SSブログ

ケータイ刑事銭形泪25話(2nd.12話)[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形泪・2nd.12話」(通算では25話)の「千里眼を持つ女 ~全てをお見通し殺人事件」の「裏ネタ編」も4回目となるが、今回は劇中で綾小路波子が口にした警察を批判した言葉から「税金」について、「税金泥棒」について、「検挙率」について、「国家権力」について記すことにします。

尚、約2年11ヶ月前のBS-iでの再放送時に記した本編について記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。

税金」:租税として収められる金銭のことを言う。国や地方公共団体がこれを原資として事業を行ったり、各種行政サービスを行うのに用いる。尚、英語では「Tax」、ドイツ語では「Steuer」、フランス語では「Impot」、イタリア語では「Tassa」、スペイン語では「Impuesto」という。

現代社会では、「税」は金銭で納めることになっているため、「税金」と言われる。(相続税などにおいて、場合によっては物品で納める場合もあるが、基本的には金銭で納める。)昔は金銭ではなくて、労役、または物品で租税を納めることになっていた時代もある。(例えば、律令制度の下での「租庸調」は収穫された農作物や布、海産物や鉱産物を物納していた。また、中国(魏や晋)では1年に20日の土木事業に従事する労役があった。)

税の歴史は、ある意味では国民の反乱と国家滅亡の歴史でもある。古代では主に労役という形での税が中心であり、様々な巨大建築物は、国民の税としての労役によって築き上げられてきたといっても良い。(奴隷の強制労働も、見方によっては労役による税と言うことが出来る。)中世以降では、労役や物納するものの軽減などを求めて、農民たちが反乱を起こしたというのは幾つも例があり、イギリスのピューリタン革命やフランス革命はその代表的なものである。

近代国家が成立して、お金が流通するようになると、租税は物納から金銭で納められるのが一般的に変わり、それが今日に至っている。

尚、租税を賦課することを「課税」といい、徴収することを「徴税」といい、課税された税を納めることを「納税」と言う。また、租税は、納税方法の違いから「直接税/間接税」、課税する組織の違いから「国税/地方税」、使い方に関しての用途限定の有無によって「普通税/目的税」など、いくつかの異なった観点から区別することができる。

税金泥棒」:税金の無駄遣いをしていたり、公務員が仕事サボっていると言われる言葉である。特に公務員に対しては中傷する言葉の代表的なものになっている。ということなので、税金として集められた金銭を強盗のように直接奪うものではない。

公務員であっても給与所得者であるため、一定の休みがあるのは当然である。しかし、民間企業と違っているのは、その給与は税金から支出されるため、税金を納めた人からすると、就労時間内に少しでもサボっていると、感情論となって、このような発言が繰り返されることになる。

が、憲法十五条に「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。」「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」という条文がある。ここで「奉仕」とは、身を削って誰か他者のために働き尽くすこと、報酬を求めず、また他の見返りを要求するでもなく、無私の労働を行うこと、という意味である。(公務員も国民であって、一般国民と同等の権利があるといって、憲法の他の条項を重要視するが、十五条の条文を軽視するのは理屈に合わないことである。)これらを考えると、現在の日本の公務員給与は、日本という国がとんでもない巨額の財政赤字を抱えていることを考えると、大幅にカットするべきであり、それをしないのは政治家が憲法を遵守していないと言っても良い。そもそも、巨額の赤字を出している民間企業であれば、給与カットは当たり前に行われることであり、それが国家には当てはまらないというのは、誰でも納得出来ることではない。

検挙率」:「検挙」とは、捜査機関が事件について捜査を行い、犯人を特定して被疑者として管轄警察署に連れてくることを言う。「逮捕」と混同されているが、「逮捕」は身柄を拘束することであり、「検挙」よりも意味としては狭い。(「検挙」は逮捕することなく、単に取り調べを行っただけでも含まれる。)尚、英語では「Arrest」と言う。

尚、検挙された、逮捕されたから全て有罪という訳ではない。十分な証拠が揃わなかったとか、軽微なことなので起訴されない事件(所謂「不起訴」というものです。)も多数ある。

「検挙率」は捜査機関が捜査を行った全件数の中で、実際に「検挙」が行われた割合のことである。刑事ドラマでは、ほぼ100%に近い数字になっているが、現実の世界はそうはならない。実際は捜査が難航し、迷宮入りとなって検挙されないまま公訴時効を迎える事件があったり、捜査過程で被疑者を特定しても、その被疑者を検挙するまでもないような軽微な事件では、被疑者に対して厳重な注意を与えるだけで、検挙しないしないという事件もある。(前者に対しては、大抵ニュースで伝えられる、一方、後者は、例えば近隣の家とのちょっとしたトラブルが起き、110番通報によって警察官が出動したが、口頭注意でその場をとりまとめて終わりにした場合などが該当する。)

国家権力」:国家が一定の領域(所謂「領土」と呼ばれる領域のこと)と人民(国民)を統治しているが、その統治を行う際、排他的な統治権を有する政治団体や政治的共同体、国家組織が持っている力であり、他者を制裁を伴って従わせることが出来る強制的であり、正統的に認められている権力のことである。これらは普通は組織化された国家組織が有しているものであり、その組織が法律を盾にして(正統的に)実行される。警察による「逮捕」というのも国家権力によって行われるものである。

が、一般的に言われる「国家権力」とは、上記のようなものであるものの、特に、十分な説明が行われていなかったり、法律を逸脱するような行いによって強制的に従わせようとする行きすぎたものに対して、それを揶揄する場合に使われることが多い言葉である。

尚、英語では「The Power Of The State」または「National Power」と呼ばれる。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓参考まで

これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール

これだけは知っておきたい「税金」のしくみとルール

  • 作者: 梅田泰宏
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2008/05/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日本の税金 (岩波新書)

日本の税金 (岩波新書)

  • 作者: 三木 義一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2003/08/21
  • メディア: 新書

図解でわかる税金のしくみ (入門の入門)

図解でわかる税金のしくみ (入門の入門)

  • 作者: 須田 邦裕
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2007/05/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

裸の刑事(デカ)―史上最低の犯罪検挙率19.8%の現場 (別冊宝島Real (033))

裸の刑事(デカ)―史上最低の犯罪検挙率19.8%の現場 (別冊宝島Real (033))

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2002/04
  • メディア: 単行本

国家権力の解剖―軍隊と警察

  • 作者: 色摩 力夫
  • 出版社/メーカー: 総合法令
  • 発売日: 1994/08
  • メディア: -

戦争と権力―国家、軍事紛争と国際システム

戦争と権力―国家、軍事紛争と国際システム

  • 作者: ポール・Q. ハースト
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2009/02
  • メディア: 単行本

近世国家の権力構造―政治・支配・行政

  • 作者: 大石 学
  • 出版社/メーカー: 岩田書院
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本

国家権力の誕生 (1951年)

  • 作者: 藤間 生大
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 1951
  • メディア: -

自由と国家権力 (1970年) (社会科学ゼミナール〈47〉)

  • 作者: K.v.ラウマー
  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 1970
  • メディア: -

国家権力の解剖

  • 作者: 市川 亀久弥
  • 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
  • 発売日: 1992/02
  • メディア: -

戦後日本の国家権力 (1960年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三一書房
  • 発売日: 1960
  • メディア: -


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。