SSブログ

「水戸黄門漫遊記」(その4) [映画(邦画)]

製作年順に記していくと、今回からは東映製作の全14作がある「水戸黄門漫遊記」シリーズと言うことになるが、それは後に回して、そのシリーズが製作されていた時期に他社が製作した作品を先に記します。で、今回は1958年に製作された3本についてです。(その後、1958年作品としていた「水戸黄門漫遊記」の三隅研次監督作と、中村鴈治郎が黄門様を演じた作品が同一作品だと判明したため、1958年の作品は全部で3本ということです。)

水戸黄門漫遊記」(1958年・三隅研次監督作)
作品データを記しておくと、1958年の大映作品で、時間は86分、監督は三隅研次、脚本は小国英雄、撮影は今井ひろし、音楽は高橋半である。そして出演は、勝新太郎、中村玉緒、中村鴈治郎、島田竜三、品川隆二、千葉敏郎、三田登喜子、荒木忍、南条新太郎、舟木洋一、伊沢一郎、杉山昌三九、志摩靖彦、尾上栄五郎、浜世津子、小川虎之助、高倉一郎、伊達三郎、寺島貢、寺島雄作、光岡龍三郎、春風すみれ、和泉千太郎、五代千太郎、原聖四郎、たちである。尚、黄門様は中村鴈治郎、助さんは品川隆二、格さんは千葉敏郎が演じている。

家徳を綱条に譲った光圀は助さんと格さんを供にして諸国漫遊の旅(東北地方)に出た。家老・中山備前守は道中を案じ、家中の侍たちや腰元の琴江らを変装させて、光圀の身辺に配した。須賀川で、ある町人の妻に横恋慕した悪代官を見つけた光圀はこれを罰する。更に二本松城に入ると、その事件は光圀のために仕組まれた芝居と知る。その夜、城中の一室では成田図書たちがお家乗取りを策していた。光圀は置手紙を残して城中から姿を消し、翌朝、光圀を探すために町は大騒ぎとなる。中、光圀は捨吉と大助という二人の若者とお絹という娘と知り合う。捨吉と大助は役人たちに助三郎と格之進に間違えられ、奉行所で大歓待を受ける。そして白石の館で光圀と会うが、その光圀はニセモノと思って旅を続けることにする。やがて仙台に入る光圀たち。その頃、成田図書たちは光圀暗殺の相談をしていた。そんな中、お絹は光圀の子であることを打明け、光圀の幼名千代松丸の署名入りお墨付を見せる。光圀たちの前に暗殺を狙う根来重兵衛たちが現れるが、助さんと格さんになりすました大作と捨吉の活躍や、銃声を聞いて駆けつけた本物の助さんと格さんの働きで暗殺は未然に防ぐことが出来、大作と捨吉は光圀が本物と知る。二本松城に戻った光圀は、お絹の実の父で城主の丹羽左京太夫にお絹を引合せ、千代松丸は光圀にあやかった左京太夫ということが分かり、左京太夫はお絹に養子を取らせて家を継がせることにした。捨吉と大助は家中の軽輩となり、一件落着、光圀はお絹たちに見送られ、諸国漫遊の旅に出て行った。

お馴染みの黄門様の活躍する物語であり、安心してみていられる作品でした。

天下の副将軍 水戸漫遊記」(1958年)
作品データを記しておくと、1958年の新東宝の作品である。監督は中川信夫、脚本は仲津勝義と土屋啓之助の2人、撮影は河崎喜久三、美術は梶由造、音楽は渡辺宙明である。そして出演は、古川緑波、天城竜太郎、中村竜三郎、坂東好太郎、宇治みさ子、小倉繁、和田桂之助、岬洋二、坂内英二郎、水原爆、菊地双三郎、坂根正吾、中村彰、松浦浪路、丹波哲郎、若宮竜二、沢井三郎、松本朝夫、鳴門洋二、西一樹、明智十三郎、倉橋宏明、筑波二郎、石川冷、河合英二郎、鳥羽陽之助、小森敏、村山京司、小浜幸夫、晴海勇三、三宅実、池月正、山田長正、山田直次、邑井貞吉、たちである。尚、黄門様を演じたのは古川緑波、助さんは天城竜太郎、格さんは中村竜三郎である。

老中・柳沢吉保は片桐家の主君・定政が発狂したという理由で、舎弟の甲斐守を片桐家に養子に入れようと企んでいて、密書を持たせた配下を丹波篠山の甲斐守の所に向かわせる。その途中で光國たちが事態を知って立ち上がる。丹波篠山の片桐家を守る光圀の活躍を描いた作品である。

水戸黄門漫遊記」(1958年・福田晴一監督作)
作品データを記しておくと、1958年の松竹作品で、監督は福田晴一、脚本は富田義朗と森田竜男の2人、撮影は岸岡清、美術は川村鬼世志、音楽は万城目正である。そして出演は、伴淳三郎、天王寺虎之助、大泉滉、富士真奈美、小笠原省吾、瑳峨三智子、北上弥太朗、宮坊太郎、関千恵子、島倉千代子、大邦一公、西川ヒノデ、トニー谷、市川男女之助、戸上城太郎、高山裕子、真木康次路、中原伸、澤村國太郎、近衛十四郎、林彰太郎、大友富右衛門、和歌浦糸子、桜京美、堺駿二、佐藤好昭、榎本健一、たちである。本作では、澤村國太郎が黄門様、近衛十四郎が助さん、林彰太郎が格さんを演じている。

小田原。ヘボ易者の慶雲堂、ガマの油売りの吉兵衛、軽業の平吉たちは祭をあて込んで屋台をだしていた。土地のやくざの喧嘩で、祭が滅茶苦茶にされようとなったのを、光圀が救った。これを知った慶雲堂は、吉兵衛と平吉を助さんと格さんに仕立て、自らは黄門様として、ニセモノとなり、旅に出た。そんなニセモノが四国・丸亀に入るが...

ニセモノを中心とした物語であるが、窮地に陥った所で本物が現れて助けられる。で、何とかお家騒動を鎮め、本物の黄門様から次のお家騒動を鎮めるように命じられる、ということで、ちょっと異色の物語である。

 

※今回取り上げた3作のソフトは現在は無いようです。(以前はLDでリリースされていましたけど...)

↓とりあえず、これを拾っておきます。

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本

 

水戸黄門東上州漫遊記

水戸黄門東上州漫遊記

  • 作者: 樋口 正洋
  • 出版社/メーカー: 上毛新聞社出版局
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 単行本

水戸黄門漫遊記 (1958年) (講談名作選〈第1〉)

  • 作者: 大日本雄弁会講談社
  • 出版社/メーカー: 大日本雄弁会講談社
  • 発売日: 1958
  • メディア: -

新釈講談文庫水戸黄門漫遊記 (1954年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 駿河台書房出版
  • 発売日: 1954
  • メディア: -

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。