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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その156) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「拉致・誘拐」です。尚、両作品とも拉致されるとか誘拐されるというものは何回か出てきているが、それらの中から今回は主人公(銭形/ボンド)と深い繋がりのある人物の拉致・誘拐ということにします。(他のキャラの拉致・誘拐は、また別途と言うことにします。)で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・3rd.4話」、「007」からは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」です。

ケータイ刑事」:「・3rd.4話」。「松山刑事、最大の危機! ~会社社長誘拐殺人事件」という物語であり、サブタイトルにあるように拉致・誘拐されるのはちゃんの相棒の松山さんである。ちゃんに焼き肉を奢るという約束をした松山さんが焼肉店に向かう途中、何者かに襲われて気を失ってしまい、拉致されてしまう。ちゃんは(松山さんが拉致されたことを知らない。)約束の焼肉店の前に来て、そこが日焼け焼肉店ということで慌てるが、事件(社長の誘拐事件)を知らせる入電が入り、被害者宅に向かった。被害者宅で事件の捜査を開始したちゃんは、姿を現さない松山さんのことを気に掛けながらも、捜査に当たっていた。

そんな所に、犯人から身代金の取り引きに付いての連絡が入り、その場所に向かったちゃん。犯人が現れたら逮捕するということで隠れたちゃんだったが、犯人は現れず、誘拐れた社長と松山さんが一緒に逃げてきたのを見つけ、無事に保護した。

そうしていると、社長の秘書が殺されたという事件が起こり、その捜査に取り組むちゃんと松山さん。で、誘拐された社長に話を聞くと、不審な点を感じたちゃんは、誘拐事件のトリックを見抜いた。

秘書殺しは社長の犯行で、社長の誘拐というのはそのアリバイ工作のための狂言であり、松山さんは警官ということで、そのアリバイを完璧なものにするために拉致したのだった。

拉致されていた時、松山さんは後ろ手に縛られていて、窓のない暗い部屋に閉じ込められていた。隣の部屋にもう一人(=社長)が縛られていたのを見ていた松山さんだったが、何とかして助けようとしてドアを蹴っ飛ばした時の靴跡が、眠らされた後に起きた部屋には無かったということで、松山さんも拉致されて眠っている間に別の場所に運ばれていた。移動後の部屋で目を覚ました松山さんは社長を救出して脱出したら、ちゃんたちがいたということだった。尚、最初に監禁された部屋は、秘書殺しの現場に近い所であり、身代金の受け渡し場所はそこから車で1時間以上も離れた多聞海岸だったことで、社長のアリバイ工作は成功したと思えたが、松山さんの靴跡が無いことから部屋を移動していたことがバレて、アリバイは崩れてしまった。→ドアを蹴破ろうとした松山さんの隠れたファインプレーもあった事件ということで、松山さんをアリバイ工作に利用しようとしたことが犯人にとっては墓穴を掘ったかたちになってしまった。

007」:「ワールド・イズ・ノット・イナフ」。1999年のシリーズ第19作で、5代目ボンドの第3作であり、20世紀最後の「007」作品である。また、「ロシアより愛をこめて」からQを演じ続けていたデズモンド・リューウェリンの遺作となった作品でもある。(彼は1999年に自動車事故でこの世を去った。)

この物語で拉致・誘拐されるのはボンドの上司のMである。(3代目のMで、女性のMである。)Mのケンブリッジ大学時代の同窓であるロバート・キング卿は、娘・エレクトラが誘拐された時、Mに相談に乗ってもらい、その時の身代金の回収をしたボンド。しかし、回収された札束には特殊なインクを使った爆弾が仕掛けられていて、MI-6でそれが爆発し、ロバート・キング卿は死亡した。で、娘・エレクトラのことを気に掛けるMは、エレクトラからの助けを求める声にボンドを派遣し、更にエレクトラからの「来て欲しい」という声に応えてエレクトラの元に赴いた。

父の後を継いだエレクトラは、石油パイプラインの開設事業を引継ぎ、それを進めていた。そんな中、テロリストがパイプラインを破壊しようと工作し、エレクトラはMを呼んだ。しかし、これはエレクトラの企んだ陰謀であり、エレクトラは正体を現して、Mを拉致して連れ去った。で、イスタンブールにある古い灯台である乙女の塔に監禁されることになる。

エレクトラは、かつて誘拐された時に、その犯人であるレナードと関係を持ち、そのレナードと組んで、父の殺害、イスタンブールで核爆発を起こしてカスピ海からの原油供給の独占を企んでいた。その背景には、父は自分が誘拐された時に身代金の支払いをMの助言で拒否していたことへの復讐があった。実に遠大な計画を立てて、順調にそれを進めていて、ボンドまでも捕らえて古代の拷問器に掛けて動けないようにした。

しかし、ロシアから武器の密輸を行って供給して貰っていたズコフスキーが死の直前にボンドを助ける一発(拷問器のボンドの留め金を射ち、それによってボンドは自由になった。)を放ち、ボンドの大逆転が始まり、乙女の塔の最上階に逃げるエレクトラを追ったボンドは、途中でMを救出する。そして、愛した女は殺せないと言ってボンドを挑発するエレクトラだったが、ボンドはエレクトラの心臓を一発で仕留めて射殺した。

Mは監禁されていた時、何とか居場所を知らせようとして側にあった時計を使って手を打とうとするなどして、居場所を知らせることに成功するなどしたが、最終的にはボンドによって救出されている。

共通点は、拉致監禁された人物は、監禁された場所でじっとしていないで何とかしようと務めたこと、また、監禁した犯人が遠大な計画(「ケータイ刑事」では社長の愛人殺害のためのアリバイ工作であり、「007」では文が誘拐されたときの対応に対する不満の復讐と、石油供給の独占)を立てていたことその真犯人も誘拐されていること(「ケータイ刑事」では狂言でありましたが...)である。→主人公の相棒(「ケータイ刑事」)/上司(「007」)ということで、主人公に近い人物の拉致・監禁ということ同じシチュエーションでこれほどの類似点、共通点があるというのもまた傑作ならではのことですね。兎に角、両者共に実に手の込んだ遠大な計画でした。

相違点は、「ケータイ刑事」では自力で脱出(それも犯人の仕組んだ計画でしたが...)しているが、「007」では主人公・ポンドに救出されているということ、またその犯人は「ケータイ刑事」では逮捕されたものの生存しているが、「007」では射殺されたという点である。

次回は「ある物」として記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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