西島三重子『究極のベスト!』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは2005年にリリースされたベスト盤である。が、この「究極のベスト」というタイトルのベスト盤というのは、実は詐欺みたいなものであって、実に悪名の高いシリーズである。というのは、「究極のベスト」シリーズでリリースされているシンガーは他にも複数のベスト盤がリリースされていて、しかも他のベスト盤の方が収録曲数も多く、内容もより充実しているのである。ということで、どこが「究極?」ということで、これはもう詐欺の溜めにリリースしているようなシリーズである。そんなシリーズに彼女もラインナップされているというのは不幸な所である。(これはシンガーも被害者の様なものであって、レコード会社が巨悪という構図である。)
本ベスト盤の収録曲は以下の全9曲である。『池上線』『のんだくれ』『1460日』『ジンライム』『かもめより白い心で』『千登勢橋』『想い出をふりかえらずに』『黄昏の街でさよなら』『仮縫い』。
ちなみに、1994年にリリースされた彼女の他のベスト盤(「ENCORE ベストセレクション16」)には本ベスト盤に収録されている全9曲の全てと、それ以外に7曲、則ち合計16曲が収録されていて、どちらも1枚ものである。→これだけで「究極」と言うのが嘘ということがお分かり頂けるでしょう。(「究極の手抜きベスト盤」という意味ならば正しいでしょうが...)
21世紀に入ってからは、70年代に活躍したシンガーソングライターのオリジナル・アルバムも次々とリマスターされて、CDとして再発されるようになっている。彼女は『池上線』の大ヒットがあって、この曲は現在でも根強い人気がある曲である。それだけに、ベスト盤という形で誤魔化すのではなく、彼女のオリジナル・アルバムの再発(当然、リマスターの上で再発するのは言うまでも無い。)した方が、ある程度のセールスは十分に記録できると思うのですがね...
ということで、本ベスト盤を購入するのであれば、別のベスト盤を購入することにして、不幸にも本ベスト盤を購入してしまったという方は、悪名高いシリーズを持っているということで、珍盤コレクションということでよろしいかと...
それにしても、彼女のボーカルって、現在でも色褪せることなく、心に響きますね。代表曲『池上線』は言うまでも無いが、『千登勢橋』も好きな筆者です。(本ベスト盤には収録されていない『びしょぬれワルツ』『シベールの日曜日』もお薦めです。→購入するならば「ENCORE ベストセレクション16」や「プレミアム・ベスト」を探して購入しましょう!!)
- アーティスト: 佐藤順英,麻生香太郎,門谷憲二,竜真知子,馬飼野俊一,林哲司,渡辺俊幸,青木望,戸塚修,若草恵
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/07/27
- メディア: CD
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- アーティスト: 西島三重子,門谷憲二,麻生香太郎,康珍化,佐藤順英,竜真知子,青木望,戸塚修,林哲司,徳武弘文,若草恵
- 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
- 発売日: 1994/04/25
- メディア: CD
- アーティスト: 西島三重子,門谷憲二,松尾由紀夫,平野肇,来生えつこ,佐藤順英,井上鑑,椎名和夫,今泉敏郎,国吉良一
- 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
- 発売日: 2009/09/23
- メディア: CD
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