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アザミ嬢のララバイ#4 [ドラマ]

今回は舞台劇の特徴を活かした物語であり、セットも舞台劇の特徴を上手く使い、舞台を中心に活動している役者で固めたこともあって、なかなか上手くまとめた物語でした。それにしても、派手な所が全くなく、こぢんまりとした物語であるが、なかなか上手いところを付いた物語でした。また、テイストは「恋日・文學の唄」(特に「女難」や「夢十夜」など)と言った感じであるのも変わりませんでしたね。が、派手な所が無いだけに、大衆受けはしにくいでしょうが... やっぱり土曜23時のBS-TBSのあの枠で(全国)放送したらいいのに...

監察医の辻田は、毎日死体ばかりと対面していて、いつしか人とはあまり語らなくなっていた。そんな彼の元に、ある若い女性で身元不詳の死体が運ばれてきた。女刑事は死因の調査を頼み、側に落ちていた赤いリボンを手渡した。

早速、その女性の死体を調べ始めた辻田。いつものような作業を経て、死因は凍死と判断し、死体検案書を作成する。名前は「身元不詳」、死因は「凍死」と検案書に書いたが、その時「違う」という女の声がした。そして辻田の前に女が現れ、凍死ではなく、死んだ原因を語り始めた。

女が語り始め、辻田はそれを聴く。やがて女は、誰も自分を名前で呼んでくれなくなっていたことに気づは、寂しさを感じるようになったことを語る。そんな中、新聞配達のお兄ちゃんに声を掛け、一緒に心中使用としたが、いざ、その時になると、男は怖くなって逃げてしまい、女は絶望してしまい、また寒さから動けなくなってしまったのだった。

辻田はいつしか女の話に共感するようになり、女に名前を尋ねた。「由久子」と答え、何度か名前を呼ぶ辻田。で、由久子を抱きしめる辻田。由久子は暖かさを感じると、満足したように動かなくなってしまった。それを見た辻田は由久子のことが愛おしく感じられるようになった。

女刑事が再びやってきた。死体検案書を受け取りに来たのだった。が、辻田はそこにはおらず、机の上には「由久子」と名前の書かれた死体検案書があり、辻田は由久子と赤いリボンで手を結んで、一緒に死んでいた...

TVドラマとしてはあり得ないカット割りを使っていて、まさに舞台を見ているような感じの作品である。しかし、それが独特の雰囲気と味わいになっている。また、舞台経験の豊富な役者(町田マリー、岩松了)をキャスティングしていることも良い方向に回っている。味わいの深い一本でした。

ただ、辻田先生は、刑事から側にあったという赤いリボン(当然、話足された時は透明袋の中に入っていた。)を袋から取り出して、それを手で触っていたが、この点だけは監察医としては失格ですね。で、由久子のことを理解してからリボンを取り出して、手を結ぶようにすればもっと良くなったのに... この点だけがちょっと残念でした。

 

↓主題歌はこちら

アザミ嬢のララバイ

  • アーティスト: 中島みゆき,船山基紀
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1988/10/21
  • メディア: CD

↓本作のDVD-BOXが7/21にリリースです。


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