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「水戸黄門漫遊記」(その9) [映画(邦画)]

今回は、東映シリーズの始まった1954年に公開された作品で残っている2本(シリーズ第3作と第4作)についてです。

シリーズ第3作続水戸黄門漫遊記 地獄極楽大騒ぎ」(1954年)
作品データを記しておくと、1954年の東映京都の作品で、時間は88分、白黒作品である。監督は伊賀山正徳、脚本は尾形十三雄、撮影は杉田正二、美術は吉村晟、音楽は高橋半である。そして出演は、月形龍之介、明智三郎、加賀邦男、石井一雄、梅江田譲二、高松錦之助、荒木忍、若柳寿之輔、時田一男、小金井修、千石規子、赤木春恵、瀬川路三郎、山手弘、松島トモ子、月丘千秋、島栄吉、八汐路恵子、葉山富之輔、青柳龍太郎、上田吉二郎、大丸巌、萩恵都子、千原しのぶ、立松晃、椿三四郎、たちである。尚、黄門様は月形龍之介、助さんは明智三郎、格さんは加賀邦男が演じている。

物語としては、前作から度を続けている形で始まる。黄門様一行は伊勢参りの桑名路へ足を踏み入れた。で、桑名への渡し船で身投げをしようとした辰之助という男を助けた黄門様は、辰之助の父である大阪の豪商・淀屋辰五郎の死後、番頭が大名の家老と結托し、財産を横領して諸大名に用立てした金も返さないということを知る。で、黄門様は、1万5000両を貸してある本多伊予守の所に顔を出し、副将軍という肩書きを使って懲らしめた。そんな黄門様一行は、ある安宿で悪辣な宿の主人にこき使われる敬太郎とお妙の兄妹を救った。事情を聴くと、2人の母は蓮華教に帰依し、姉・お雪と共に鳥羽に連れ去られたと知る。で、黄門様は蓮華教団の退治に乗り出すために鳥羽に向かう。そんな所に、犬山にいるはずのお蝶が、助さん恋しさで城を飛び出して鳥羽にやってきたのと出会う。お蝶は教団のインチキを暴くために大全坊と知り合い、そこのお局格となっていた。で、お蝶の協力で黄門様一行はお雪を救い出し、蓮華教団を懲らしめた。

本作で助さんを演じる役者が変わったが、特に違和感を感じることはなく、いつもの調子で楽しめる作品でした。

シリーズ第4作水戸黄門漫遊記 闘犬崎の逆襲」(1954年)
作品データを記しておくと、1954年の東映京都の作品で、時間は86分、白黒作品である。監督は伊賀山正徳、脚本は尾形十三雄、撮影は杉田正二、音楽は高橋半である。そして出演は、月形龍之介、明智三郎、加賀邦男、千原しのぶ、沢田清、阿部九洲男、横山エンタツ、有馬宏治、夏木葉子、吉田義夫、河部五郎、薄田研二、飯田覚三、仁礼功太郎、加藤正男、植木千恵、喜多川千鶴、赤木春恵、堀正夫、澤村國太郎、水野浩、松島トモ子、中野雅晴、泉春子、沢村源之丞、尾上華丈、山内八郎、人見寛、藤木錦之助、時田一男、岸田一夫、中野市女蔵、森田肇、大丸巖、美山黎子、三神なつ子、たちである。尚、黄門様は月形龍之介、助さんは明智三郎、格さんは加賀邦男が演じている。

黄門様は助さんと格さん、そしてお蝶を連れて、四国の高松にやってきた。ここの城主・松平頼常は黄門の実子であったためでもあった。が、領民は領主の悪口を言っているのを聴くと、頼常を連れてこさせる。頼常は百姓に姿を変えて、黄門様一行と共に先代の墓参に行くが、その途中、茶店の老人から、代官が修玄者玄斎と計り、堤防の人柱としてお咲という娘を連れ出したということを聞いた。で、お咲を助けようとする。その後、士佐藩主・山内豊茂に会い、土佐藩の悪徳家老たちの陰謀を知る。その頃、土佐藩では城下にバケネコが現れるという騒ぎになっていた。これも悪徳家老一味の仕業であった。黄門様は助さんを高松に向かわせ、豊茂と頼常を呼ばせて対応しようとするが、黄門様は捕らえられて処刑されそうになる。間一髪の所で援軍が駆けつけ、黄門様は無事で、悪徳一味を成敗した黄門様だった。

本作は、窮地に陥る黄門様という所があり、娯楽作品として楽しめる要素が揃ったことで、出の作品以上に楽しむことが出来るようになり、最後の痛快さもより面白くなった。それまでも娯楽作品であったが、本作によって娯楽作品の名前に恥じない見所満載の作品となりました。(天下の副将軍と言えども、やはり絶体絶命のピンチがあるからこそ盛り上がるものですからね...)

 

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

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絵図に見る伊勢参り

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