「THE GRAPES OF WRATH」 [映画(洋画)]
表題の作品は1940年のアメリカ映画「怒りの葡萄」である。原作はピュリツァー賞を受賞したものであり、社会派ドラマの名作として知られる作品である。
作品データを記しておくと、時間は129分、白黒作品である。原作はジョン・スタインベック、監督はジョン・フォード、脚本はナナリー・ジョンソン、撮影はグレッグ・トーランド、音楽はアルフレッド・ニューマンである。そして出演は、ヘンリー・フォンダ、ジェーン・ダーウェル、ジョン・キャラダイン、チャーリー・グレープウィン、ドリス・ボードン、ラッセル・シンプソン、メエ・マーシュ、ウォード・ボンド、フランシス・フォード、たちである。尚、本作はアカデミー監督賞と 助演女優賞(ジェーン・ダーウェル)を獲得している。
4年ぶりに仮出所して故郷のオクラホマに戻ってきたトム・ジョード。が、大地は荒れ果てて、農民たちは飢えに苦しんでいた。更に、彼の土地は既に人手に渡っていて、一家はカリフォルニアに向けて出発する。が、途中で祖父が死に、カリフォルニアに着くと祖母も死んでしまう。そんな中、移民キャンプに入った一家。そして桃もぎの職を得るが、農場では賃金カットに反対したストが起き、その首謀者ケイシーが殺され、ケイシーを殺した男をトムは殴り殺してしまった。一家は国営キャンプに潜むが、保安官はトムを追う。また、国営キャンプは農場の賃金が良いため、付近の農場では邪魔に思っていて、国営キャンプの焼き討ちを企てていた。が、トムがキャンプの自治会と協力して、焼き討ち計画を未然に防ぐ。が、仮釈放で州外に出たことから、みんなに迷惑を掛けると思ったトムは...
物語の時代は大恐慌で不況の1930年代で、更に凶作のための飢饉が起きているというどん底の時代であり、ニューディール政策が打ち出された時期である。現在の世界的な不況という時代に時代が似ていることもある。時代が違うとはいうものの、たくましく生きていこうとする人々の姿には心を打たれるものがある。そして、現状打破のためにも、この際だから、改めて本作に注目してみるのがよろしいかと...
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