ケータイ刑事銭形愛16話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
2回目となる「銭形愛」の第16話「小学生検事VS銭形愛 ~文芸評論家殺人事件」の「裏ネタ編」は、柴田太郎さんとドイルくんがこれで意気投合した「合理的」について、今回の事件の原因となった「未発表原稿」について、そしてこの物語で行われていた「入札」について記します。
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「合理的」:道理や理屈にかなっている様子、または、物事の進め方に無駄が無くて能率的である様子のことを言う。英語では「Rational」と言う。
経済的なことを考えると、確かに「合理的」に物事を捕らえるというのは大事なことであるが、何でもかんでも「合理的」にと考えると、落し穴があるものです。(少なくとも「芸術の世界」というものは消滅してしまいますね...)
その「合理的」な考えとして、「合理主義」というものがあるが、これは理性を重んじ、生活のあらゆる面で合理性を貫こうとするものである。ドイルくんの言動にはこれが垣間見られるが、「気が合う」と言っている柴田太郎さんには、何となく違うようにも感じるのですけどね...
「未発表原稿」:「未発表」とは、まだ発表されていないということである。英語では「Unpublished」という。発表されていないということなので、世に出ていないものということになる。つまり、新作であれば、リメイクというものでなければ全て「未発表」ということになる。→脚本を含む小説のコンテストなどでは、応募条件として「未発表」ということが科せられているが、ここで言う「未発表」とは、オリジナルの新作という意味である。
「未発表原稿」というのは、まだ発表されていない「原稿」ということになるので、小説家の作品や論文などの内、未発表のものとなり、理屈の上では新作も含まれることになる。が、一般的に「未発表原稿」と言うと、新たな新作は含まず、過去に記した作品でありながら、何らかの理由で発表されなかったものを指す。(音楽の世界でも、こういうものはよくある。)
特に、作家の死後には、当然のことながら新作の発表というみとは不可能である。が、その作家の新たな作品を期待したくなるのが人情である。ということで、作家の死後に未発表の作品あると、それは期待感から高く評価されることになる。(一般的に過大評価されるのが常である。)→この物語では、これを上手く描いていました。
音楽の世界でも、このようなことはあるが、音楽ではアルバム製作時に録音したものの、アルバムには収録しなかった音源というものがけっこうあるもので、アルバムを再発するときに「ボーナス・トラック」という形で追加収録されることがあって、「未発表作品」に出会うことは珍しくない。
「入札」:「競争入札」と言う場合もある。売買、請負契約などに於いて行われる方法の一つであって、最も有利な条件を示す者と契約するために、複数の契約希望者に内容や金額を書いた文書を提出させ、その内容や金額から契約者を決める方法である。公共工事などで請負契約をする業者を決めるために、広く行われる。(但し、入札者になるためには一定の条件が付くのが殆どである。)
請負契約の場合は最も安値を付けた者が、売買契約の場合は最も高値を付けた者が選ばれて「落札者」になる。基本的に入札を行う場合は、入札者の入札金額は非公開である。(オークションになると、せりのように競うことになるので、金額は公開となる。)
尚、英語では、工事などの入札は「Bid」、商いとしての入札は「Tender」という用に、別の言葉が使われる。
近年では、ネット・オークションというものが盛んに行われるようになり、誰でも簡単に出品したり、入札(落札)することが出来るようになっているので、経験しているという方も大勢いることでしょう。が、現在価格が公開されている「せり」のようになっているものと、現在価格が非公開となっているオークションがあるが、「入札」ということを強く体感できるのは後者の価格非公開のものである。(が、これを「オークション」と言って良いのかは、疑問がありますが...)一方、前者のように価格が公開になっているものだと、「入札」をしたというよりも「競売」に参加した、というのが正しい所である。(「オークション」という言葉の使い方としては正しい。)が、ネット・オークションの広がりによって、言葉の使い方も変化しているということでよろしいかと...
↓参考まで
予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
- 作者: ダン アリエリー
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
数字に弱い人のための「合理的意思決定」入門―「決算書」から「キャッシュフロー経営」まで (PHPビジネス選書)
- 作者: 松久 久也
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
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