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野球狂の詩#21「鉄五郎のバラード」 [アニメ]

今回の物語は、老雄・岩田鉄五郎の物語。(水原勇気が登場しなければ、鉄五郎が完全に主役ですから、主役の物語ということになる。)しかも、現在と過去とがリンクして、鉄五郎の若い時の恋物語が描かれるということで、岩田鉄五郎というキャラクターをより掘り下げたことになった物語でした。

また、鉄五郎の若い時というのは、太平洋戦争に突入する前の昭和10年代ということで、原作漫画が描かれた1970年代とのギャップも大きいが、そこから30年が流れた現代とのギャップも大きいだけに、色々と疑問を感じるという事も多いのでは無いですかね...???

鉄五郎が登板した試合で、ベンチに引き上げてきた時に、観客席から黄色のバラが投げ込まれる。最初は何も思わなかった(「思い出さなかった」と言った方が良いですね。)鉄五郎だったが、次に登板してベンチに戻って来た時も同じことが起こった。

そんな中、五利監督は鉄五郎を先発させた。(その試合は雨で流れると見込んで、他の投手を休ませるための起用である。)鉄五郎は、大事な試合には自分しかいないと思っていて、意気込んでいて登板した。が、滅多打ちをくらう。(それでも続投させる五利監督。)

が、雨が降ってきて、試合は中止となり流れた。また、いつものように黄色いバラが投げ込まれる。が、雨と黄色いバラから、鉄五郎は昔を思い出した。ベンチに戻った鉄五郎は、思い出した昔話を語り始めた。

鉄五郎が中学生(現在では高校生に該当する)の時、剛球投手として大活躍していた鉄五郎は女生徒からも憧れの存在だった。甲子園出場をかけた予選が進む中、代議士の娘・当馬可奈子との出会いがあった。2人は恋に落ちる。当時は男女交際も今とは違って堂々と出来ない時代であったが、2人は周囲の目を気にすることなく、堂々と交際していた。また、鉄五郎の帝京中学は、鉄五郎の活躍で甲子園出場が決まった。

そんな中、当馬の家に招待された鉄五郎。が、可奈子の親からつき合うことを猛反対された。で、ある公園で会った2人。鉄五郎は可奈子に、何もかも捨てて駆け落ちして満州に行くことを口にして、可奈子も了承した。翌日(この日は帝京中学ナインが甲子園に向かう日でもあった。)の11時にここで待つという約束をした2人。翌日、その場所で鉄五郎は可奈子を待っていたが現れなかった。で、鉄五郎は甲子園に向かった。

甲子園で鉄五郎は連続無失点記録をストップされたが、その時、可奈子にふられたと思い、気を取り直して新たな連続無失点記録のスタートとなり、甲子園では優勝した。

そんな話を終えて、ベンチを引き上げた鉄五郎の前に、可奈子が現れた。孫と共にいるようで、昔と変わらず派手な所がアルト感じた鉄五郎だった。

それからまもなく、鉄五郎の家に、可奈子の娘から、可奈子が入院して鉄五郎に会いたいと行っているので、会いに来て欲しい、という電話が入る。が、その内にと返した鉄五郎だった。が、数日後、新聞に可奈子の訃報が載った。何で病院に行かなかったのかを問われると、自分はふられた男だと口にした。そんな鉄五郎が清志と共に試合に向かうために家を出ようとする。すると、そこに昔の可奈子の雰囲気を持った喪服の女性がいた。

可奈子の娘と思った鉄五郎だったが、その人は可奈子の姪であり、可奈子は生涯独身で仕事だけに生きる人生だったと告げた。あの日、可奈子は鉄五郎が待っている場所に行ったが、その時鉄五郎はいなかった。で、駆け落ちは鉄五郎には主にで、自分はふられたと思った。その後、親から縁談の話があっても全て拒否し、鉄五郎が結婚したと知ると泣きくれた。そして仕事に生きる人生を送ったのだった。

これを聴いた鉄五郎は、あの時、自分は約束の時間まで待てず、自分勝手な早とちりをしていたことを思い出した。で、可奈子の葬儀に向かった。

葬儀が行われている寺では、丁度出棺が行われようとしていた。そこにトラックで乗り込んだ鉄五郎は、可奈子には葬式の白い菊よりもこちらが似合うと行って、トラックのに第一杯に摘んであった黄色いバラを花道として撒いた。似たもの同士の可奈子に、鉄五郎はあの世で会おう、と口にすると、まだまだ現役選手として活躍することを誓って、球場に向かった。

鉄五郎の性格がよく分かる物語でもあるが、細かい所では何かと問題があるでしょうね。増して、最近の規制が厳しくなった状況を考えると、現在リメイクするとなると、かなりマイルドな物語になってしまうでしょうから、これは貴重な作品ということになる。(というが、現代だったら、惚れた男のために一生を独身でという女性がいるでしょうかねぇ...???あの時代では模範とされる女性像ではありますが...)

今回の物語中のエラーは、鉄五郎の甲子園予選での帝京中学のユニフォームです、予選の準決勝の試合終了後のところで、ユニフォームのがらが部分的に省略されているところがあったのと、胸の「中帝」(当時は右から左に記したため、「帝京中学」の略である「帝中」のことである。)という文字が変わったいる。(完全に文字の角が角張ったゴシック体だったのが、丸みをもったり、明朝体のようなものに変化し、更に元に戻っている。)単にマウンドから降りただけの間のことなので、ユニフォームを着替えることは不可能であるだけに、デザインが変わるユニフォームというのは...

次回の物語は「熱球白虎隊」です。これはメッツの主砲・国立の高校時代の物語であるが、主役は国立ではなくて東京日日スポーツ記者の山井です。(国立と山井は高校の同級生です。)

 

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