堀江美都子『EMOTION』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1980年に発表されたミッチの初のオリジナル・アルバムである。アニソンの女王として、確固たる地位が完成しているミッチであるが、当時のアニメ・ブームに乗って、声優たちがレコード・デビューするというのがブームになっていた時期でもあるが、アニソンではなくてオリジナル曲をミッチも発表したということで、ミッチのキャリアの上でも、本アルバムは忘れてはならないアルバムである。歌の上手さは定評があるだけに、安心してミッチのボーカルを聴くことが出来るアルバムであり、幅広いジャンルの曲を聴かせてくれている。
収録曲は以下の全10曲である。『カリフォルニア・ドリーム』『甘いテレパシー』『幸せのイエスタデイ』『郵便ポスト』『摂氏85度』『ラブ・イズ・オール』『ジェントル・レイン』『嵐の小舟』『砂時計』『ハロー・ミスター・サンシャイン』。
この中からお薦め曲は、『カリフォルニア・ドリーム』『幸せのイエスタデイ』『郵便ポスト』『ジェントル・レイン』『ハロー・ミスター・サンシャイン』というところをピックアップしておく。
特に、パンチ力のあるミッチのボーカルは、ロック調の『ジェントル・レイン』にはぴったりであるのだが、『カリフォルニア・ドリーム』は豊かな声量で聴かせてくれるポップなナンバーであり、これもまたミッチである。ということで、様々なミッチと接することが出来る楽曲が揃っている。
本アルバム発表時のミッチは、既にシンガー(アニソン)としてのキャリアも10年を超えているということもあって、シンガーとしても既に完成していると言っていいが、アニソンとは違う世界に船出したと言うことで、シンガーとしての幅が広がることになった。で、それが後のアニソンの方にもフィードバックされることになった。
ミッチの歌を聴くのなら、アニソンだけでなく、本アルバムはしっかりと抑えておきたい所である。
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