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「悪名」(その8) [映画(邦画)]

今回は、1964年に製作された1本(シリーズ第9作)について記します。(翌1965年は2作製作されものの、1964年からは製作ペースが落ちました。)

シリーズ第9作悪名太鼓
作品データを記しておくと、1963年の大映京都の作品で、時間は85分、原作は今東光、監督は森一生、脚本は藤本義一、撮影は今井ひろし、美術は太田誠一、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、勝新太郎、田宮二郎、朝丘雪路、若松和子、浜田ゆう子、見明凡太郎、芦屋雁之助、芦屋小雁、田端義夫、島田竜三、杉田康、伊達三郎、嵐三右衛門、寺島雄作、越川一、岩田正、薮内武司、竹谷俊彦、伊東義高、藤春保、たちである。

朝吉が大事にしていた太鼓を清次が売ったと知った朝吉は、直ぐに後を追った。で、追いついてもみ合いになっていると、狼王会の若者・匕首が太鼓の皮を破ってしまった。更に朝吉はトラックから落ちてしまい、太鼓は九州・狼王会の元に運ばれた。そんな所に清次が殺された、という伝法が届く。で、九州に入った朝吉。清次の告別式にやってきたが、祭壇の写真は清次とは別人だった。死んだ清次の妻・宏子と接触した朝吉は、狼王会の菊沢という男から清次の戸籍を買い、密輸の香港ルート・グループに誘われたが、それを断ったために殺されたということだった。その頃、清次は太鼓の胴に5億円の密輸品をつめて、関西ルートに流すと知らされる。が、小石を失った現在の清次は逆らうことが出来なかった。やがて、朝吉と再会した清次は、一味を退治するために動き出す。朝吉を始末するように菊沢から命じられた清次は、朝吉を殺したように見せかけて、朝吉を逃がす。一味は、香港ルートのボスがやってきたために宴会の準備をしていて、そこに朝吉と清次が乱入し、一味をぶちのめし、全員逮捕された。

物語としたら、それなりに楽しめるのだが、密輸組織の一味をぶちのめした後、警察に逮捕させるというのは、本シリーズの面白みを薄めていて、今一つつまらない。(社会的にはこういう結末は正しいのですが...)やはり、朝吉がとどめを刺すようなものにして貰いたかったところである。この点が残念な所であるものの、戸籍の売買や密輸というように、着眼点はなかなかユニークであり、辛うじて本シリーズの特徴が出ている作品である。(シリーズも9作目となり、マンネリを打破しようという試みでと解釈しておくのがよろしいかと...)

 

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