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「サラリーマン出世太閤記」(その4) [映画(邦画)]

今回はシリーズ5作品の中で白黒作品だった最後の1本であるシリーズ第3作について記します。また、前2作は1957年の作品であったが、本作以降は1年に1本のペースとなります。

シリーズ第3作続々サラリーマン出世太閤記
作品データを記しておくと、1958年の東宝作品で、時間は92分、白黒作品である。監督は筧正典、脚本は笠原良三、撮影は鈴木斌、美術は小川一男、音楽は松井八郎である。そして出演は、小林桂樹、小林桂樹、三好栄子、加東大介、安西郷子、東郷晴子、白川由美、団令子、沢村いき雄、宝田明、佐原健二、有島一郎、宮田洋容、加藤春哉、佐田豊、扇千景、東野英治郎、朝比奈愛子、八波むと志、香川悠子、塩沢とき、春日井宏往、ミッキー・カーチス、たちである。

地方工場勤務だった木下秀吉は、本社に出頭せよ、ということで本社勤務になると思って本社に向かった。が、本社勤務ではなく、城西地区営業所への勤務命令であり、しかもその職はセールスマンだった。これにガッカリした秀吉はセールスマンとして売り込みに努めるが、良いことがなく、商売敵のセールスマン・今川好子に睨まれたり、同僚セールスマンたちからは脅かされていた。しかし、めげずに頑張る秀吉は、恋人であり、本社でタイピストをしている千枝子にも会わずに、セールスマンの勉強をして熱心に行っていた。そんな時、パチクリ軒のエイ子が、友達の娘である未知子を紹介してくれた。これは車を売れると思い、張り切る秀吉だったが、未知子は秀吉にとっては疫病神だった。そんな中で、ある料亭に呼び出される。底にはライバルの好子がいて、東亜観光の取引から手を引くように言われる。これに、フェアプレイで勝負をすることを告げた秀吉は、好子の脅しには乗らなかった。その夜、寮に帰ると、実家から母が来ていた。これはエイ子の父・為助が娘と秀吉をくっつけようとする策略だった。が、秀吉は、母が来ているのならば千枝子を紹介しようとして、本社に行った。が、千枝子は、父の部下である橘と結婚することを決めていて、丁度辞表を提出した所だった。ということで千枝子にふられたことを知った秀吉は酒に溺れ、仕事上でもミスをしてしまう。辞表を出そうと思った秀吉だったが、エイ子が励まして気合を入れられたことで、名誉挽回とばかりに頑張ることにした。で、契約を獲得するために東亜観光の社長・毛利に直談判をした。ライバルの好子は退けたものの、毛利は社長との勝負で決めることにした。で、秀吉は左右田社長を呼んでくる。毛利は気合い術が得意で、左右田は相撲が得意ということで、それぞれの得意なもので勝負することになった。しかし、左右田の方が分が悪く、敗色濃厚となっていく、秀吉は社長の応援を始める。その奇妙な声で形勢逆転、そして左右田社長が勝負に勝った。これで契約を取ることが出来、秀吉は本社宣伝係長に栄転することとなった。

本作までが白黒作品であり、物語の上では管理職になる前の物語である。本作のような物語は、平社員である間が面白い展開が期待できるのであって、小さくても管理職の肩書きがあると、役職から来る制約があって、それが物語の面白さにブレーキを掛けてしまう。(社長になれば、また話は別なんですがね...)ということもあって、本作までがシリーズの面白さを堪能出来る作品と言って良い。

物語の時代設定が高度経済成長期であるために、「バラ色の将来が待ってる」という所が物語の裏に見え隠れしてしまうが、テンポも良くて楽しませてくれる。現代と比べると、それでものんびりとした所があるが、その点は古き良き時代ということで宜しいかと...

 

本作はソフトがないので、書籍の方を拾っておきます。

サラリーマン出世太閤記〈〔第1〕〉就職戦術の巻 (1962年)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 光風社
  • 発売日: 1962
  • メディア: -

サラリーマン出世太閤記 (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

サラリーマン出世太閤記〈第2部〉サラリーマン奮戦す (1960年) (春陽文庫)

  • 作者: 笠原 良三
  • 出版社/メーカー: 春陽堂文庫出版
  • 発売日: 1960
  • メディア: 文庫

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