THE FURY(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1978年のアメリカ映画「フューリー」である。'70's前半にはオカルト映画がヒットを記録し、その後にはいくつかの超能力を扱った作品が登場したが、本作はそういう作品の1つであり、サスペンス・ミステリー作品である。
作品データを記しておくと、時間は118分、原作はジョン・ファリス、監督はブライアン・デ・パルマ、脚本はジョン・ファリス、撮影はリチャード・H・クライン、特殊メイクはリック・ベイカー、音楽はジョン・ウィリアムスである。そして出演は、カーク・ダグラス、ジョン・カサヴェテス、エイミー・アーヴィング、チャールズ・ダーニング、キャリー・スノッドグレス、アンドリュー・スティーヴンス、フィオナ・ルイス、キャロル・ロッセン、ルターニャ・アルダ、ウィリアム・フィンレイ、デニス・フランツ、ダリル・ハンナ、ローラ・イネス、たちである。
元アメリカ合衆国最高特務機関の諜報員だったピーターは、妻が息子・ロビンを産んでからはアメリカにはいなかった。1977年、ロビンが大学に進学することになるが、ロビンは超能力を持つことから、諜報機関に利用しようとするが、ピーターはそれに反対する。で、海水浴場に遊びに来ていた親子を襲撃して、ロビンは誘拐された。ピーターは息子を取り返そうとするが、組織から狙われることになる。一方、シカゴにはギリアンという17歳の超能力を持つ少女が母と暮らしていた。ギリアンはその能力をパラゴン精神分析研究所でテストを受けることになる。ピーターはパラゴン研究所に勤めている恋人・ヘスターに連絡して、ロビンを探して欲しいと頼んだ。その頃、ロビンは超能力でギリアンの存在を知り、これらが繋がっていく...
全く関係ないと思われた事件が繋がっていき、その裏で超能力を利用しようという組織が暗躍しているというのはお決まりのパターンとはいうものの、サスペンスということではなかなかいい感じに物語が進んでいく。ホラー映画のような人体爆発や血しぶきが飛ぶ所もあって、ある意味ではかなり恐怖を感じる作品である。
そんな作品を一段と盛り上げるのは、何と言っても音楽である。(サスペンス作品は音楽によって良くも悪くもなるが、本作の音楽は完成度も高い。)この当時のJ・ウィリアムスは「スーパーマン」「スターウォーズ」などの超ヒット作をはじめ、正に八面六臂の活躍をしていた時期であるが、そういう作品とはジャンルが違ってもきっちりと良い音楽を提供するのは流石である。
サントラ盤の収録曲は以下の全10曲である。『Main Title』『For Gillian』『Vision On The Stairs』『Hester's Theme And The House』『Gillian's Escape』『Search For Robin』『Death On The Carousel [Original Version]』『Gillian's Vision』『Death On The Carousel And End Titles』『Epilogue』。
本作は、映画の方もなかなかよいが、音楽だけでもたっぷりと楽しむことが出来る。映画だけでなくてサントラ盤の方もたっぷりと味わいたい作品である。
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