小比類巻かほる『ゴールデン☆ベスト』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは2005年にリリースされたベスト・アルバムである。アルバム・タイトルはレコード会社の垣根を超えた企画のベスト盤と同じタイトルであるが、本ベスト盤は残念ながら内容的にはそういうものにはなっていない。(レコード会社を何度か移籍している人の場合は、こういう形になってしまうのが残念な所であるが、その垣根を超えたのが「ゴールデン☆ベスト」だったのですがね...)一応、TDKレコードと徳間ジャパンという2つのレコード会社の曲が選曲されているので「垣根を超えている」ことにはなるのだが、それならばエピック時代も入れて欲しい所である。
収録曲は以下の全16曲である。『DREAMER』『BLISS』『TWILIGHT AVENUE』『LIKE A FACTORY』『TIME GOES BY』『コントロール』『LA FESTA~あの日のままで』『君はインスピレイション』『SUMMER FACTOR』『HELLO AGAIN』『STEP BY STEP』『RIDE ON』『SUPER HERO』『KEEP ON DREAMIN'』『HOLD ON ME(LIVE VERSION)』『TOGETHER(LIVE VERSION)』。
TDKと徳間時代(1989年~1995年)ということなので、デビューしてから脂が乗ってきた円熟期の作品が収録されているということで、これはこれでベスト盤としては内容があるものになっている。(但し、エピック時代のようなビッグ・ヒットが無いと言うことで、地味な感じがする...)収録時間もCDの上限値に近く80分弱ということなので、この点でも不満はない。
数多くのアルバムを発表していて、ヒット曲もそこそこあるアーティストの場合、1枚もののベスト盤となると選曲が難しいことになるのは仕方のない所である。あるテーマの元で選曲するとか、期間を決めて選曲するというのは無難な方法である。しかし「ゴールデン☆ベスト」というタイトルの(レコード会社を超えた)シリーズはオールタイム・ベストがポイントになっていただけに、その名前があるのに特定期間の選曲というのは不満である。→アルバム・タイトルを別のもの(「ゴールデン」という言葉を含まないもの)に変更すれば問題は解決である。
ある意味ではベスト盤を売るために詐欺のような仕掛けでアルバム・タイトルを付けている、と言って良いが、アルバム・タイトル以外の点では満足できるベスト盤ではある。「ゴールデン☆ベスト」の名前でオールタイム・ベイトを期待しているという方は騙されないようにしましょう。
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