DREAMS SO REAL『ROUGH NIGHT IN JERICHO』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼らの2nd.アルバムである。本アルバムのタイトルを聴いて、1967年のディーン・マーチン主演の同名タイトルの映画(邦題は「ジェリコ」)を思い出す方がおられると、かなりの映画通ということになる。が、映画とは20年以上も製作時期に差があり、全く関係ない。ヒットの規模と言うことでは、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位150位を記録しているが、ブレイクするというところまでは行かなかった。
収録曲は以下の全10曲である。『Rough Night In Jericho』『Heart Of Stone』『Bearing Witness』『Victim』『California』『City Of Love』『Open Your Eyes』『Distance』『Melanie』『Love Fall Down』。
この中からはアルバム・タイトル・ナンバーの『Rough Night In Jericho』と『Bearing Witness』がシングル・カットされているが、前者はBillboardのメインストリーム・ロック・チャートで最高位28位を記録してMTVでも派手にON AIRされたのだが、HOT100にはランクインせず、後者もさっぱりという結果であった。
お薦め曲はアルバム・タイトル・ナンバーの『Rough Night In Jericho』と『Victim』『City Of Love』『Open Your Eyes』という所をピックアップしておく。
彼らは、結構な大物ミュージシャンの支援もあったのだが、これというヒット曲は生まれず、4枚のアルバムを発表た後、1993年に解散してしまうことになる。(それでも結成は1983年なので10年は活動したことになる。)
彼らの結成当時(1983年)というと、第二次ブリティッシュ・インヴェージョンの嵐が収まり、マイケルやB・スプリングスティーン、プリンスなどのアメリカ勢の巻き返し、更には産業ロックの台頭ということで、アメリカの音楽が復権する時期であり、活躍の道があるということで期待されたが、そういう時流に乗り損ねて、アルバム・リリースが遅くなり、ミニ・アルバムが1985年に、1st.アルバムが1986年というように遅くなったことも残念な要因となってしまった。(逆に、ロック・バンドの層はそれだけ厚いということでもある。)とは言っても、4枚もアルバムを製作したということは、それだけ期待もされていたことの証でもあるのですが...(実際は、彼らのように複数枚のアルバムをリリースすることなく、アルバムをリリースしたもさっぱりで、それだけで消えていくバンドが多いことを考えると、色々とプッシュされていた彼らは幸せな方ではありますが...)
ということで、メジャーな存在ではないものの、'80'sの音楽を象徴するMTVがお好きという方に取っては、ブレイクしなかったものの、結構目にすることのあったバンドとして彼らの名前は認知されている。ちょっと変わったマイナー・バンドであるが、こういうバンドを捜して聴いてみるというのもまた違った意味で面白い所である。機会があれば聴いてみることをお勧めします。
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