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「兵隊やくざ」(その4) [映画(邦画)]

今回は、3本製作された1966年の作品の中から、最初の1本であるシリーズ第3作の1本についてです。やはり、物語の方は前作からの続きである。(前作を見てから見るべく作品である。)

シリーズ第3作新・兵隊やくざ」(1966年)
作品データを記しておくと、1966年の大映作品で、時間は86分、白黒作品である。原作は有馬頼義、監督は田中徳三、脚本は舟橋和郎、撮影は中川芳久、美術は下河原友雄、音楽は鏑木創である。そして出演は、勝新太郎、田村高廣、成田三樹夫、藤岡琢也、瑳峨三智子、北城寿太郎、玉川良一、見明凡太朗、遠藤辰雄、神田隆、村上不二夫、夏木章、橋本力、真城千都世、紺野ユカ、田中三津子、緋桜陽子、町田博子、たちである。

軍用トラックで軍隊を脱走した大宮と有田だったが、広野の広く、ガソリンは無くなり、夜を徹して歩き回り、やがて八路軍の攻撃を受けて窮地に陥る。そこに友軍が現れて、2人は助けられ、軍隊に復帰することになる。その部隊の訓練は厳しいものであり、繰り返される訓練に嫌気が差した2人はまたも脱走を図る。そして彷徨いながら天津にやってくる。2人は野戦貨物廠にねむっている物資の略奪を計画し、実行に移す。豊後一等兵を仲間に入れて、潜り込んだ2人は荷馬車一杯の砂糖袋を奪い、計画は成功する。しかしその夜、2人は妓楼竜宮の妓たちを総揚げして乱痴気騒ぎをして、更に妓楼の主人・根上の甘言に乗って有金の全てを賭場で巻きあげられてしまう。で、2人は根上の元で下働きをすることになった。下働きを続けていた大宮と有田だったが、やがて、根上は軍の上層部と結託していて、悪辣な金儲けをしていることを知る。怒った2人は、大宮が惚れた女・桃子をはじめ、全員の足抜きを行い、脱出し、自ら女郎屋「いろは」を開店する。が、根上はしつこく大宮たちを追ってきて、山本憲兵隊長を伴って「いろは」に殴り込みを掛ける。しかし、殴り込んできた連中の中に、豊後が昔の同僚・青柳憲兵隊伍長と再会し、青柳の古傷を暴いた。ことは何とか収まったが、その夜、豊後は青柳に殺されてしまう。これに怒った大宮と有田は青柳と対決することを誓う。しかし、相手は憲兵ということで、捕らえられた2人は闇から闇に葬り去られようとなる。僅かな隙を大宮が見出すと、大暴れを始め、有田を助け、隊長質のストーブに爆弾をぶち込み、憲兵に化けてオートバイで脱出した...

本作では甘い汁を吸っている相手に対して対決するだけではなく、女郎屋を開くというように、かなり痛快な展開となっていて、面白い。しかもその後の対決では、仲間に引き入れた豊後が殺されて、その落とし前を付けさせようとするなど、任侠の世界の展開になっていること、相手が憲兵であって、絶体絶命の窮地に陥る、というように、ストーリー展開も娯楽作品の定番がしっかりと入っていて、たっぷりと楽しませてくれる。シリーズの中でも痛快な1本であり、見ておきたい作品である。(が、前作を見てからにすべきです。)

 

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