竹内まりや『BEGINNING』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1978年に発表された彼女のデビュー・アルバムである。海外で録音した曲をはじめ、参加ミュージシャンたちも豪華な顔ぶれが集まったデビュー・アルバムである。現在の彼女のポジションを考えると、記念すべきアルバムと言うことになる。
収録曲は以下の全11曲である。『グッドバイ・サマーブリーズ』『戻っておいで私の時間』『夏の恋人』『輝くスターリー・ナイト』『目覚め(ウェイキング・アップ・アローン)』『ジャスト・フレンド』『突然の贈りもの』『おかしな二人』『ムーンライト・ホールド・ミー・タイト』『サンタモニカ・ハイウェイ』『すてきなヒットソング』。
デビュー・シングルの『戻っておいで私の時間』をフューチャーしたアルバムであって、シングルとして知られているのはその1曲だけである。参加ミュージャンの顔ぶれを考えると、並の新人ではないことも分かるのだが、音楽的な完成度というと、荒削りなところもあって詰めが甘いのだが、それがデビュー・アルバムと言うことを感じさせてくれていて、後の彼女のアルバムと比べると初々しさと言ってもいいでしょう。
ただ、彼女の不幸だったのは、彼女もアイドル的な歌手として求められた所があったことである。アイドル路線とは違う路線を進もうとしていた彼女であったが、アイドル視されたことから、進む道が違うとされたことは不幸であったというしかない。内容的にはアイドル路線とは完全に異なるものであり、一人の女性シンガーのデビュー・アルバムということでは決して悪い出来ではない。ブレイクするのも当然というしっかりした内容がある。
彼女のキャリアからすると、現在では殆ど忘れ去られているようなポジションにあるものであるが、しっかりと聴いておきたいアルバムである。
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