすくい上げたキャラであり、いい感じでストーリーは進んでいったが、最後にはもっとシニカルにして結ばないと、折角のキャラクターが生きないことになる。(誰も傷つかない形で大団円という締めでは物足りない。)マラソンで40kmまで首位を独走していたが、残り2kmというところでズッコケて、最終的には10位ぐらいでゴールしたという印象になった物語でした。→ここのところ、またもクオリティが落ちている。で、前回に続いて11/21発売のDVDの3巻セットのプレゼントの告知をして、これによって誤魔化そうとしていたという印象が強く残りました。
この物語は「SPコミック94巻」に収録されています。
↓今回はこういうものを拾っておきます。
基礎から学ぶ田辺由美のワインブック 2008年版―ソムリエ、ワインアドバイザー、ワインエキスパート受験者必携テキスト試験によくでる (2008)
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- 出版社/メーカー: 飛鳥出版
- 発売日: 2008/01
- メディア: 大型本
日本ソムリエ協会教本 2008―ソムリエ・ワインアドバイザー・ワインエキスパート (2008)
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- 出版社/メーカー: 日本ソムリエ協会
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