「犬」(その1) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローシリーズの第38弾として取り上げる作品は、前回取り上げた「悪名」シリーズで人気が出た田宮二郎の単独主演シリーズとなった「犬」シリーズです。1964年から1967年までの間に大映京都が全9作を製作したシリーズである。
主人公の鴨井大介は拳銃・コルトを愛するお調子者であるが、拳銃の腕前だけは人並み外れたものを持っている。そんな彼が事件に巻き込まれながらも、コルトの曲撃ちで窮地を乗り越えていくというのがパターンであるが、漫画チックなその作風が'60'sという時代に不思議とマッチしていて、娯楽映画として楽しませてくれる作品群となっている。
また、コメディ・リリーフという所では天知茂が出演しているのだが、ニヒルなイメージのある天知茂がこういう演技を見せるのは珍しく、この点でもポイントとなっている。
尚、本シリーズは人気があったものの、田宮二郎が大映を退社したことで終了となったものであって、シリーズ終盤の作品でも極端にクオリティが落ちることなく楽しむことが出来る作品である。
初回となる今回は、シリーズのおさらいです。本シリーズ作品は以下の通りである。
シリーズ第1作「宿無し犬」(1964年)、シリーズ第2作「喧嘩犬」(1964年)、シリーズ第3作「ごろつき犬」(1965年)、シリーズ第4作「暴れ犬」(1965年)、シリーズ第5作「鉄砲犬」(1965年)、シリーズ第6作「続鉄砲犬」(1966年)、シリーズ第7作「野良犬」(1966年)、シリーズ第8作「早射ち犬」(1967年)、シリーズ第9作「勝負犬」(1967年)。
次回からは、それぞれの作品について、順番に記していくことにします。
本シリーズはDVD化されていません。
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