子門真人『VOCAL COMPILATION SONGS FOR HEROES<桃盤>』 [音楽(特撮/邦楽)]
コロンビアからも第2弾として1998年にリリースされた企画アルバムがあって、それが表題のアルバムである。本アルバムでは、作品はメジャー(「仮面ライダー」「キカイダー」「ライディーン」など)であっても、曲の方はあまり知られていない曲が取り上げられていたり、作品自体がマイナーな作品が取り上げられているということで、前年の「青盤」とは違う方向性のあるベスト盤である。(「青盤」が入門者向けとしたら、本盤はマニア向けと言うことが出来る。)まあ、バップとの共同企画で、前年のバップのリリースした「赤盤」がマニアックな内容となって、コロンビアのリリースした「青盤」がオーソドックス過ぎる内容だったことからの反省もあったのでしょうね。
収録曲は以下の全21曲である。『かえってくるライダー』『たたかえ!サイクロン』『ライオン丸のバラード・ロック』『キカイダーは行く』『キカイダー子守唄』『ダイゴロウ対ゴリアス』『ぼくのおじさん』『走れ炎のジャングラー』『東京ジャングル』『アマゾン一緒にたたかおう』『戦え!ライディーン』『飛べ!ゴッドバード』『海よ』『カモン!アステカイザー』『ファイト!アステカイザー』『行け!ボーンフリー』『恐竜よいつまでも』『戦えイナズマン(アナザー・ヴァージョン)』『レッドマン(タイプB)』『ウルトラマンレオ』『戦え!ウルトラマンレオ』。
メジャーな作品からも、余りにも有名な主題歌ではなくて、挿入歌が中心となっているが、こういう選曲になってこそ「COMPILATION」という文字がアルバム・タイトルに入っているのに相応しいと言うことが出来る。(単に大ヒット曲ばかりを集めたベスト盤であっても「コンスピレーション」という言葉の意味に合致しているが、そういう面白みのない選曲ではゴミと同様でしかないですからね。)
彼独特のボーカルの方は、いずれの曲でも持ち味が出ていて、スケール感豊かに聴かせてくれるということで、ややマイナーな曲であるが、味わいのある歌声を堪能できる内容となっている。余り知られていないだけに、新たな発見をすることの出来る楽曲ということにもなり、逆に新鮮に感じるかも知れませんね。
ということで、2社から2作ずつがリリースされたが、内容的には(ベスト盤という意味では)あまりにもまともすぎるものから、マニア向けというものまでがあって、なかなか面白い企画でした。(子門真人の入門者向けの「青盤」はともかく、他の3枚(赤、緑、桃)はライブラリーに加えたいアルバムである。)
コメント 0