「あいつ」(その2) [映画(邦画)]
今回は全4作の中から前半にあたる2作について記します。(本当は、1966年の第1作は独立させるつもりだったのだが、先週分とまとめるために1つになりました。)
シリーズ第1作「不敵なあいつ」
作品データを記しておくと、1966年の日活作品で、時間は87分、監督は西村昭五郎、脚本は甲斐久尊、撮影は横山実、美術は横尾嘉良、音楽は鏑木創である。そして出演は、小林旭、東京ぼん太、中谷一郎、北川めぐみ、芦川いづみ、内田朝雄、藤竜也、神田隆、天坊準、佐野浅夫、杉江弘、宮崎準、長谷川弘、木浦佑三、深江章喜、玉村駿太郎、武智豊子、可能かづ子、新山ノリロー、新山トリロー、萩道子、瞳美沙、森みどり、井東柳晴、千代田弘、水木潤子、高野誠二郎、三樹高雄、たちである。
組織暴力団・式場組の一員の都築浩介。ある日、幹部の藤岡が龍という殺し屋に狙撃されて死亡すると、その復讐を命じられた清二に代わってその役割わ担うことを組長に進言した。それが認められるも、まもなく清二と婚約者の死体が発見される。これに怒った浩介は組を飛び出し、流れていく。やがて浩介は、同業の流しの熊五郎と知り合い、食堂兼ホテルの黒潮亭で流しとして働くことにした。が、その町はやくざの港東会が勢力を振るっていた。ある日、熊五郎が港東会に袋叩きにされていて、浩介は熊五郎を助けた。しかしこれによって浩介が式場組の一員ということがばれてしまい、港東会は浩介に殺し屋龍を差し向ける。更に、いざこざがあって、浩介の我満も限界に達した。で、浩介は熊五郎と共に港東会に乗り込んでいき、銃撃戦となり、港東会は壊滅する。しかし、式場組が現れ、組に戻るように言うが、それを断る浩介は...
基本的には、足を洗おうとした元やくざの幹部の任侠物語である。物語の展開は多少異なるところもあるが、「渡り鳥」シリーズに近い所がある。そのため、特に垣根を感じることなく楽しめる作品である。しかし、浩介が熊五郎をパートナーとして物語を進めていくという所は、今一つ浮いているように感じてしまうのですが...
シリーズ第2作「不死身なあいつ」
作品データを記しておくと、1967年の日活作品で、時間は87分、監督は斎藤武市、脚本は甲斐久尊と石森史郎の2人、撮影は山崎善弘、美術は西亥一郎、音楽は小杉太一郎である。そして出演は、小林旭、浅丘ルリ子、二谷英明、東京ぼん太、内田朝雄、近藤宏、戸田皓久、梓英子、井上清子、小山伸一、河上喜史郎、新山ノリロー、新山トリロー、南寿美子、深江章喜、木島一郎、青木富夫、玉村駿太郎、郷鍈治、晴海勇三、長尾敏之助、野呂圭介、たちである。
暴力団・東声会の大幹部・都築浩介。彼はこの世界に嫌気が差していて、足を洗おうと考えていたが、ボスからリンチを受ける。世論は暴力団を非難する声が高くなり、東声会は表向きに組を解散させるが、裏世界では勢力を九州にまで伸ばしていた。浩介が鹿児島に現れ、彼の生死を案じていた熊五郎と再会、熊五郎の下宿に転がり込んで、2人で流しをやって行くことにする。そんな中、浩介はホット・ドッグ屋がヤクザに痛めつけられているのを目にして助けた。が、相手は東声会の息の掛かったチンピラであり、東声会から浩介は狙われることになる。浩介と幼友達で、元刑事、今は東声会の用心棒となった若林と、仕込み杖を使う坂田に浩介殺害命令が出される。坂田は浩介を狙うが、若林は坂田に襲われた浩介を助ける。これによって若林も東声会から狙われることになり、熊五郎を囮にして、浩介と若林が決闘する羽目になる。しかし、若林は浩介の味方に寝返り、熊五郎を助けて脱出しようとするが、坂田に仕留められてしまう若林。で、怒った浩介は坂田を倒す。すると、東声会は殺し屋たちが現れ、対決ということになり...
第1作と設定は異なっているが、主人公の名前(都築浩介)や、流しの相棒となる熊五郎などは同じであり、日活作品らしいところを感じさせてくれる。また、本作には「渡り鳥」シリーズにも出演した浅丘ルリ子が出演していることもあって、前作以上に「渡り鳥」シリーズの亜流作品というように感じさせてくれる作品でした。
↓本作はソフト化されていない(かつては全部LDで発売されていました。)ので、小林旭関係を...
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