ケータイ刑事銭形舞7話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
「銭形舞[裏ネタ編]」の増補を行っているが、今回からは第7話の「忙し過ぎる死体 ~チーフ脚本家殺人事件」に突入です。今回はサブタイトルにある言葉から「チーフ」と「脚本家」について、この物語の事件の舞台になった「TBS会館」について、今回の事件はこれを功みに使ったものだったということで「エレベーター」について記します。尚、「TBS会館」については「愛・13話[裏ネタ編]PART 3」で、「エレベーター」については「愛・24話[裏ネタ編]PART 4」で記しているが、それをベースにして加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「チーフ」:英語では「Chief」。集団である作業を行う場合、その中心になる者のこと、または、上位の者を指して言う言葉である。一般的な日本語で言うと「主任」「チームリーダー」「主席」「班長」などが該当することになる。
一応、言葉としては「組織や集団の長」のことまで含めて「チーフ」と言うこともある。そのため、首長のことを指す場合もある。(「Leader」とほぼ同義に使われる。)が、日本では「長」であっても最上位の者までは指さず、「リーダー」よりは下というのが一般的である。そのため、役所や企業では「主任」や「課長」級の人のことを言い、基本的に管理職には相当しない地位とされている。
「脚本家」:映画、テレビドラマ、ラジオドラマ、演劇、アニメ、ゲームの脚本を書くことを職業としている人のことである。(演劇の脚本を書く人の事を「劇作家」と呼ぶこともある。)尚、バラエティなどのテレビ番組の脚本を書く人については「放送作家」と呼ばれている。また、「脚本」の事を「シナリオ」と言うことから、脚本家のことを「シナリオライター」と呼ぶこともある。
テレビドラマの場合は1本を1人の人で各というのが基本であるが、映画の場合は複数の人がチームを組んで脚本を書くことも多い。また、原作があるものの場合は、原作者と脚本家がチームを組んで脚本を書くこともある。(監督が脚本を書くことも珍しくない。)
尚、英語では「Playwright」と言う。
「チーフ脚本家」というのは、映画に於いては、複数人で脚本を書く場合、脚本家の集団の中の責任者、リーダーのことを指す。テレビドラマの場合は、複数の脚本家が、複数本有るそのテレビドラマの脚本を書く場合、リーダーとなる脚本家のことを言う。(第1話を担当する脚本家が務めることが最も多い。)「ケータイ刑事」に於いてはすっかりお馴染みである。(テレビドラマでは、複数本の脚本を1人で書くこともあるが、そういう場合は「チーフ脚本家」は存在しないことになる。(「チーフ脚本家」=担当「脚本家」ということになるが、集団ではなくなるので「チーフ」とは言わない。))
「TBS会館」:現在は「赤坂サカス」となっている地にあったテナントビルである。地上9階、地下1階建てのビルであった。ごく普通のテナント・ビルであるため、エッソ石油の本社が入っていたり、三洋証券(1997年に経営破綻した)の支店が入っていたこともあった。
また、BS-iの本社オフィスが開局時から入居していたが、その部屋は三洋証券の支店が入居していた一室である。(現在はTBS放送センターの15階に移転している。)
「ケータイ刑事」においても、「愛」と「舞」では登場している。(今回の物語はTBS会館をフルに活用しての撮影でした。)当然、「恋する日曜日」でもロケ場所として使用されている。更に、古くは「ウルトラセブン」では地下駐車場がウルトラ警備隊の本部の駐車場としてロケが行われている。(その他、TBSのドラマでは時々ロケに使用されたこともあり、ドラマの中では結構目にするビルでもあった。)
老朽化と赤坂再開発計画のために取り壊されたため、「銭形泪」以降では登場しない。「零」では工事中となったTBS会館跡地が登場した物語もありました。現在は再開発工事も完了し、2008年3月に「赤坂サカス」として生まれ変わった。
「エレベーター」:アメリカ英語では「Elevator」、イギリス英語では「Lift」という。建物内の異なる階層間で、人や荷物を乗せて、上下方向に移動させる運搬用の昇降機である。人が乗ったり荷物を乗せる籠のような箱のことを「ケージ」と言い、ケージはワイヤーロープで吊られてロープは滑車を介して反対側には錘が付いている。そして、ケージと錘をつるべ式に動かし、ケージはガイドレールに沿って上下移動を行う。
尚、エレベーターと言うと、基本的には「上下に移動するもの」であるが、中には「斜行エレベーター」と言って、斜めに移動するもの(ガイドレールが斜上/下になっている。)や水平方向に移動する「水平エレベーター」もある。
日本では、人が乗るもの、または人と荷物の両方が乗るものを「エレベーター」と言うが、荷物専用のものは「リフト」と言って区別している。(工場などにはこういうものが多数あります。)アメリカ英語でも、荷物専用のものは「Lift」と呼んで、人が乗るものと区別されている。
歴史は古く、滑車とロープを使ったものが紀元前から存在している。(古代ギリシャでは実用化されていた。)現在のエレベーターのように、錘を使ってバランスを取ったものの原形は17世紀に登場している。その後、動力に水圧を利用したものが19世紀に生まれ、継いで蒸気機関を動力としたものが登場する。更に、落下防止装置(逆転止め歯形を利用している)を付けた蒸気機関利用のエレベーターが登場し、オーチスのエレベーター会社が生まれることになる。1889年に電動エレベーターが登場し、これが広く普及していくことになる。
日本には、1890/11/10に、東京浅草の凌雲閣に水圧式電動エレベーターが設置されたのが最初である。(これを記念して、11/10は日本では「エレベータの日」となっている。)
また、現在では家庭用エレベーターも珍しくなくなっている。但し、家庭用エレベーターはエレベーターであるものの、不特定多数の人が利用するエレベーターとは別物と考えた方が良く、管理の面や法的な面で異なる法令が定められている。(そもそも、家庭用エレベーターは速度が遅い(速度制限がある。)ため、荷物の上下移動には便利であるが、人が移動するには階段を上った方が早いですから...)
脚本家―ドラマを書くという仕事 (西日本新聞新書 (006))
- 作者: 中園 健司
- 出版社/メーカー: 西日本新聞社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 新書
コメント 0