QUARTERFLASH『QUARTERFLASH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。'80'sという時代を迎え、ポピュラー・シーンでも新たなサウンドが生まれたが、この時期はサックスを取り入れたサウンドが目新しさから大ヒットとなり、これがダウンアンダー勢力の大活躍に繋がることになるのだが、彼らもサックスを取り入れたサウンドでヒットを放ったバンドであった。特に、彼らは紅一点のリンディ・ロスがボーカルとサックスを担当していて、デビュー曲が大ヒットを記録した。その勢いもあって、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位8位を記録、1982年の年間アルバム・チャートでも20位にランクインする大ヒットとなった。
収録曲は以下の全9曲である。『Harden My Heart』『Find Another Fool』『Critical Times』『Valerie』『Try To Make It True』『Right Kind Of Love』『Cruisin' With The Duece』『Love Should Be So Kind』『Williams Avenue』。
この中からシングル・カットされたのは3曲で、デビュー・シングルの『Harden My Heart』(邦題「ミスティ・ハート」)はBillboardのシングル・チャートで最高位3位、1982年の年間シングル・チャートでも13位にランクインしている。続く『Find Another Fool』は最高位16位、3rd.シングルの『Right Kind Of Love』は最高位56位を記録している。
本アルバムからのお薦め曲は、彼らの代表曲である『Harden My Heart』と、シングル・ヒットを記録した『Find Another Fool』『Right Kind Of Love』、そして『Valerie』と8分弱の大作『Williams Avenue』をピックアップしておく。
結局、彼らはデビュー曲のヒットをピークにじり貧となっていき、一発屋として名前が残ったしまうことになるのだが、サックスとロックとが融合したサウンドは、とても聴きやすいものであり、サックスを取り入れたロックが'80'sの前半には大きくブレークすることになる。(特に、豪州出身のMEN AT WORKは全米No.1ソングまで生み出した。)ただ、ブームというのはそれほど長続きすることなく、'80'sという新しい時代の幕開けの時期の流行だったのですが...しかし、'70'sのサウンドとは明らかに異なり、また、'80's中盤からの主流となるシンセサイザーを中心にしたエレクトリック・サウンド(エレポップを含む)とも異なるサウンドは、'80'sという新たな時代の到来を告げるものであった。
'80'sサウンドを楽しむのなら、聴いておきたいグループの一つである。(日本では親しみやすいサウンドで大きなヒットになったのだが、後が続かなかったのが残念でした...)
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