COREY HART『BOY IN THE BOX』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1985年に発表された彼の2nd.アルバムである。カナダ出身で世界的にブレイクした彼であるが、本アルバムは彼が発表したアルバムの中で最もセールスの良かったアルバムであり、同時に本国カナダで唯一の1位の座を獲得しているアルバムでもある。(カナダでは1位を記録、アメリカではBillboardで最高位20位を記録している。)更に、彼の最大のヒット・シングルも本アルバムから生まれている。それだけに、彼の代表作と言うことの出来るアルバムである。
収録曲は以下の全9曲である。『Boy In The Box』『Komrade Kiev』『Never Surrender』『Sunny Place - Shady People』『Eurasian Eyes』『Everything In My Heart』『Silent Talking』『Waiting For You』『Water From The Moon』。
この中からシングル・カットされたのは4曲である。彼の最大のヒット曲である『Never Surrender』は1st.シングルとしてリリースされ、カナダでは9週連続1位、アメリカでもBillboardで最高位3位を記録する大ヒットとなって、1985年のBillboard年間シングル・チャートでも44位にランクインしている。2nd.シングルはアルバム・タイトル・ナンバーの『Boy In The Box』で、カナダでは最高位4位、アメリカでもBillboardで最高位26位を記録、続く『Everything In My Heart』はカナダでは1位を獲得し、アメリカではBillboardで最高位30位を記録している。4枚目はカナダのみのシングルで、『Eurasian Eyes』が(カナダで)最高位19位を記録している。
お薦め曲は、彼の最大のヒット曲である『Never Surrender』とヒット・シングルの『Everything In My Heart』、アルバム・タイトル・ナンバーでもあるヒット曲の『Boy In The Box』、それ以外では『Sunny Place - Shady People』と『Waiting For You』をピックアップしておくことにする。
2年前(=1983年)のデビュー・アルバムでは荒々しい若さが前面に出ていた彼であるが、本作ではそれが洗練されて成長したことが感じられる。しかし、それでもまだ荒々しく若さを感じさせるところが残っていて、バランス良く纏まった本アルバムの完成度とのずれを感じる所が独特の味わいを出している。サウンドの方は、これぞ'80'sというものであり、シンセサイザーの使い方が'80'sそのものであることが時代を感じさせてくれる所である。また、ややハード寄りのロック・テイストとポップな所との微妙なバランスも良く、ある意味では'80'sという時代のエッセンスを絶妙のバランスで配合したアルバムということが出来る。
彼のキャリアに於いては最大のヒット作であるだけに、じっくりと聴いておきたいアルバムの一つである。
↓1st.アルバムとの「2 in 1」はお得です。
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