BRONSKI BEAT『HUNDREDS & THOUSANDS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1985年にリリースされた彼らのリミックス・アルバムである。前年に発表された彼らの1st.アルバム「AGE OF CONSENT」に収録されている曲からシングル・カットされた3曲を中心にして、更にノリの良いエレクトリック・ビート曲集といった構成である。また、本アルバムの後にジミーがグループから脱退してしまうため、ジミーがいる時代のラスト曲集ということにもなる。尚、本アルバムはイギリスでは最高位24位を記録するヒットとなっている。
収録曲は以下の全10曲である。『Heat Wave』『Why?』『Run From Love』『Hard Rain』『Smalltown Boy』『Junk』『Infatuation / Memories』『Close To The Edge』『Love To Love You Baby / I Feel Love / Johnnie Remember Me』『Cadillac Car』。
この中からシングル・カットされた曲は無く、既にシングルとしてリリースされている3曲(『Smalltown Boy』『Why?』『I Feel Love』)も別テイク(=リミックス・バージョン)を中心としたものである。
お薦め曲は、シングルとは少し違った味わいのある『Smalltown Boy』『Why?』『I Feel Love』と、『Hard Rain』『Close To The Edge』をピックアップしておく。特に全英No.1となった『Smalltown Boy』と、彼らの代表曲であって、デビュー・アルバムの冒頭を飾っている『Why?』はお薦めである。
サウンドの方は、如何にも'80'sといったシンセサイザーを中心としたアップテンポなダンス・ミュージックである。(まだ「ユーロ・ビート」という言葉も「エレポップ」という言葉も生まれる前であって、当時は「テクノ」に分類されたこともありましたね...)ただ、単なるダンス・ミュージックではなくて、メロディアスなメロディに、ジミーのファルセットの利いたボーカルとが不思議な融合していて、独特の世界を構築している。
また、彼らはデビュー時にメンバー全員がゲイであることを告白したことが話題になったこともあって、一部では敬遠されたこともあった。しかし、そのサウンドは'80's終盤から'90's初頭のユーロ・ビート(ユーロ・ダンス。・ミュージック)のブームの礎となるものであって、サウンドだけでなく何でもありという'80's中期を象徴するものでもある。
デビュー・アルバムの「AGE OF CONSENT」と聴き比べるという楽しみもあるだけに、'80'sのシンセ・ミュージックを楽しむのであれば聴いておきたいアルバムの一つである。
↓1st.アルバムはこちら
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