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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その106) [ケータイ刑事]

今回取り上げるシチュエーションは「アレルギー」です。取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは『川渕浩探検隊シリーズ』の2本で、「・1st.15話」と「・3rd.5話」、「007」からは「女王陛下の007」です。

ケータイ刑事」:『川渕浩探検隊シリーズ』。'70'sに「水曜スペシャル」で一世を風靡した「川口浩探検隊シリーズ」のパロディ・シリーズであり、分家の雷になって初登場、海でも再登場したものである。「今回は大袈裟なセミドキュメンタリータッチで放送します!」というナレーションが冒頭に流れ、いつものノリとは異なるテイストの作品である。(基本的に、お馴染みのパターンがあるが、それは元ネタのシリーズと同様である。)尚、このシリーズは、映画監督の佐々木浩久監督が脚本を書いているシリーズでもある。

ケータイ刑事」:「・1st.15話」。「幻の女子高生刑事と共に追う謎! ~スカイフィッシュは実在した殺人事件」という物語。「川口浩探検隊シリーズ」のノリの物語であるが、主役の雷ちゃんだけがノリが悪く、現実的で冷めている。

何だかんだで事件が起こったが、当初は事故と見られた。しかし、それは殺人であり、ちゃんが事件を解決することになる。事件を解くヒントになったのが「アレルギー」であって、この物語では「蕎麦アレルギー」である。

昼食の弁当の中に、いつもは無い「マリモ羊羹」が入っていて、これは蕎麦粉が入っていた。被害者は蕎麦アレルギーであり、これを食べたことによるアナフィラキシーショックが起こったと推理した雷ちゃんだったが、被害者の胃の中から蕎麦の成分は検出されなかった。→殺害方法は別のトリックが使われていました。

ということで、「アレルギー」をフェイクとして使った物語でした。

ケータイ刑事」:「・3rd.5話」。「川渕浩探検隊シリーズ! ~海底洞窟の謎を追え!殺人事件」という物語。物語の展開は基本的に「・1st.15話」と同じである。(主役の海ちゃんだけがノリが悪く、冷めているという所も同じである。)

ロケの最中は「川口浩探検隊シリーズ」のノリで進んでいき、何だかんだで事件が起こり、ちゃんが謎解きを始める。で、被害者は海老アレルギーであって、殺害現場から海老が発見されたことで、アナフィラキシーショックを起こして死亡したものと思われた。が、アナフィラキシーショックを起こした被害者が水の中に顔を付けたままにするのはおかしい、ということで、別の方法によって殺害されたのでした。→ここでも「アレルギー」をフェイクとして使っていた。

007」:「女王陛下の007」。1969年のシリーズ第6作で、2代目ボンドの唯一の作品である。物語の方は、ボンドが結婚するということで異色の物語であるが、恐怖の細菌兵器を使ったスペクターの作戦は、製作当時よりも現在になって、化学兵器だ、生物兵器だ、またはAIDSや新型ウイルスが発見される度に、恐怖感を与えてくれていて、現実感が増してくることになる。本作の評価も、公開時はズタボロに酷評されたが、'90's以降になると再評価されるようになり、評価と同様に恐怖感が増している。

スペクターのボス・ブロフェルドは、動物や植物を生殖不能にするウイルスを発見し、これを使って世界を征服しようと企んだ。で、世界中から、各種アレルギーに悩む女性たちを、治療のためとして集めた。(但し、劇中に登場した患者たちのアレルギー症状は、アナフィラキシーショックを起こすような物質に対してのアレルギーと言うよりも、精神的な拒絶反応というアレルギー症状である。→療養所に入院させる患者を選別していたと考えられる。)で、表向きの看板は、アレルギー患者のための療養所である。患者の女性たちには、催眠術を使った治療を行っていて、アレルギーに対しては潜在意識に語りかけて抑えさせていた。が、それと同時に、患者たちの潜在意識の中にウイルスを散布する計画とその方法をたたき込んでいた。→彼女たちは「死の天使」としてブロフェルドに洗脳された被害者と言うことが出来る。

最終的には、ボンドによって救われることになるが、「アレルギー」は表向きの看板、すなわちフェイクとして使われていたのでした。

共通点は、「アレルギー」をフェイクとして使ったことである。(「ケータイ刑事」では殺害方法のフェイクとして、「007」では野望実現のための隠れ蓑として使った。)「ケータイ刑事」の2本については、基本的に同じパターンで展開される物語であるものの、両作に於いてダミーということとして使うという発想が共通している。(「ケータイ刑事」においては、随分と手の込んだ殺人事件だったということになる。)

違いは、劇中に登場したアレルギー体質の人物が、「ケータイ刑事」では死亡している(=殺害された被害者)のに、「007」では死亡していないということがある。(「死亡/生存」ということでは、「ケータイ刑事」が「生存」、「007」が「死亡」という事柄が多いのだが、今回はいつもとは逆になっている珍しいケースといって良いでしょうね。)

次回も、あるシチュエーションに於ける類似点について語ります。何が登場するかはお楽しみに。

 

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