YES『YES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1969年に発表された彼らの1st.アルバムである。邦題としては「イエス・ファースト・アルバム」というズバリというタイトルが付けられている。ただ、YESというとプログレという図式があるが、本アルバムはプログレではなくて'60'sらしいサイケデリックなサウンドを聴かせている。尚、後に彼らがブレイクしてから本アルバムは再評価されているが、発表当時は鳴かず飛ばずに近い状態であって、英米共にチャートインはしていない。
オリジナル版の収録曲は全8曲であったが、2003年にリマスターされてリイシューされたときに6曲のボーナス・トラックが(後ろに)追加されて、現在は全14曲収録となっている。収録曲は以下の通りである。『Beyond And Before』『I See You』『Yesterday And Today』『Looking Around』『Harold Land』『Every Little Thing』『Sweetness』『Survival』。以下はボーナス・トラックである。『Everydays [Single Version]』『Dear Father [Early Version #2]』『Something's Coming』『Everydays [Early Version]』『Dear Father [Early Version #1]』『Something's Coming [Early Version]』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。『Sweetness』がデビュー曲であり、2nd.シングルとして『Looking Around』がリリースされている。しかし、2曲とも特にヒットを記録することはなく、英米ともにチャートインは記録していない。
お薦め曲はカヴァー曲である『I See You』と『Every Little Thing』、そして『Harold Land』、シングルの『Sweetness』をピックアップしておく。
後にプログレを代表するバンドとなる彼らであるが、本アルバムは後の彼らのサウンドとは全く別物である。しかし、'60'sのアルバムと言うことでは、アルバム・ジャケットを含めて、如何にも'60'sらしい所があり、'70'sと言う新しい時代を前にして、'60'sの音楽を総括したような雰囲気を感じられ、これはこれで悪くないアルバムである。(ただ、彼らは'70's前半に「プログレ」というジャンルを確固たるものにしただけに、そちらのイメージが強すぎて、本アルバムは嫌われるのは仕方のないところなのでしょうが...)
しかし、プログレ界の巨星・PINK FLOYDもそうであったように、'60'sの間には'60'sらしいサイケデリックなサウンドを聴かせていたことを考えると、もっと評価されてもとは思う所でもある。が、少なくとも万人向けのアルバムではないことだけは確かですけど...
コメント 0