長渕剛『風は南から』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼の1st.アルバムである。本アルバムがリリースされるまでの経緯というと、ちょっとゴチャゴチャしたことがあったということは、今ではよく知られているが、そういう経緯があってレコード会社を変わって、再デビューし、ようやくリリースしたアルバムと言うことになる。ポプコンで2回の入賞を果たしていたこともあって、待望のアルバムということになり、オリコンでは最高位15位を記録するヒットとなったアルバムでもある。
収録曲は以下の全11曲である。『俺らの家まで』『僕の猫』『いつものより道もどり道』『訣別』『カントリー・ワルツ』『待ち合わせの交差点』『不快指数100%の部屋』『今宵最後のブルース』『君は雨の日に』『巡恋歌』『長いのぼり』。
シングル曲としてリリースされている『巡恋歌』は彼のデビュー曲ではなく、再デビュー曲であり、本アルバムよりも5ヶ月ほど先にリリースされている。また、本アルバムと同時リリースのシングル曲は『俺らの家まで』であって、これらの曲は彼の持ち歌と言うことでは有名過ぎる曲である。
長渕というと過激なメッセージがあって、それがアルバムに色濃く繁栄されているのだが、本アルバムではまだそういうことは行っていない。(流石にデビュー・アルバムからはそこまではやっていられないでしょうし...)また、サウンドの方はフォークを基本としたものであるため、後の彼の派手なサウンドを中心に考えると、以外とあっさりとしていることに驚きを感じることになる。(が、ポプコンの入賞者というシンガーソングライターということから考えると、当たり前のことではありますが...)
彼のキャリアでは初期の作品が集まっているアルバムであるが、現在でも大事にしていて、コンサートでは必ず歌われる曲があるため、一部の曲は認知度も高いが、そういうフォーク調のサウンドとしてまちまっているアルバムということでは、現在ではとても貴重なものでもある。現在のイメージとはかけ離れた所があるのもまた事実であるが、彼のシンガーソングライターとしての原点でもあるだけに、ベスト盤に収録されている一部の曲だけではなく、アルバムということで全曲を一度はじっくりと聴いておきたいところである。(元にあっても宜しいかと...)
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